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開幕

 午前七時半頃、私はいつものように駅へ続く道をゆっくり歩いていた。今朝は自然と起きられたから調子がいい。このままのペースだと七時四十五分の電車に乗れるだろう。大学の最寄駅までは約一時間電車に揺られ、そこから五分ほどで門を潜れる。授業開始は九時だから十分すぎるほどの余裕を持って到着できる。昼休みに片付けようと思っていた課題に手をつけることも可能だろう。昼食を確保する時間ができた。そこまで考えて、私は思考するのを止めた。目を瞑っていても問題ないとすら思えるほど歩き慣れた道を進んでいく。何も考えなくとも脚は勝手に動いてくれるから楽だ。

 工事中だという看板を反射で避けながら通り過ぎ、カラーコーンのすぐ脇にある角を曲がった瞬間、目の前は一気に暗くなった。急な展開に意識が吹っ飛び、その場に立ち尽くす。瞬きを繰り返したが暗闇は消えない。知らぬ間に目を閉じていたわけではないようだ。立ち読みしすぎて立ち眩みを起こした時のように、また気付かぬ間に目眩でも起きたかと焦ったが、体に異常は感じられなかった。視界も一向に回復しない。穴に落ちたのだろうか? でも浮遊感や衝撃はなかった。道を踏み外したという感覚もない。だとしたら何かに視界を遮られたぐらいしか思いつかない。この道は住宅街にある脇道だから人も少なく、そんなことはまずもってありえないのだけれど、念のために目の前を探ってみた。勿論というか予想通りというか、手は虚空を掴むばかり。試しに足元を見てみるとコンクリートの代わりに黒が広がっていた。まるで宙に浮いているみたいで、一気に恐怖が押し寄せてくる。慌てて後ろを向いても漆黒以外は存在しなかった。自分だけが闇の中に閉じ込められた。その事実に押し潰されそうになる。暗闇に三日以上いたら狂うなんて役に立たないどころか余計すぎる知識が脳内で流れた。

「お、やぁっとかかった」

 瞬間、少し高めだが男性のものだと分かる声が鼓膜を震わせて、私は飛び上がらんばかりに驚いた。首を忙しなく動かして周囲を見てみるが人影はない。目を凝らしはじめて、やっとこんなまっくろくろすけな空間で自分以外の存在が認識できるわけがないと気付いた。私は息を殺して声の主の出方を待ってみたが、声の主は何も言わず、姿も現さなかった。言葉からしてこの状況を作り出したのは声の主に違いないのに。そう思うといてもたってもいられなくなってきた。

「…………こんな妙なことに巻き込んでおきながらだんまりですか」

 強がりだと分かっていながらも挑発的な言葉を投げかけると、空気を震わせるような笑い声が耳に届いた。どうやら応じてはくれるようだ。

「こりゃまた、活きのいい奴が来てくれたもんだ」

 『活きがいい』なんて魚じゃあるまいし。そう思った瞬間、目の前に黒い光が現れた。暗闇で発光する黒は段々と形を変えていき、最後には人の姿に落ち着いた。レザー製のシャツとパンツを纏った男。すらっとした体形はモデルみたいで、腰近くまである白みがかった銀髪が更に彼を引き立てている。私を観察する紫の目は楽しそうに細められていた。これだけでも十分異質だが、アルビノみたいなものだと言われれば多少疑問を抱きつつも納得はできる容姿だった。もっとも、口元に覗く普通より鋭い犬歯と、背中に生えた漆黒の翼さえなければの話だが。認めたくないが私は人外に目を付けられてしまったらしい。

「……悪魔ですか」

「ぴんぽーん。いやぁ、話が早くて助かる。喧しく騒がないのもポイント高いぜ」

「それはどうも」

 素っ気無い返事に悪魔は笑うだけだった。それが癪に障るが、食い下がるつもりにもなれず、私は静かにため息をつくことしかできなかった。

「いいねぇ、人間にしちゃいい反応だ。ちょいとした賭けだったが、お前みたいなのが捕まるとは俺もツイてる」

「そうですか」

「だから特別に説明してやるよ。この状況とそれに至る経緯」

「それはありがたいです」

 悪魔はまた笑い声を上げ、何の迷いも無く後ろに倒れこんだ。だが彼の体は地面にぶつかることなく受け止められた。見ればいつの間にか玉座を彷彿とさせる椅子が浮かんでいて、彼はそれに腰掛けていた。何でそんなものがあるのかなんて聞かない。ここはもう何でもありな空間なんだと、彼が現れた時点で何となく分かっていた。というよりはそう思っていた。でないと頭がパンクしてしまう。

「ここは俺が作り出した異空間。本来なら俺の許可無く入り込むことはできないが、今回は入り口を作っておいた。場所はランダム。それがたまたまお前の入った道に繋がっていたから、今お前がここにいる。ここまではいいか?」

