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神々のラノベ創造  作者: 一条アル彦


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幕間~読者様各位~

 「電車男」という小説をご存知だろうか。物語はオタクの青年が電車内で悪漢から女性を助けたことをきっかけに始まる。青年はネット掲示板に恋愛相談を書き込み、スレッド住人からアドバイスを受けながら恋愛を成就させていくというラブストーリーだ。しかし、当時これを小説と認めるかには賛否があった。その理由は、これが実際にネット掲示板に投稿された書き込みを要約したものを、そのまま出版したものだからだ。

 小説というものの定義としては、フィクションすなわち架空の物語を指し、ノンフィクションとは区別されている。小説電車男は実際に起きた出来事について実際に投稿されたものを書籍化したのだから、これは架空の物語ではない、つまり小説ではないとする意見があり、また、そもそもこれは投稿の段階から創作の話なのではないかと事実を(いぶか)しむ声もあった。小説かどうかというよりは、事実か虚構かという点で賛否が分かれていたと言えよう。

 さて、本稿の趣旨はこの賛否について論じようというものではない。この賛否論争は、物理的暴力に依らない争いが好きな方々が討論を楽しんでいるだけだと僕は考えている。実際のところ、読者の多くの方にとって、この物語を楽しむうえでこれが真実であるかなんてことはどうでもいいはずだ。

 例えば真実だと思って物語を楽しんだが、後になってそれが創作であったと分かったとする。「なんだ嘘だったのか俺の感動を返せ」などと苦情するのが関の山で、一時(いっとき)でも本人が感動したという事実は覆らず、物語が真実かどうかにかかわらずその感動した体験は永劫残り続ける。

 電車男の真価はその読書体験にある。ここでいう読書体験とは、書籍化された本を読む読書体験ではなく、リアルタイムにスレッドの投稿を追いかけ、その様を目の当たりにする読書体験だ。読書をする体験ではなく、体験できる読書といえばいいだろうか。このリアルタイム読者は、その時々に正に起こっている出来事を、主人公の心模様を、時に傍観者として、望めば参加者として、共感し体験していたと言える。臨場感とさえ言えるこの読書体験は、後から書籍で読む疑似的な体験とは一線を画すものだ。(なま)の体験を享受できたのは、ほんの一握りのスレッド住人たちだけだ。


 そして見たか。昨日のファクトリーUの投稿を、その作品一覧のページを。(※まだご覧いただいていない読者諸賢がおいでなら、その方々は今すぐ本稿の味読を中断し、我がサークルの作品一覧のページ【後書きに記載のURL】をご覧いただくことをおすすめします)

 「神々のラノベ創造」に並び立ち、「魔界転生サイボーグ」が、作者:茜蘭の作品が、堂々と表示されたその姿を。神ラノのエピソード「初夏の日」を読了し、爽やかな余韻冷めやらぬその翌日、現実に蘭の作品がこの世界に生れ落ちた、この興奮を僕は忘れない。ある日突然、ステータスウィンドウのスキル一覧に、二刀流のスキルが追加されているのを目にしたキリト君も、こんな気持ちだったに違いない。

 この興奮と感動は、残念ながら、今日からファクトリーU作品を読み始めた方にはもたらされない。なぜならもうすでに、「魔界転生サイボーグ」が表示されてしまっているのだから、蘭が創作を成し遂げる事実を予め知ったうえで神ラノを読むことになるのだから。

 この一度限りの感動を分かち合えた読者の方々がいるという事実。先ほど電車男を引き合いに出したのは、僕が感じた昂りが、電車男のリアルタイム読者が感じた興奮と同じ種類のものだと思えたからだ。同じ気持ちを感じた読者がいてくれたら、それは僕たちにとってこの上ない悦びだ。


 幾億の中に確かに在る幾人かの人々よ、この体験を共にした(ともがら)よ。

 そしてようこそ、神々のラノベ創造の世界へ。

ファクトリーU(一条アル彦)作品一覧:https://mypage.syosetu.com/2708903/

※本稿はこれから神ラノを読み始める方々にとって矛盾した内容を含んでいることになるため、予告なく改稿あるいは削除を行う可能性があります。ご了承ください。

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