二人での休日
「ん?」
違和感を感じ目が覚めた。
時刻は14時ごろを示していた。俺は5時間程度寝ていたようだ。
そうして横になった瞬間……
「はっ!?」
「あっ。お、おはようございます。」
「なんでここにいるんだ?」
「えっと。気づけばここに居たというか。なんというか。」
「大体わかった。俺は少し昼飯を食ってくるからまだ寝たければ寝てな。」
「あ、ありがとうございます。」
顔を真っ赤にしながらもこう答えて俺が布団から出た瞬間に布団にくるまった珠里がいた。
(まったく。)
その様子は可愛くずっと見てられそうなほどだった。だが、見ていると俺の名誉に関わってきそうなのでやめておいたが本音を言うと今回は見ておきたかった。
そうして俺はキッチンに向かって歩き始めた。
昼食を終えて自室に戻るとそこには可愛く寝息を立てた珠音の姿があった。
「なんて無防備なんだよ。」
そう誰にも聞こえない小声でそう言って自分の作業に使う物を持ってリビングに向かって珠音が起きるのを作業しながら待つことにした。
「何をしているのですか?」
「何ってパソコンを使った作業だけど。」
「それは見ればわかりますが……」
「あー。そのなんというか趣味だ。」
「そうですか。見た感じ動画編集ですか?」
「そうだけど何も面白くないぞ。」
「それは見てから決める事です。1番おすすめの動画を見せてください。」
「それは神様であろうが見せることは出来ない。」
「なぜですか?あと、神様と呼ばないでください。」
「中学校の頃に仲が良かったやつに動画を見せた事があるんだ。その時に面白くないとか言って勝手に学年に拡散されて中学校での居場所を無くしたんだ。その事があるから近くの高校には進学しないで遠くの高校に進学をしたんだ。でも意外だったのは心配して付いてきてくれた幼馴染達だよ。中学の時にも沢山心配をしてくれたりと色々と世話になったんだよ。本当に頭が上がらない。」
「そうだったんだんですね。嫌な思い出ですよね。ごめんなさい。」
「謝る事はないよ。」
「ですが……分かりました。」
そう会話をして自分の動画編集作業に戻ったが珠音はソファに座り何かを真剣に考えているようだった。