アオと家出
「俺、家出する」
『はあ!?』
家族全員が口を開け、ピタリと止まった
「じゃあな、セイ」
「えちょ何、私なんかした!?」
バタン 静寂に包まれる
皆驚きのあまり硬直してしまう
「…あっ時間」
「取り敢えず学校行ってくる!」
私以外の全ての時が止まったかのように家は静寂のままだった ____
「ねえ、今日蒼生来た?」
「え?何処に?」
「学校」
「あ〜、そういえば見てないかも」
「クラス隣だし見に行く?」
「うん…」
「蒼生…?今日は欠席だけど、」
彼は詩夢の後ろに隠れていた私をちらっとみて状況を察したらしく、言葉を付け足す
「嗚呼なんか昨日家出するって言ってたわ」 「えぇ〜、反抗期?」
「…教えてくれてありがとう、じゃあ!」 「え、ちょ星華何処行くのー?」
私は気づけば走り出していた____
アオが家出?
あり得ない 彼奴は阿呆だけどそういうのはちゃんとわきまえてる 片割れが余命宣告されたなのにさらに両親が頭を抱える案件を持ってくるはずがない
全く意図がわからない… 何がしたいんだ? 「やっと見つけた!」
「おあっ、詩夢…?」
「ちょっと目離した隙にどっか行っちゃうとか、心配したんだから…」
「ごめん…安らぎを求めて音楽室来ちゃった」
「それより、蒼生君どうかしたの?」
「朝家出するって出てったきり消息不明」 「連絡してみたら?」
「あ、」
「…本当真面目なくせにお馬鹿」
「赤点常習者に言われたくない」
「って通知来てる!」
「…話がある、多摩川で待ってるから絶対来い…だって」
「おぉ〜っと?告白かな」
「家出してまで話とか…本当人騒がせな奴だな」
「いってらっしゃい、きっと大切な話なんでしょ?」
「流石親友、明日はお菓子パーティーだね」 「うん、頑張ってきなねー!(?)」
頑張るって何よ…本当空気読みすぎなんだから
少し眩しい夕焼けはどこかハッピーエンドに向いている気がした____




