第15話 異世界生活一日目終了
2日間連続投稿でございます。
モチベーションがめちゃくちゃ高いのです!!
「これが、私たちの世界に伝わっている昔話の中で一番有名なものだな。」
昔話を語り終えると、フルトンはそう言った。
「この二人の悪魔が封印されている場所は、今でも分かっていないのか?」
「ああ。もちろん都市伝説みたいな場所はいくつもあるが、絶対にココ、という場所はまだ見つかってない。なんせ、二人の悪魔に関する情報は、この昔話以外すべて処分されてしまっているからな。」
「それだけ昔の人たちは二人の悪魔が恐ろしかった、ってことか。」
「ああ、そうだろうな。ところでマサト、そんなことを聞くということは、お前もこの話が実際に起こった出来事だと思うか?」
と、フルトンがニヤニヤしながら聞いて来た。
反射的に否定してしまいそうになったが、話の展開からして、どうも実話のように思える。魔法陣が完全に途絶えた理由や、魔物との仲が良い理由も納得がいく。
だから、俺は素直に頷きながら言った。
「そうだな、辻褄も合っているし、違和感を覚える場所も特に無かったよ。それに、この世界にもその話が実話だと思っている人は結構いるんだろ?」
「ああ、この話について調べている学者もいるぐらいだ。」
「じゃあ、この話が実際に起こった出来事だと考えてもおかしくはないだろう。」
そう言うと、フルトンは満面の笑みを浮かべた。
(これが美少女だったらなぁ…)
心の底からそう思った。
「それじゃあマサト、聞きたいことはもう無いか?」
「そうだな、うん。もう十分だ。ありがとう。」
「いや、礼を言われるほどのことじゃ無いさ。まあ、何かお礼をしたいと言うならば、今晩私の部屋に…」
「じゃあ、おやすみ〜良い夢見ろよ〜」
そう言って、一目散に自分の部屋へと駆け込んだ。
俺はベットの上に腰を下ろして、ふう、と息を吐いた。
ようやく異世界に来て1日目終了か。めちゃくちゃ長い1日だったな。2ヶ月弱ぐらい経ったような気がするぜ。
ゴロンと横になると、俺は自分の魔法がどのくらいのことまでできるんだろうか、と思った。
手始めに、瞬間移動をしてみる。場所は…最初の広場で良いか。
しっかりと広場のことを思い出し、瞬間移動っ!!、と念じる。すると、周りの景色が一瞬にして町灯りに照らされた広場に変わった。成功だ。そして、もう一度瞬間移動をして帰ってくることもできた。
やっぱり、瞬間移動くらいなら簡単にできるみたいだ。
次は…そうだな…いきなりレベルを上げて、天候操作くらいをやってみようか。某RPGで言うところのラナ●オンみたいなもんだな。
窓を開けて今の天気を確認すると、どんよりとした雨雲が夜空の中でも分かる程に立ち込めていた。このままでは明日は雨になりそうだ。それは困る。
明日は、冒険者ギルドに行く予定なのだ。ギルド初日が雨とか、良くないことが起こるフラグだらけじゃねえか。早急に手を打たなくてはならない。
俺は目を瞑り、しっかりと快晴の夜空を思い浮かべた。そして、晴れろ晴れろ晴れろ晴れろ晴れろ晴れろ…と運動会前日の小学生でもドン引きするくらいに晴れろと念じた。
一分くらいそれを続けてみると、もう窓の外には一片の曇りもないイメージ通りの夜空が広がっていた。夜空ノムコウには、何かが待っているのかなぁ…?
うん、思っていた以上に俺の魔法は強力みたいだな。
じゃあ、ラストはこの魔力を手にして以来、できるのかずっと気になっていたことをするか。
その気になっていたこととは…自分の容姿を変えることだっ!!
元の世界で、ずっと下の上にいた俺の容姿は決して良くは無かった。だからもちろん、物語の主人公のような容姿には憧れていた。そして、遂に女子からキャーキャー言ってもらえる、ほっといても勝手にハーレムができるような容姿を手に入れられるというわけだ。
俺は、精一杯のイケメンを思い浮かべた。そして、天気を変えるときの十倍ぐらいの勢いで、この容姿にしてくださいこの容姿にしてくださいこの容姿にしてくださいこの容姿にしてくださいこの容姿にしてくださいこの容姿にしてください…と、念じ続けた。
五分ほど念じると、ゆっくりと目を開けた。そして、逸る気持ちを抑えながら部屋にあった鏡を見ると、そこには……イメージ通りのイケメンがいた。
体は細身だが、決して痩せてはおらず、身長は180cm前後。すらりと長い足と腕。指もとても細長い。顔は言うまでもなくイケメンで、肌の色は白め。真っ黒な髪の毛と良い感じに合っている。
試しに笑って見ると、とても優しそうな笑顔と共に、頰の辺りにえくぼができた。
もし、俺が女子なら0.1秒で惚れるね。男子でも惚れかねないね。フルトンには…見せたくないね。結構マジで押し倒されかねない。
あっ、そうだ。このままじゃ、フルトンが明日の朝「あなたは…一体…いや、そんな事よりヤ、ラ、ナ、イ、カ?」って襲われてしまうな。
うーん…魔法で何とかなるかな?
とりあえず、フルトンをイメージ…する…いや、したくないな。
これは困ったぞ。魔法を使うには、絶対に対象をイメージしなくちゃならないのに、フルトンはイメージすることができない、というかしたくない。
うーん…どうするか…
…そうだ!フルトンの記憶を書き換えるんだから、フルトン自体をイメージするんじゃなく、フルトンの頭だけをイメージすれば良いんだ!!
やっぱり、生き物は危機に瀕すると色々なことができるんだねぇ。
まずは、フルトンの頭を思い浮かべて、その後に、その頭の中の俺に関する記憶を、今の俺に書き換えていくイメージをしてみた。
結構複雑だったけど、これでできたのか?知りたくても、確かめる方法がない。
仕方ない、この実験結果は明日の朝確かめることにしよう。もし襲われた時は…魔法の力をフル動員して消し飛ばせば良いか。
読んでいただき、ありがとうございます。
そろそろ冬休みが終わる。宿題をしなくちゃいけない。
ということで、現実逃避のために小説がとてもはかどる今日この頃なのでした。




