変わらぬ休日
お泊まり会2日目というかもう2人とも帰るぐらいの時間にはなっているのだが。
「んじゃ。私はもう帰るねー!敦樹元気に過ごすんだぞ」
「母さんか。分かったから。」
「じゃあね珠音ちゃん。また学校でね。」
「ではまた学校で。」
「では!」
「おう。気をつけて帰れよー」
「わかってますってー」
大変心配な返事を貰ったがまぁ心配しても何も自分はできないしあとは気をつけて帰ってくれる事を祈ろう。さて、今日は珠音も帰る日になっている。俺としては非常に寂しかった。学校で会えるとはいえこうして仲良く出来たことはあまり無かったから。本当に時間が過ぎるのは早すぎる。
「珠音。樹里は帰ったけどどうする?」
「私と約束していた日も過ぎたんですが……その。」
「どうしたんだ?」
「もう少し一緒に過ごしても構いませんか?」
「別に構わないが親は大丈夫なのか。」
「その私一人暮らし最近しているので大丈夫ですよ。」
「いつの間に。」
「言い忘れていた事はすみません。」
「なら一回着替えを取りに戻るか?」
「そうですね。できれば一緒に来て欲しいです。」
「わかった。」
そう言って家を出て話しながら珠音の家に向かう。
歩いて10分程度経っただろう。
「着きました。おぉ。これは凄い。」
「着いてきてください。」
そうして家に入っていく。
ここのマンションは俺には勿体無さすぎる物件だったので断った物件だ。
しばらくして家に着いた。
「どうぞ家に上がってください。」
「お邪魔します。んで俺は何を手伝えばいい?」
「その荷物を整理して持ってくるのでしばらくそこのソファーでゆっくりしていてください。」
「わかった。」
こうしてしばらくたった時に扉が開き荷物を持った珠音の姿があった。
「お待たせしました。」
「これが荷物か?」
「はい。お願いします。」
そう言って荷物を受け取り家に戻ろうとした瞬間に急に話しかけられた。
「あの敦樹さん。この家なんですが……いえ。何でもないです。」
「そっそうか。」
何か言いかけていた内容が気になったがこれもまたいつか聞くことにしよう。そう思いつつ珠音と一緒に家を後にした。