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情ほう和

作者: ユーヨ


 光のスピードで字が駆け抜けていく!

 そしてその字は『あ』とか『阿』などの単体の字ではなく、単語だったり文節だったり文章だったりと、色々な情報なのだ!

 情報の共有、流通、漏洩する時代になったのだ!

 

 少年はいつものようにパソコンでインターネットをしていた。

 不意に何の前触れも前例も無く、意識を失った。原因は定かではないが、そんな事は取るに足らぬ小さい事。


 少年は宙に浮いていた。下を見ると、そこには何か解らないが色々な色をした何かが蠢きあって大きな波のようになっていた。なんとも気持ちが悪いと少年は感じた。

「あれが何か解るか?少年よ」

声のする方向へ目をやると、顎にたっぷりと髭をたくわえた老人が浮かんでいた。

「いえ、解りません。あれは一体何ですか?」

老人は右手で髭をいじくりながら答えた。

「あれは情報だよ。少年」

「情報ですか?」

少年にはよく解らなかった。

「そうだ情報だとも。無駄な情報が多過ぎるのだよ。もう飽和状態になっている。そうは思わんかね、少年よ?」

「はあ……情報社会ですからね。情報がたくさんあるのはしょうがないんじゃないでしょうか」

「しょうがないか……でもそうは言ってられんのだよ、少年」

そう言うと老人は割り箸のような人差し指で下を指した。

 少年は下を見て驚いた。情報の波がもう足元まで迫ってきていたのだ。

「世の中いい情報ばかりではない。嘘や偽の情報も多々ある。そのような欺瞞が満ちてしまったらどうなるか、考えるだけでも恐ろしい。そう思うだろう、少年?」

「でもそれはどうしようも無い事です。何か解決法でもあると言うのですか?」

老人はにやりとして話し始めた。

「情報に騙されない方法、それはテレパシーだ!心を許した人間としか関わりを持たなければ騙されるなんて起こりはしない!これで全部解――――」



 意識が戻った。全てが夢のようだった。と言うより夢だった。

 少年は思った。老人の言っている事、最後あたり馬鹿げてるなと。

 少年はもう夢の事をよく覚えていなかった。

 だから情報に騙されるとか、そんな事は気にせずに今日も掲示板に向かうのだった。


文学というのがよく解りません。文学とは何でしょうか?

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― 新着の感想 ―
[一言]  文学とは、文字(言語)による芸術ではないでしょうか。絵画や音楽と対等であり得るものです。なんて、僕は思ってます。  そんな観点からいえば、この小説は芸術性に乏しいと言えるのかもしれません。…
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