第11話 フルトン教授の異世界講座 (前編)
お待たせしました。
ようやく異世界について教えてもらえます。
「よしっ、じゃあ気をとりなおして、マサト。どんなことを知りたい?」
おお、ようやく質問タイムか。なんだかんだで聞けなかったからな。
「じゃあ、まずは、冒険者の仕事ってどんなことをするのか教えてもらえるか?魔物を倒したりするものってのは分かってるんだが…」
この世界じゃ魔物は食べるんだからな。もしかしたら、魔物を倒すのは、猟師さんみたいな別の職業の人かもしれない。
「ふむ…そのことを説明するには、先にこの世界の全体像について説明した方が良いな。」
そう呟くと、フルトンは空中に大きな世界地図を出した。
「おお!それも聞きたかったから、よろしく頼むな、フルトン。」
広げられた世界地図には、変わった地形が描かれていた。
見た所、海のようなものは無く、途轍もなく大きな一つの大陸のようだ。
地図の真ん中の辺りには丸い、何も無い地形が広がっており、その丸を囲むようにして7つの大きな山がある。そして、その山々の間に国が7つ描かれている。(国名は、一番上から時計回りに、バタヴィア、コルカタ、シュレジェン、ルイジアナ、サマルカンド、ビザンチウム、カルロヴィッツ)
中々に立派な世界地図だ。
「これが、この世界の簡単な世界地図だ。しかし、この地図には、3つの描かれていないことがある。」
3つもあるのか。欠陥品じゃ無いか。
「まず1つ目は、それぞれの国の具体的な情報だ。場所や国の名称は合っているのだが、国の大きさや町の多さ、首都なども一切描かれていない。」
確かに、地図には山と山の間に文字が描かれているだけで、国の大きさすらよく分からない。
「次に描かれていないのは、聖王国だ。」
「聖王国って?」
知らない名前が出て来たな。1文字間違うと、サイトの右の方に出てくるエロい広告とかにありそうな名前だな。
「聖王国というのは、この地図に描かれている7つの国を治めている国だ。」
「えっと、親分みたいなもんか?」
「まあ、簡単に言うとそういうことだな。」
「なるほど。じゃあ、その聖王国ってのはどこにあるんだ?」
「この地図に描かれている7つの山を、七龍山と呼ぶんだが、この七龍山の上空を漂っていると言われている。」
「えっ⁉︎空を⁉︎
いや、それより、言われているってどういうことだ?分かっていないのか?」
「ああ、遥か上空らしく、目視できるような距離じゃ無いな。宇宙との境目にあるんじゃないか、と言う人もいるくらいだ。」
「それじゃあ、その聖王国にはどうやって行くんだ?はっきりとした場所が分からないんじゃあ、魔法も使えないんじゃ無いか?」
もし、転移する魔法を使おうと思うと、どこに転移するのかをはっきりとイメージしなければならない。
「ああ、それなら大丈夫だ。なぜなら、聖王国へは魔法陣を使って行くからな。」
「え?魔法陣?
この世界で魔法を使う方法は、念じるしか無いって聞いていたんだが。」
確か、シーフがそう言っていたと思う。でも、シーフって意外と抜けてるとこがあるからなぁ…アイテムの開き方も教えてもらえて無かったし。
「ああ、その説明は間違ってはいない。なぜなら、魔法陣を使いこなせる人は、今はもういないからだ。」
お、どうやらシーフは悪く無かったみたいだ。でも、何を言ってるのかよく分からないな。
「どう言う事だ?詳しく説明してくれ。」
「順を追って話していこう。まず、魔法陣は遥か昔、1000〜1500年前ぐらいに使われていた。そして、聖王国は魔法陣がまだ使われていた時代にできたものなんだ。だから、それぞれの国と聖王国を繋ぐ魔法陣が残っているんだ。
魔法陣が使われなくなってからもう長い年月が経っているから、その魔法陣を理解できる人はもういないんだが、今の人間でも魔力さえ通せば魔法陣は使えるからな。」
「なるほど。じゃあ、その魔法陣を使って行き来してるってことか。でも、いくら魔法陣だとしても魔力は相当な量いるだろ?」
もし、いらないんだったら、そんなにコスパが良いものがなくなる筈が無いからな。
「ああ、その通りだ。だから聖王国に入ることができるのは7人だけ、と決まっている。」
国が7つあって、その国々の親分の聖王国に入れるのも7人。となると、
「各国で一番強い人だけが入る事を許される、ってとこか?」
「ああ、マサトの言う通りだ。」
やっぱりか。まあ、よくある展開だな。
「そして、その7人で世界を動かしてる、って感じか?」
「なんだ、そんなところまで分かってるのか。」
まあ、お決まりのパターンだな。そして、大きすぎる力を持っている主人公は、そこから目を付けられる、っと。まあ、俺には関係のない話だけどね。
「でも、その最強ってのはどうやって決めるんだ?それに、一度最強になったからといって、30年もすれば最強じゃないだろう?」
「ああ、各国の一番は4年に1回、さっきの世界地図で真ん中の何も無い場所があっただろ?あそこでやるんだ。トーナメント方式で、参加にはある程度の実績が必要だな。」
なるほど、4年に1回か。大統領選挙みたいなもんだな。
「もしかしてそのトーナメントって今年だったりするか?」
「いや、トーナメントは来年だ。だから、マサトのような異世界組でも、参加に必要な実績を稼ぐことはできるぞ。聞くところによると、異世界組は強力なステータスや、スキルを持っているそうじゃないか。」
なんだって⁉︎
じゃあ、俺のステータスって、意外と異世界組の中だったら普通なんじゃ無いか?
「いや、でもさっきの路地裏の連中を見ると、そうでも無いようだな。」
やっぱり、俺のステータスはおかしいんだな。
「えーっと、随分と話が逸れたな。確か、世界地図に描かれていないものについて、だったな。」
あー、そう言えば最初はそんな話だったな。
「聖王国が描かれていない2つ目だったか?」
「ああ、そうだ。そして、描かれていない3つ目は、魔王国だ。」
3つ目まで、一気に行くつもりだったのですが、意外と文字数がかかってしまったので、後半に持ち越しです。
ポケモンのせいで、小説が進みません。誰か…助けて…




