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海賊放送船イービル・トゥルース号の冒険  作者: 悪魔の海賊出版
モッキンバード侵攻作戦

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32/397

登場! 森羅万象宇宙戦艦!!

海賊放送の名はダテじゃない!

という作品だと思っていますので。

まあ、海賊出版ですから。ということでよろ。

登場! 森羅万象宇宙戦艦!!




「第二斉射! 全弾着弾せず! 第二斉射! 全弾着弾せず!」

 ビッグウエスト・セブンフリート旗艦アイワオの戦闘指揮所に、すべてが無駄であったと、すべてが何の被害も出さなかったと、報告が響く。

「おのれぇぇぇぇぇぇ!!!」

 艦隊司令ヘル・イカス部長中将の怨嗟の声が戦闘指揮所に響く。

「なぜ我らは! 我らが自衛せねばならぬ首都上空に! 一斉射を!」

 恐ろしかったであろう。一瞬で首都を消滅させる力が上空を通過したのだ。自身の頭上を通過した、絶対的な死を、市民はいったいどう感じたか? それを成したのは、このSystem Self-Defense Force SSF第7艦隊、ビッグウエストセブンフリートである事実が、イカスの心を身悶えさせる。

「一発も当ててきはしない、花火を打ち上げるだけの頭のネジが飛んだ一隻の船に、対抗したのだと言うためだけに!」

 イカスは振り上げた拳を、艦長席の指揮盤へと叩きつける! 何度も何度も。

「なぜ我々は中枢閣の命令を受けて! 守るべき首都の空を撃たねばならぬッ!」

 真っ白い手袋が破け、鮮血がそれを赤く染めても、イカスは拳を指揮盤へと叩きつけ続けた。



「大気圏! 離脱します!」

 ミーマの状況報告。

「大気圏離脱と同時に狙ってくるぞ! 対抗障壁領域展開!」

 アークは推測する。大気圏では威嚇射撃で絶対に当ててこない。だが、ここから先は爆散した破片が大気圏で燃え尽きる宇宙空間。

「コタヌーン! 対抗障壁への出力を補助動力にブッつないでくれ! 間違いなく全力の砲撃がくる!」

「あいよ〜。重力を振り切ってそのうえ対抗障壁までとなったら、このコが焼き付いちまいますわなぁ」

「モッキンバード星軌道上に特大宇宙戦艦の存在を確認! 方位270! 艦影より、System Schutzstaffel (システム・シュッツシュタッフェル)SSSアベンシゾー級と推測されます!」

 AXEのレーダー情報。

「ついにおでましになられたか! synthetic streamのマジクソカスのケツなめ犬っころが!」

 アークの瞳がギラつき、一瞬凶暴な輝きをおび、牙のように尖った犬歯をむきだしにする。

 システム・シュッツシュタッフェル。シンセティック・ストリーム勢力圏を自衛する、System Self-Defense Force SSFとはわけが違う。アークが心の底から憎むと言って過言ではない、あらゆる法を無視し、暴走する権力と暴力で暴虐の限りを尽くし、この宇宙を統一平定せんと積極的に一方的な平和力行使と言う名の暴力行為をもって、あらゆる銀河を暴力と権力でもって一方的に制圧する武装思想警察組織。それがSystem Schutzstaffel (システム・シュッツシュタッフェル)SSS。

 憲法にも法律にも、あらゆる公文書にも、あらゆる歴史書にも、その存在の正当性を保証する記述が一切存在しない。超絶驚異的意味不明な、銀河を我が物顔で支配するトンデモ権力団。その実態も、その予算すら闇に葬られ知ることのできない、特定秘密で官房機密な武装思想警察。

 それがSystem Schutzstaffel (システム・シュッツシュタッフェル)。通称SSSと呼ばれる、Space Synthesis System中枢閣のマジクソカスのケツなめ犬っころ。大自民統一教会党の公金チューチューによって雇い飼い慣らされた私兵ども。無法放置野放しの暴力権力団。

 一瞬アークの瞳に、暴力的な光がギラつくのも無理はない。

「対抗障壁出力、補助機関への接続を確認。方位270へ向けて重点展開。対砲撃戦防御」

 熱くなるアークとは対象的に、タッヤが冷静沈着に計器を読む。

「大気圏。離脱!」

 ミーマが船体がモッキンバード星の大気圏を脱出したことを告げた瞬間、星の海が広がる硬化テクタイト製窓に閃光が満ちる!