 私は悪魔の言葉を脳内で反芻した。普段ならすぐに返事をしていたが、相手も内容も特殊すぎる状態で先を急ぐのは危険だ。できるとは思わないが、多少なりともこちらの利となる情報なり条件なりを握っておかないと。あと疑問の解消と追求。これを怠ったら相手の思う壺になる。

「……私の前にもここを通った人はいたんですか」

「当然だろ」

「その人たちは」

「ここに入ってはこなかった。というか入れなかった。何かを考えていたり、別の方向に意識が向いていると、俺が招かない限りここには入れない」

 別の方向に意識を向けていたというのなら私も当てはまりそうだが、あの状態は意識を向けていたというより無意識で動いていたに近い。彼がここに招き入れたかったのはそんなぼーっとした奴なのだろう。

「つまりは無防備な人を狙っていたと。悪趣味ですね」

「悪魔だからな」

 彼はそう言って片頬を上げて笑った。光は無いのに犬歯が光った気がした。

「で、ここに人を入れたのは俺の暇つぶしに付き合ってもらうためだ」

「具体的には?」

「お前には異世界に飛んでもらう」

 あっさりと。それはもう世間話なんて目じゃないぐらいあっさりと放たれた言葉に、私は目を見開いて固まるしかなかった。私の反応を見た悪魔はあろうことか爆笑している。失礼な奴だ。なんてどうでもいいことをどこか冷静な私の頭が考えていた。

「やっぱいいわ、お前。あー、こういう奴が欲しかったんだよな。やべぇ、眷属にしたいかも。でも飛ばすって言った以上は実行しないといけねぇから仕方ないか。寿命終えたら俺のものにしよう。おし、そうしよう。解決」

「どこがですか」

「全部だっての」

 悪魔は笑いを噛み殺しながら立ち上がり、私に近付いてきた。私は思わず身構え、そこでやっと体が動かなくなっていることに気が付いた。抗議しようと口を動かしたが音は声にならず、息が漏れるだけで終わる。これじゃあ交渉も追及もできない。そう理解した瞬間に血の気が引いた。もしかして最初からこうするつもりだったのか?

「抵抗は無駄だぜ? ここに存在する全てのものの主導権は俺が握っている。お前がいくら足掻こうと、俺の許しなしに動くことはできない」

 病的に白い指が頬をなぞる。氷でも触れているのではないかというほどの冷たさに、思わず眉間に皺を寄せた。どうやらこれぐらいなら許されるようだ。私の行動に悪魔の笑みが深められる。

「じゃあな、人間。幸運を祈ってるぜ」

 嘘くさい言葉と共に足元が発光する。何が起こっているのか確認する暇も無く何かに引きずられ、エレベーターなどで感じる内臓が浮く感覚が全身を襲う。最後に見たものは、恐ろしいほど艶やかで蠱惑的な笑顔だった。



     *  *  *



 風が流れ、草木がざわめく。木々の間から差し込む日差しは柔らかく、散歩にはちょうどいい状態と言えるだろう。事実、このような天気の日には森へ入る人間が増える。

 自然と、仕事もしやすくなる。

 私は地面に刻み込んだ魔方陣を眺め、一人頬を緩ませた。数ヶ月前に受けた召喚の儀。最初聞いた時は面倒事を押し付けられたと思っていたが、裏の目的を聞かされて心が躍った。操現士(そうげんし)として動くからには大きな仕事に関わりたいと思うもの。無論私もその一人だが、この性格が災いして中々依頼が舞い込んでこない。仕方なしにギルドに足を運んで適当なものを受けていたが、それも飽きてきた。その矢先にこんな私好みの話が来るなんてツイているとしか言い様がない。裏があるかもと思ったが、それでもいいと瞬時に切り替えた。そうでないとこの世界じゃやっていけない。

 私は魔方陣を一撫でし、手を虚空に伸ばした。

「《見通せ、我が眼よ。我が求めし犠牲(にえ)の姿をここに示せ。【犠牲者の行進(プレイズ・マーチ)】》」

 言霊を紡ぎ終えた途端、私の脳裏に森の中で戯れる家族、穏やかな日差しの下で転寝する老人、小さな花冠を作っている少女など、この森にいる人間の姿が流れ込んできた。勿論、彼らのいる場所も。

 さて、どうするか。この魔方陣を発動させるには少なくとも三人分の命が必要だ。一つの陣に一人分。普通の召喚ならそれだけでお釣りが来るが、今回喚び出すのはこの世界を揺るがすような大物。それだけで足りるかどうか。

 私は改めて脳裏に過った人間の数を数えてみた。四人家族に老人、少女が一人に操現士らしき身形の奴らが三人。しめて九人がこの森の中にいることになる。それぞれがいる場所は違うが、どこにいるかは分かっている。私はにんまりと笑った。

