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極楽推断恋して絶佳(2)

未定の神話

あの向こう側にあるものに

触れることが出来ないのは

近くに居ながら

足を動かさないからだ

興味があるものなのに

知ってしまった後の後悔を

強く考えてしまうのだ

恐怖心とは質の違う恐れが

人の感情の中には入っている


曖昧であり名前の無い感情は

決まっていないからこそ

近くにあるように感じる

愛の意味合いが

確定していないのと同じで

無限に考えて良いことなのだと

隙間を作って貰っているのである

白黒で定義して

良い悪いで分けてしまう今とは違う

先人のおおらかさと

考えられることがあるから考えるという

人には大切な行動をするように

作られているのだろう

今には無い純粋な頭の良さが

色々な形で含まれている


あの向こう側がどうなっているか

既に知っているような気がする

だからこそ

近くに居ながら全く確認をしないのだ

興味すら無い

あったとして困らないが

無かったとしても困らない

自分だけは関係の無い話だ

人の感情の中には

直面しなければ出てこない

不動の部分がのさばっている


自身が迷うから

社会全体で決めて欲しいという言葉は

実に一人よがりな考え方であって

後から来る人間のことを

全く考えていないのである

愛の意味合いが確定してしまえば

その意味を持って

人へ好意を向けなければ

愛が無いことになってしまう

永遠に決めてはならないことが

世の中には沢山あって

それを決めようとする行動こそ

注意して見なければならない

する為に考えるのではなく

することを考えるのである

自身への変化だけではなく

他人への変化も考えなければならないし

時間軸を用いて考える必要性もある


あの向こう側には

知らないものがあって

自分の考えの届かないような

確かに強固な世界があるのだと

信じて止まない

あの向こうに行くことすら

自分にとっては烏滸がましいことで

足を向けることすらしない

人の感情の中には

尊敬とも呼べず憧れとも呼べず

よく分からないものとしての

畏敬の念が作られたりもする


強固な世界だと定義したのは

体験や経験をしたからなのか

それとも自分には無理だから

何も考えずに

素晴らしいことだと決めて

絶対にそうだと信じているのか

疑いが酷いことは良くないが

全く疑わないことも良くない

どちらも考えて真ん中へと寄せる

自分が納得する為の情報を集め

考える為の案を出して

一ヶ所にとどまることを止める

納得したなら固定し

それをアイデンティティとする

この工程を省いたものは

全て現代版の神話だろう

想像上のアバターが勝手に動いて見え

同姓同名なだけのヒーローを作る

メタ神話であり

空洞だけが広がっているのである







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