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海賊放送船イービル・トゥルース号の冒険  作者: 悪魔の海賊出版
第三部・キャプテンパンダと愉快な仲間達号の冒険

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ぴっぴっぴっぴ。再び。

ぴっぴっぴっぴ。再び。



 ぴっぴっぴっぴ。

 ちぐにゃにゃん運営・二次大惨事にじだいさんじの神がかりの予算管理者よさんかんりしゃ、タッヤが両の羽先で器用にゼニーを数えていく。

「……。運営に無断での配信中止。運営に無許可でのリスナーとの直接の接触。これらの行為により、今日の配信分のスーパーチャージからのサディさんへの還元率かんげんりつはゼロとします。運営に無許可での不適切行動ふてきせつこうどうをとったことへの懲罰処分ちょうばつしょぶんです。よかったですね。ウチがバイオレンス行為にはゆるゆるの運営で。普通の運営でしたら、即刻引退案件そっこくいんたいあんけんでしたよ」

 最終的に、近接戦闘特化型きんせつせんとうとっかがたのブルーナイトメア固有技こゆうわざ、シャイニング・ヤクザキックによって、オススマン貨物運搬航宙船から無理やり放り出されたサディが、めっちゃむくれてタッヤをにらむ。

「あたしは即引退そくいんたいしたいんですけど!」

 サディの言葉に

「次やります!」

 とミーマが自席から立ち上がり、氷砂糖のような半透明の手をあげる!

 ミーマの挙手きょしゅを完全無視して、タッヤが片眉かたまゆをあげてサディに言う。

「そういうわけにはいきません。あなたは今や歩くそばから金の抜け毛を落とす猫のようなもの。第一、この船でのお仕事がない。という冷たい現実には一切変化はないわけです。そう簡単にやめれると思わないでくだいね」

「むーーーっ!」

 サディが毛を逆立てるようにさらにむーっとする。

 ミーマはタッヤに完全無視され、挙手したまま固まっている。

「んー、まあ、毎度毎度あらゆる銀河のSNSで、誰かにやとわれたんじゃねえかと思うクレーマー共に、ブツブツどころじゃない勢いでXダメツブヤイターされてる俺としては、ヘヴィマシンガン持って会いに行くサディの気持ちもわからんでもない」

 ちぐにゃにゃん運営・二次大惨事の眉毛まゆげはいことアークが腕を組んで言う。

「ですが、直接密会ちょくせつみっかいしてバンバン撃って、生物学的にBANしようとするのはやり過ぎです」

 ちぐにゃにゃん運営・二次大惨事三賢にじだいさんじさんけんの一人、AXEが冷静に言う。

「主砲をブッ放すとかそういうこととは、キャプテン・パンダと愉快な仲間達号は無縁むえんなわけだからなぁ」

 この騒ぎに艦橋にきていたコタヌーン。

「キャプテン・パンダと愉快な仲間達号になっても、相変あいかわらずエンジンは謎の出力を叩き出していますけどね」

 とはオクタヌーン。

「んー、そうだな。ちぐにゃにゃんスイッチの力でなれてきた。ということで、自室での配信に移行して、配信中のおいたリスナーに運営の目が届かなかったというのはよろしくなかったな」

 アークがため息をつく。

「わかりました。圧倒的シンクロ率! ちぐにゃにゃんセット! を作った私が、これからは配信に立ち会いコメントがキモくて痛いリスナーの監視を行います」

 虹色の地の和服、セピア色の鳥獣戯画ちょうじゅうぎがすそをあでやかに揺らして自席から立ち上がり、AXEが運営側からの配信チェック実行を高らかに宣言せんげん

「えええ……」

 艦橋での配信とはくらべ物にならない、気楽きらくだった自室での配信が一人きりではなくなり、ガックリと肩を落とすサディ。

 そんな騒ぎを背に

「くそが」

 とネガはキャプテン・パンダと愉快な仲間達号を黙々(もくもく)と操縦そうじゅうしている。

 



 銀河の果てのスクラップ置き場でみつけた、れちゃいけないクソやばいブツがたっぷりつまった、ポンコツリアクターを格納庫に抱えて、キャプテン・パンダと愉快な仲間達号は宇宙を翔ける。目指すは、時代遅れのヤヴァイ系リアクターが大好きの、シンセティック・ストリーム勢力圏内のとある売りつけ先。

 サディの自室では、AXEのセピア色した鳥獣戯画ちょうじゅうぎがすそをもつ虹色和服と、サディの漆黒と真紅の地に黒薔薇くろばら柄の和服姿が仲良く並んでおしとやかに座り、今日もちぐにゃにゃんの配信がおこなわれている。

 もちろん配信中は、AXEが開発した圧倒的シンクロ率! ちぐにゃにゃんセットと、秘密平気! ちぐにゃにゃんスイッチを装備そうびしたフルアームドちぐにゃにゃん。

 サディは背中のちぐにゃにゃんスイッチを今日もバチンとONにして、歩けば金の抜け毛を落とすカワイイ猫に大変身。銀河中からスーパーチャージを注ぎ込まれていく。

 神がかりの予算管理者であるタッヤは歓喜かんきの声をあげながら、ぴっぴっぴっぴと器用きようにゼニーを数えては、レッドゾーンに突入したスーパーチャージを船と運営、そしてサディに分配していく。

 ミーマはキャプテン・パンダと愉快な仲間達号が、イービル・トゥルース号に再び戻った時に放送する、腐った組織だ! 海賊放送! の構想こうそうをねりにねってねりまくる。

「こんなもん、どうやって売ればいいのかなぁ」

 ため息をつきながら、商談の時に備えてポンコツリアクターの仕様書を読みながら、今日も頭を抱えるコタヌーン。

「計器を校正こうせいしても、異常な出力を表示するなんて……」

 と青ざめた顔で計器類をみつめるオクタヌーン。

「ロボットニ、ジンケンヲ」

 いつの間にか口癖くちぐせになったセリフをつぶやきながら、キャプテン・パンダと愉快な仲間達号を総合管理し運営しているイクト・ジュウゾウ。

 そして今日も銀河一逃げ足の早い操縦士が、財務的破綻ざいむてきはたんから星の海を全力で逃走しながら

「くそが」

 と毒づく。

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