「ちょうどいい人数じゃないか。《風、樹、土、流れに組み込まれしものよ、我が求めし者共をこの場へと導け。【変異による誘導ヴァリー・トゥ・ガイディン】》」

 私の周りで風が舞い踊り、木々が一定のリズムを刻み出して、地面が揺れる。通常では絶対に有り得ない光景に術の成功を確信した。脳裏に浮かんでいるのは先程まで長閑な時間を過ごしていたであろう人々が恐怖と不安に慄く姿。彼らが確実にこちらへと近付いていることに、私はひっそりと笑みを溢した。

「さぁて、久しぶりの狩りと行こうか」

 私は腰に差していた細身の剣を抜き放ち、光にかざす。この分なら加速などしなくとも全員捕らえられるだろう。両手両足ぶった切って陣の上に放り投げればいいだけの話だ。だが操現士以外はショック死してしまう危険性があるな。両足だけにしておくか。そう結論付けたのと、最初の獲物である家族がここへ辿り着いたのはほぼ同時だった。彼らが私の姿を認識する前に、私は跳躍する。剣を持った右腕を振るうと、目の前で赤い飛沫が舞った。

「ぐ、がぁああああああああ?!」

 男が醜い呻き声を上げ、その場に崩れ落ちる。彼の膝から下は真紅に染まっていた。本来そこにあるべきの両足は彼の子どもにぶつかったらしい。父親の血で真っ赤に染まった子どもは気を失っている。母親らしき女と子どもはそこに縫い付けられたかのように動かない。私は彼らに微笑みかけ、一気に距離を縮めて直線を描くように剣を振るった。二人分の脚が消え、血が辺りに飛び散る。二人は悲鳴を上げることなく倒れた。慌てて脈を確かめると、微かだがはっきりとした鼓動を感じ、安堵のため息をついた。

「ぐ……、何の、つもり、だ……」

 最初に脚を切り落とした男が呻きながらも声をかけてきた。あれだけの痛みに耐えているあたり、一般人じゃないな。休暇中の操現士か、具現士か、はたまた騎士か。まぁ、どれでもいいや。

「何って、術の生贄にするつもりだけど」

 私の言葉に男が目を見開く。彼の口元が微かに動いた時、奥の茂みが揺れた。私はすぐさま近くの木に飛び乗り、音と気配を殺して茂みの近くまで移動する。枝の隙間から覗いた先には焦った表情の操現士らしき男が三人、必死に茂みを掻き分けていた。

 操現士は両手両足をもぐだけじゃ足りない。目を潰し、耳を削ぎ落とし、口を縫い付けてやっと一息つけるぐらいだ。そんな相手に真っ向から挑むなんて馬鹿なことをするぐらいなら不意をついて気絶させた方がいい。私は剣を持ち直し、左手で鞘を抜いた。先頭にいた男が茂みを抜け、動きを止めた。彼の目の前には私が作り出した惨劇が広がっているからだろう。先頭が止まったことによって後ろの二人も足を止めた。そして同じように顔を強張らせる。絶句とはこのことか。

「全くもって好都合だ」

 私は隠れていた場所から飛び降り、後ろにいた二人の脳天に鞘と柄を打ちつけた。ごがんという鈍い音と共に男たちはゆっくりと倒れていく。音に反応して振り返った茶髪の男と私の視線が絡み合った。彼の目が驚愕に見開かれたがそれも僅かな間のことで、すぐに戦闘状態に移行していく。だがその一瞬が命取りだった。

「ばいばい」

 私は剣をくるりと回して持ち直し、彼の左肩を貫いた。くぐもった声が漏れる。その隙に左手に持っていた鞘で彼の喉元を突いた。先程より大きな声と息が漏れ、男は後ろに倒れこんだ。

「これでよし。残りは……」

 私は脳裏の映像を手繰り寄せる。花冠を作っていた少女と日向ぼっこをしていた老人は途中で鉢合わせしたらしく、一緒にこちらに近付いていた。この陣があるところに辿り着くまで数分といったところか。だがそれじゃ遅い。私は剣に付着した血と脂を拭ってから茂みの間を縫うように駆け抜け、二人の元へ急ぐ。早くしないと両足を切った奴らが出血死してしまう。

 ほんの数十秒ほど走っていると和やかな声が聞こえてきた。会話の内容は分からないが、どうにも間の抜けた声だ。このまま背後に回りこんで頭を殴るなり、手刀を首に叩き込むなりすればいいのだが、それじゃつまらない。なら少し遊んでやるか。私は鞘を腰に戻して剣をしまい、わざと彼らにぶつかるように走り出た。