 軌道上の特大宇宙戦艦から発射された極大威力の主砲一斉射が、イービル・トゥルース号を覆う対抗障壁領域と衝突し、強烈な閃光を放つ! 硬化テクタイト製窓は一定量以上の光を自動的に減衰させるが、それでも目がくらむような強烈な光が、アイアンブルーとガンメタルグレイの艦橋を真っ白い世界へと変える。



「所属不明の宇宙戦艦左舷に命中。しかし、撃沈はならず」

 純白と鮮烈な赤の二色で彩られ、壺と鉤十字を組み合わせたドブラックな壺鉤十字の紋章が並ぶ、壮麗華美な戦闘指揮所に、冷静な報告が響く。

「初撃は耐えたか」

 System Schutzstaffel SSS主力森羅万象宇宙戦艦アベンシゾー級2番艦、ガース・ヒーデ艦長ヘル・オトス親衛隊大将オーバーグルッペンフューラーがつぶやく。

 オトスはグラスに注いだ赤い酒をぐびりと飲み

「下級民の生き血とも言える、血税で飲む酒は実にうまい」

 と満足げにグラスを高くかかげる。

「大自由神民主主義銀河神民統一砲による一斉射を耐えるとは、敵ながらみごとと褒めてやろう。だが……」

 オトスは艦長席に備えたジャポン刀を抜き放ち、艦橋前面のモニターに映る赤熱するアンチエネルギーシールドに隠れる所属不明の宇宙戦艦にその切っ先を向ける。

「たかが宇宙海賊ごときがッ! 次の斉射に耐えられるわけもなし! 自衛せよッ! 防衛せよッ! 平和を常に先制せよッ! 積極的平和力の先制行使を持って、徹底的に平定し、この銀河神民の思想を積極的権力行使によって平和統一せよッ! 大自由神民主主義銀河神民統一教会党バンザイ! Space synthesis system森羅万象絶対無謬総裁総理総合枢軸統一元帥総統陛下バンザイ! 大自由神民主主義銀河神民統一砲ッ! 第二斉射用意ッ! 壺にエネルギーを注ぎこめッ!」

 ジャポン刀を抜き放ち刃を目をギラつかせ、ヘル・オトス親衛隊大将オーバーグルッペンフューラーの大号令が、純白と鮮烈な赤の二色で彩られ、ドブラックな壺鉤十字が威容をたたえる壮麗華美な戦闘指揮所に轟きわたる!

「大自由神民主主義銀河神民統一砲。エネルギー再充填完了まで20秒」

 モニターに向かう同志スガガスキー1123の冷静な報告が返される。

「首都モッキンバードタウン防衛のためッ! 特攻し命を散らした愛党の士、System Self-Defense Force SSFヘル・ツゲル課長中佐 (二階級特進) の英霊にかけてッ! 我らが主権にもとずく権力行使による大自由神民主主義銀河神民統一砲での一斉射をもって、積極的に平和力を先制行使し、奴らの思想を、そして奴ら自身を生物学的に徹底的に平定するのだぁっ!」

 

 ズッガーーーン! どっかーーーん!

 対抗障壁領域に衝突し相殺される、極大威力のエネルギーから生み出された余剰電磁波が、イービル・トゥルース号の船体に電磁的影響をおよぼし音波へと変化し、にぶい轟音となって艦橋を震わせる。

「左舷対抗障壁領域に再び直撃。船体への損傷ありません」

 ミーマの冷静な報告。

「対抗障壁領域健在。船体温度わずかに上昇。補助動力急速冷却中」

 タッヤが計器を冷静に読む。

「アベンシゾー級戦艦。本船の追跡を開始」

 AXEがレーダーの光点の動きを読む。

「クソがッ!」

 ネガが毒づき、船のスロットルを床まで踏み込み、逃走に逃走を重ねている逃走速度をさらに加速させていく。

「また当ててきたね。ためらいなく当ててきたね。明確に直撃だった。これは明白にあたしたちを殺してやるって言う意思表示だよね!? やられたらやりかえせ。シンセティック・ストリームは敵基地野郎テキ・キチ・ガイへの反撃能力こそ平和を維持するって言ってたよね。つまり私は撃ち返していいってことだよね?!」

 サディが真っ赤なリンゴみたいに赤い瞳をギラつかせ、リボルバーカノンを模した主砲操作桿をがっちりと握りながらアークに言う。

「いや、サディ。例え花火と言えども、最初にぶっ放したのは俺達だ」

 アークは硬化テクタイト製窓の外に広がる宇宙をみつめて言う。

「じゃあ、撃たれるがままだって言うのかいッ!!」

 サディが吠える。

「ここは船長のご英断が必要だ」

 そう言ってアークが、イービル・トゥルース号の艦長席に座るパンダ船長を振り返る。

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