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ロリコンは厨二病と共にやってくる

「何言ってんだよ!俺たちの戦いはこれからだ!」

「そうね。こんな所で終われないわ」

「あったりまえじゃーい!」

「おう!そうだ!終わる訳にはいかない!」

 俺には仲間がいる。

 ちょっとポンコツだけど……

 ちょっと面倒だけど。

 可愛げもなくて……いや少しはあるけど。

 馬鹿でうるさくて面倒で。

 そんな奴らに囲まれて。

 そんなパーティーだけど。

「お前らじゃないと……勝てる気しねぇや」

「何を今更……」

「むしろおまえになかまなどわたしたちしかおらんだろ」

「ふふっ……そうだな」

 こんなヤツらとまだ戦いたい。

 さぁ。行こう。魔王討伐の未来へ。


「行こう!」


───────────────



「んでなんだこれ」

「ついに書き上げたよ。人に見せられるものがね」

「いやそうじゃなくてだな……」

 前に衛藤が「小説最近書いてないの?」と聞いた日から1週間。

 優真が1週間ぶりに持ってきた小説は異彩を放っていた……と言うか放ちまくっていた。

 その理由こそ驚くなかれ『完結済み』である。

 ついに優真が物語を完結させたのか!と言うのは少し違う。

 優真いわく……

「ほら。俺って完結させたことないじゃん。だからやっぱ完結させた方が良いのかなって」

「だからって完結シーンだけ書くのはどうなんだよ……」

 そう。優真が書いてきた小説は、完結してはいる。

 してはいるのだが……1話完結である。

 しかも文字数としては1000文字も無く。

 つまり完結シーンだけを書いてきた。という訳だ。

「お前……頭悪すぎるだろ……」

 呆れ顔でため息をつく衛藤。

「な……。す……ストレートに言うなよ。俺だって考えてきたんだから」

「知るか」


 実際、なろう作家に多い例である。

 全然新しい作品を書くわけじゃないけどストーリーは浮かぶ。

 連載させてるのがあるのにもっと面白そうなストーリーが浮かんでくる。

 別に戦闘系小説書いてないのに戦闘シーンで良さそうなのが思い浮かぶ。

 完結シーンだけ思い浮かぶなど。

 風呂に入っていたりトイレにいたり、ダラダラしていたりテレビ見てたり。

 そんな事をしてるとふっと降りてくる案がある。

 ただそれがいつも今書いている小説にピッタリハマる案ではなかったりする事が多い。

 だからこそ、その案をいかに作品に絡ませるのかを考えるのが腕の見せ所なのだが……


「お前はそれが出来ないわけだ」

「だ……だって。今俺何も連載してないし!」

「お前10個くらいあるだろ」

「あー……。それは……」 

 1ヶ月近く放置した作品は続きを書く気が起きない。

 これも意外とあるあるだ。



─────────────────



「あ、幼女」

 咄嗟に口から出たその言葉は正しく犯罪者そのものだった。

 衛藤の目線の先にいたのは……幼女。

 家への帰り道、たまたま目の前を通ったその幼女は……

「あれ?なんであの子はうちの制服を……って、あれか!優真が言ってた子は!」

 そう。見滝原神子その人だ。

 それを見た衛藤はその幼女にバレないようにと後ろに付ける。

「ほぉ……お名前は神子ちゃんかぁ……。可愛いなぁ……」

 ニヤつきながらそう声をこぼす。

 と。

「……ん?」

 神子が突然声を発した。



────────────────



 なんか……私後をつけられてる……?

 後ろから私を見てるあの人……隠れてるつもりなのかな……?ガッツリ見えるけど……。

 それでも怖いなあの人。私見て笑ってる……。

 気持ち悪……。

 そう言うのはロリについてくモブおじだけにしておいてよ……。

「ふひひっ……」

 うわっ!もっとキモイ声だした!

 これがホントのストーカー……?

 は……はやく家に帰ってママに知らせなきゃ……。

 早足で歩こう……

「あっ……待って……」

 待って!?き……キモっ!来るな来るな!

「待ってって!」

「待たないですよ!」



───────────────



 あ。返事してくれた。声も可愛いー

 じゃねぇよ!何やってんだ俺は!

 ロリはドントタッチ!話しかけるのもその子が困ってない限りNG!

 まずい……まずいぞ。

「何なんですかあなた。さっきから私の事追ってますよね」

「いや……知らないですねぇ。勝手なこと言わないでくれませんか」

 さ……流石に苦しい……。

 まずいなこれは。

 このままでは通報案件だ。

 何もかも失ってしまう……。

「いやほらね。帰る道が一緒なだけだよ」

「笑ってたのはなんですか?」

「俺の考えたギャグが面白すぎてさ」

「待ってってのは?」

「いや……えっと……」


「俺の中に眠る俺!出てくるのは少し待て!って意味で……」


 やっべぇ奴だよ俺は……。

 通報案件でも勿論死ぬけどこれでも社会的に死んでまう……。

 周りの井戸端会議中のおばちゃん達からの目線も突き刺さるぜ……痛てぇ……。

「そうですか。じゃあいいです。ただの変人だったみたいなので。私はてっきり……」


「私を捕まえて路地裏で口を縛って犯し、そして私を堕としてからこんなところでは言えないナニかを……」

「やめろォぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


 な……何だこの子!

 可愛い幼女!だけど中身はド変態だとォ!?

 おいおい!おばちゃん!違ぇんだって!

 周りから見たら厨二病と変態って言うクソ属性2つを兼ね揃えたクズだ!俺は!

「えっと……俺はそんな事思ってないから。くっ……右手が……右手が疼くぜ……ってもういないし……」

 なんで俺だけこんな羽目に……。



────────────────



「ただいまぁー……」

「おかえり神子~。ってどうしたの?そんなぐったりしちゃって」

 お家に入ってすぐ目の前にはお母さんが。

 心配させないようにいつも通り入ってみたつもりだけど……やっぱりバレちゃうか……。

「いや……なんか変な人にあっちゃって」

「ストーカー?」

「ううん。へんた……変人」

「なんだそりゃ……」

 あ……危ない。親に変態とあったなんて死んでも言えないや……。

「気おつけてねー?もしもの時はお母さん呼ぶんだよ?何時でも行くからね?外でるのが怖くなったらお母さんがいっぱい遊んであげるからね?」

「んもー……お母さん。私は学校行かなきゃダメなのー」

 「そっかー」と笑いながら答えるお母さん。

 やっぱり優しいお母さん。

 大好きなお母さん。

 私の誇りのお母さんだ。




───────────────




「んですんげぇ目で見られてよ」

「あー……隣の幼女の事かぁ。んで衛藤はなんでそんなことしてるんだい……?」

「だから気になっちゃって……」

 電話で話す衛藤と優真。

 珍しく優真が呆れる。

「この変態め。バカだな衛藤くんは」

「黙れ。……まぁあんまし否定出来ないのがまた……」

 たった一日のこの出来事。

 これが響いたのはすぐだった。


 2日後の未来の話である。

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