「うわっ?!」

「きゃあ!」

「なっ?!」

 大げさな声を出せば二人とも豆鉄砲を食らったかのように驚いた。私はさも全力で走っていましたとばかりに息を整えるふりをし、剣に手をかけたまま二人を観察した。老人は腰を抜かさないまでも動けないようだ。少女は花冠を握り締めて老人の背後に隠れている。立ち位置を確認し、私は慌てて柄から手を離した。

「あ……、ご、ごめんなさい! 驚かせるつもりはなかったんです。本当にごめんなさい」

 気弱な輩がよくやるようにおろおろしてみせると、老人は僅かに警戒心を解いたらしい。深く息を吐いていた。内心でほくそ笑みながらも、申し訳なさそうな表情は崩さない。

「あの、その、えっと、私は見習い操現士です。ここで修行していたんですけど、何か急に地形が変わって、それで訳が分からなくなってしまって……。ごめんなさい」

 適当にでっち上げた理由を述べれば、老人は今度こそ完全に警戒を解いた。私は少女と視線を合わせるためにしゃがみ、彼女に微笑みかける。

「恐がらせてごめんね」

 優しく言えば少女は老人の背後から恐る恐る出てきた。こちらを見る目にはまだ恐怖が宿っているが、多少は気を許したようだ。私は視線を老人に移し、一歩だけ距離を縮める。

「お二人も迷子になってしまわれたのですか?」

「そうじゃ。突然地面が揺れたかと思ったら森が様変わりしておってのう。慌てて戻ろうとしたが迷ってしまったのじゃ。この子とはその途中で出会った」

「そうですか。僕は森の奥にいたはずなんですけど、気付いたら中腹辺りまで移動していました」

 情報を交換し合いながら、もう一歩距離を縮める。これで間合いに入れた。私は静かに笑みを浮かべた。彼らから見た私は、きっと柔らかな笑みを浮かべる少女に見えていることだろう。

「よければ、一緒に行動させていただいてもよろしいですか?」

「そうじゃの……。儂は一向に構わんが……」

 老人はそこで言葉を区切り、少女の方へ顔を向けた。

「いいかの?」

 老人の問いかけに、少女は躊躇いながらもしっかりと首肯を返した。この子は人見知りが激しいのか、無口なのか。はたまた私の本性を警戒しているのか。どれにしても好感が持てる子だ。

「それでは…………よろしく」

 私は一気に距離を詰め、老人の腹部に拳をめり込ませた。老人は目玉が飛び出そうなほど目を見開き、一度大量の息を吐き出してから無言で気を失った。口元からは涎が垂れている。

「……え?」

 刹那のことに何が起きたか分からないでいる少女の首に手刀を打ち、気絶させる。たたらを踏むように倒れた体を左手で支え、肩に担いだ。右肩に老人を担ぎ、勢いよく地を蹴って魔法陣の元へと戻る。陣の辺りを見てみたが、離れた時と何ら変わっていなかった。私は左上の魔方陣の中央に老人と少女を重ねて置き、脚を切られて気絶している少年をその上に置く。彼の膝から滴った血が魔方陣に吸い込まれていった。それを眺めてから柄と鞘で気絶させた操現士を一人ずつ運び、右上の魔方陣に置く。その上に母親らしき女性を、彼女の血が魔方陣に触れるよう置く。最後に先頭を歩いていた操現士と、父親の脚が当たって気絶した少年、そして先程まで呻いていた父親を手前の陣に置いて、準備は整った。

「《樹よ、我が矛となれ 【樹矛戟(ウッド・ヘルバート)】》」

 言霊に応えるように周囲の木が三本の鋭い槍に変わり、幹から離れて宙に浮いた。私はそれらをそれぞれの魔方陣の上に配置し、左手をかざす。

「《刺せ》」

 そう言いながら左手を振り下ろすと、やりは寸分違わず魔方陣の中央を貫いた。生贄たちの体が跳ね、悲鳴に成り切れなかった声が鼓膜を震わせる。同時に魔方陣が発光し、術式を展開し始めた。陣を中心に突風が荒れ狂い、轟音が耳朶を打つ。成功したことに飛び跳ねそうになりながらも魔方陣を注視していると、不意に胸元に衝撃が走った。

「う、え……?」

 ゆっくりと胸元を見やると、鈍色の細長いものが私の体から生えていた。私もよく使っているものだ。それからは赤い雫がぽたぽたと垂れている。

「ご苦労だった。お前はもう、用済みだ」

 背後からかけられた言葉と共に細身の剣が私の体から抜かれる。私は為す術もなく重力に従って地面に倒れ伏した。剣を鞘にしまう音が耳に届く。憎らしいまでに青々とした緑が霞むのを眺め、私は意識を闇に沈めた。

始めてしまいました。定期的な更新は難しいですが、完結できるように頑張りますので、よろしくお願いいたします。


6/8  誤字脱字を修正しました。

6/19 脱字修正しました。

8/8  誤字修正しました。

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