第十七話 海へ
二人とも遅いな、何喋ってるんだろ。……やっと来たか。
「決まったのか?」
「うん。おかげで私もひまりもいいの選べたよ。てか、ゆうくんは水着持ってるの?」
「黒い海パンは家にあった気が……」
「なら買わなくていいわね。」
なんで僕まで買う必要があるんだ、と思った。その後、僕たちはお昼を食べて、ゲームセンターに行った。だけど、水着姿の二人が頭から離れなくて、何をして遊んだのかあまり覚えていなかった。帰り際、りおに言われた。
「また、三人で遊びましょ。楽しかったし……」
「うん。今日は……楽しかったな。」
僕がそう言うとりおがボソッと言った。
「じゃあ次は海とか行こうね。バイバイ。」
「ゆうくん、バイバイ。りっちゃん、待ってー。」
僕は家に帰った後、ベットに飛び込み自問自答した。すると、あの言葉(次は海とか)が何度も頭の中に流れてくる。
「あれは……なんだったんだ。」
僕は連絡するか悩んだ。聞くべきかどうするか。そんなことをずっと悩んでいると三人のグループから通知が来た。
りお【週末、海行かない?】
分かってたかのようにひまりが反応した。
ひまり【行くよ!行く!もちろん。】
りお【じゃあ決定だね。】
ゆう【僕はまだ何も言ってないぞ。】
ついつい既読をつけてしまった。
りお【見てたのね。行かないわけないよね。】
ひまり【ゆうくんにも来てほしいな……】
ゆう【じゃあ……分かったよ。】
りお【土曜日、駅前に9時集合ね。】
いよいよ当日になった。昨日、僕は全然寝れなかった。荷物を悩んだり、目を閉じるたびに二人の水着姿が浮かんできて、明日生きて帰れるのか……なんてことまで考えていた。だけど、ここまで来たら、楽しんで夏を満喫してやるぞ。その気持ちで駅に向かった。
「僕が一番で、まだ誰も来ていないのか。」
「おはよう。」
後ろからりおの声がした。
「ゆうくん、荷物多すぎない?家出したの?」
クスッと笑いながら言ってきた。
「何持っていったらいいか分からなくて、悩んだもの全部持ってきたんだよ。」
「まったく……言わないと……できないんだから。」
「なんか言った?バカにしてる?」
そんなことを言ってるとひまりも時間通りに来た。
「りっちゃん、ゆうくん、おはよう!楽しみで眠れなかったよ。じゃあ行こっか。」
そう言って海に向かった。
僕は海に来るの、いつぶりだろう?夏らしいことをするのも久しぶりだ。ひまりが一目散に砂浜に降りた。
「二人ともこっち!早く!早く!」
「ひまりったらまずは準備でしょ。」
「僕がやっておくから二人は散策してきていいよ。」
二人が僕を見てきて、僕はなにか言われる予感がして、先に言った。
「みんなでやろうか。せっかくだしな。」
「「うん!」」
そう言って三人で楽しく準備をした。
「じゃあ、着替えてくるね。」
僕もその間に海パン姿になった――けど二人が帰ってきたらどんな感じにしとこうかと悩んでいると背後から二人の声がした。
「「ゆうくん……見て……」」




