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Blue Blast  作者: 鬼麟
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第1話

Blue Blast

 第1話

                        架空の日本 2009年 4月 13日 雨


                       ここは温暖化が進んでいない綺麗な地球


                       しかし犯罪が以上なほど多い架空の日本


                       いいところも悪いところもある架空の日本


                       架空の日本に住んでいるある男達の物語



俺はスポーツ万能 そこそこ頭のイイいわゆるモテル男である。俺の夢は陸上自衛隊だ。夢はデッカク・・・だ。もちろん高校も出て、大学、それに大学院も出た。そしてとうとう念願の自衛隊の採用試験当日。時間も間に合った。だけど・・・・・なぜか・・・・・・不合格。終わった。もう駄目だ。体からは魂が抜けたように東京のど真ん中をフラツク。そんな墜ちた男の名は、切岡キリオカ リクである。


  野良犬のように、ふらふらとうちに帰った。時間はぁぁ・・・めんどくせぇ。何もかもめんどくせぇ。やり直すきもまったくねぇはぁぁ・・なんかおもしれぇことねっかなぁ・・・・・・


ピンポーン!


ん?深夜だぞ。こんな夜遅くにだれがくるってんだ。強盗か?ならそれでいい。そのまま殺されてもいい。ふらふらとドアに向かう。そして開ける・・・・・・・・・・・・・・・・・。


「君が陸君かい?」


 スーツを身にまとった男が言う。


「は、はいそうですけど。誰ですか?」


「わたしはアメリカから送られてきたものです。」


「あ、アメリカ人? それよりなんで俺の名前を?」


「私は極秘で命令されましたので言えません。あと私はブルーブラストというチームの日本人です。」


 男は帽子を取り、明るく言った。


「ブルーブラスト?聞いたことねぇなぁ」


「のちのち分かりますから。」


 にこやかに返された。こっちはもう頭の中がモヤモヤしてるってのに、笑顔でかえされてもねぇ・・・・・。


「まず車に乗って。飛行機に間に合わないから」


「はぁ・・・・。」


 ん?あっ!まさかこれは新手の誘拐か?でも30近くの男もっていってどうなる?信じようか、信じるまいか。・・よし!


「分かりました。行きます」


魂が戻ってきた。髪いや神が降りてきたのだ。そう確信した。


「あ、そう。じゃ早く」


 そう言われ服をつかまれた。そして次に目に飛び込んできたのはなんとあのベンツだった。


開いた口が塞がらない。


「自分で歩けるでしょ。ほら、歩いて。」


 そう言われ服をはなされた。それと同時に力が抜ける。・・・と思ったら、飛ぶように車に乗り込んだ。


「・・・・・・・・・これが、ベンツ・・・・・・・・・サァイコーーーーーー!!!!!!」


 思わず叫んだ。


「気に入ってもらえましたか?じゃあ行きますよ。」


 そういって男はアクセルを踏んだ。心が落ち着いてきたころ男は口を開いた。


「あ、そうだ私の名前を言ってなかったね。私は本田ホンダ 圭司ケイシといいます。よろしく」


 そういわれ、陸もよろしくと返した。


    ・・・車が出て15分ぐらいたったころ陸はこの以上なほどの静けさに耐え切れなくなりとりあえず本田に質問をした。


「あのぉ、アメリカいくんですよね。アメリカ行ってどうするんですか?」


「えっと、あっち着いたらまずホテルに行って泊まって、次の日はホワイトハウスに行く。そこで大統領と会う。んでぇ・・・」


「ちょっと待ったぁぁぁ!」


 と本田のはなしをさえぎった。


「なんで大統領と会わなきゃいけないのさぁ?何のために?教えてくれよ、なぁ?」


「それはぇぇぇぇ挨拶だと思ってください。その後もっと偉い人と会いますから。」


 笑顔でいわれた。わけが分からない。


「俺はいつからそんなに偉い人になったわけ?わけわかんねぇよ!」


「君は変わってますねぇ。今は副大統領より偉いんですよぉ。それなのに喜ぶどころか怒っちゃってねぇ。」


「なんだよ!ちゃんと説明してくれよ!なぁ!」


「わかった。説明するから。黙っていてくれ。なぁ?まず君はブルーブラストという特殊部隊の一員になろうとしているんだ。ブルーブラストはテロを防いだり、人命救助などをする。S.W.A.T.よりもすごい部隊だ。君はブルーブラストのボスに選ばれたんだ。だから今こうやってベンツに乗ってるんだ分かったね。・・・・つまり君はエリート中のエリートなんだ。これでいいね。」


 本田の顔は今までとは違う厳しい顔になっていた。


陸は本田の気迫に押され黙ってしまった。まさに<蛇に睨まれた蛙>だ。


「嫌ならやめていいよ。・・・・・あ、一つ言い忘れていた。君がBlue Blastの候補になったことで私達のライバルの組織に狙われることになる。今も後ろについてきている。脅しじゃないが、今この車を降りたら、殺されるだろうね。それでもいいならやめてもいいんだよ。どうする?降りるのかい?」


 さっきより厳しい顔で睨まれる。陸は黙って首を横にふった。男はニコッと笑って携帯を取

り出した。


「ブルーブラスト本部へ救援要請。現在Vice(ヴァイス Judgment(ジャッジメントの車につけられている。相手はAK-47を持っている模様。車は1台。相手は4人。道路は工事中でふさがれている。逃げ切るのは困難と見た。候補者 切岡 陸の安全を最優先とする。よって至急救援をよこせ!」


 本田はやや早口で言った。そこで陸は気になる単語を聞き逃さなかった。


「ちょっと!何だっけ、何とかジャッジメントってなにぃ?しかも銃を持ってるって・・・」


「それは、さっき言った君を狙っている<敵>だよ。第一、相手はテロ組織だから銃を持っていて当然だよ。しかも相手はほぼ全員がプロの暗殺者<アサシン>なんだ。OK?」


「アサシン?えぇっとそれは・・・」


「暗殺者ってことだよ。」


 本田に笑顔がもどった。でも笑い事じゃない・・・。こっちは2人、武器は無し。でも相手は武器を持った暗殺者が多くて4人はいるってのに。よく笑ってられるなぁ。と心の中で愚痴っているとヘリの音が聞こえてきた。と思う間に横にロープがたれてきた。そして上から人が降りてきた。車の窓が開き、降りてきた人と話せる状態になった。


「君が陸君だね。心配しないでいいよ。私たちはブルーブラストの隊員だよ。紹介はしてもらってるよね?まぁ話は後で。今は逃げることを優先しよう。」


 そう言って男はドアを開けた。そして腕をつかみ、はしごを登るようにうながした。陸は抵抗することもなく素直にはしごを登っていった。しかし、一つ気になることがあった。それは本田のことである。相手が一人ならまだしも、4人もいる。武器も持っていない本田には勝ち目はない。そんな本田が気になった。


「あの!本田さんはどうなるんですか?」


 ヘリの音に負けないよう精一杯の声を出した。


「私は大丈夫。これでも大将なんだよ。だから大丈夫。」


 陸はその言葉を聞いて沈黙してしまった。


(お・俺はそんな偉い人と一緒だったのか?)

 

「まずそういうことだから早く!」


「は・はい」


 陸は本田にありがとうございました。と言い残しはしごを駆け上がった。

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