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第四話 温もり

家に帰るとすぐに祖母が駆けつけてきた。

「あんた、遅かったわね。なにかあったの?」

「少し先生の手伝いがあって」

「そうなの。友達は出来たの?」

 彼女のことが頭をよぎり、少し間が生まれたが、

「まあ初日だしこれからじゃない?今日は疲れたからもう部屋に行くね」

 といって階段を駆け上がり、自分の部屋に入って着替えてベッドに飛び込んだ。


 起きるともう夜もいい時間だった。下に降りると、ご飯が置いてあった。横には手紙が添えてあった。「無理せず頑張ってね。ひとりじゃないからね」と書いてあり、少し涙目になっていただろう。そのとき体調が悪い気がしていたけど残すのは申し訳なくて、すべて食べて皿も洗った。風呂にも入って寝ようとしたが僕がどうして彼女から逃げるように帰ってしまったのか。また弱いことをしている――そう考えてしまい、なかなか寝付けなかった。


 朝になり、起きようとしたが身体が上がらなかった。まさかとは思ったがそのまさかだった。39.0度の熱でやはり昨日の「気がする」は、気のせいではなかったみたいだ。祖母には学校に連絡してもらった。祖母のおかげもあり、夕方頃にはだいぶ元気になった。


 元気になり、リビングで漫画を読んでいたらピンポン、という音が鳴り祖母がドアを開けに行った。僕も後ろから様子を見ていた。そこには中学の頃からの友達で唯一同じ高校に進学した多田の姿があった。そしてその横には愛川の姿もあった。多田と愛川は同じクラスじゃないはずなのに、不思議に思っていると多田が言った、

「ばあさん、悠太はいるのか?呼んでくれ」

 そして僕が呼ばれて向かった。

「これプリントとか書類だ渡せって頼まれたんだ」

「ありがとう」

 会話はこれで終わりかと思っていたら愛川が口を開いた。

「大丈夫?私のせいじゃないかって心配してついてきちゃったの。」

 昨日とは変わって明るい声でそう言った。

「わざわざありがとう。心配なくもう良くなってきたから明後日には行けると思う」

 僕がそう言うと多田が、

「じゃあこんなところでまた今度」

 と言って手を振った。僕が手を振り返すと愛川も手を振っていた。胸の奥が、少しだけ温かくなった。

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