第五話 番号のレイフォトを集めよう!
「月野原、知っているってどういう事だ?」
我輩は頷いて、番号の入ったレイフォトを指で示した。
「この我輩が撮った『二』と『四』は、光のポイントが虹色に輝いていたのだ。それが虹色の光のポイントって事じゃないかな」
連辞は手をポンと打った。
「なるほど!」
急に露世のテンションが高くなった。
「月野原、お前得だなァ~!俺にもその能力を寄越せ~!」
「何するのだ~! 嫌なのだ~!」
露世と二人でじゃれ合っていると、鑑が咳ばらいした。我輩と露世はピタリと止まる。
「でも、二枚まとめて一度に破れって、一体どういう事なのかな?」と、鑑。
「うーん、それは我輩にも分からない……」
「とにかく、写影子ちゃんは虹色のポイントにおけるレイフォトを撮り続けてくれ」
「うん。わかった」
「それからね、写影子……」
鑑はにっこりと微笑んだ。
「それから?」
「それから何なんだ?」
我輩と露世は目をぱちくりさせた。
「それから、いい加減離れろ!」
鑑が目を三角にして、我輩と露世を引きはがしにかかったのだった。
それから、三日間かけて我輩は特殊写真を撮って回った。
他の光のポイントそっちのけで、虹色の光のポイントに集中して撮影して行った。
おかしな事に、レイフォトは『一』が二枚あった。すると、『二』も合計二枚、『四』も合計二枚集まった。
放課後。
我輩たちは、また自習室にいた。
窓と遮光カーテンを閉めて、照明を点けている。
ここには同じメンバーの露世と鑑。そして連辞と我輩だけが集まっていた。
飴ちゃんの事がなければ部活動みたいで楽しいだろう。部活動を作るにしても後回しだ。今は、飴ちゃん救出に全力を挙げなければならない。
「写影子ちゃん、レイフォトが集まったって本当なのか?」
「うん。『一』が二枚『二』も二枚。そして、『四』も二枚」
我輩はレイフォトを長机の上に並べていく。
露世がうーんとうなった。
「『三』と『五』はなかったのか?」
我輩は首肯した。
「うん。『三』と『五』は、いくら探してもなかったのだ」
連辞は考え込んでポツリとつぶやいた。
「『五』は、俺が持っている一枚だけか……」
「十枚集めるわけだから後は、『三』が二枚、『五』が一枚、合計三枚が要るって事になるね」
「さすがは鑑だね。計算が早いね」
「それほどでもないよ」
「後は三枚か」と、我輩。
けれども、露世は笑顔だった。
「でも、謎は解けただろ?」
「謎って?」
我輩の問いに、露世はにんまりとして答えた。




