表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

静かな鬼

作者: 音成正雲

帰ると、玄関に兄の靴があった。

「お兄ちゃん、帰ってきてるの?」

玄関先から兄を呼んだが、返事がない。寝ているのだろうか。

階段を上がり、兄の部屋の前に立った。

「お兄ちゃん?開けるよ?」

「やめてくれ。」

兄は起きていたようだ。

「何してるの?」

「勉強してる。集中したいんだ、用事があるならあとにしてくれないか。」

「わかった。」兄は、余程真面目に勉強をしているようだ。

リビングへ行き、テレビをつけた。通り魔が出た、とのニュースだった。この近くだ。怖いなぁ。

ガタン!

2階から、大きな物音がした。兄の部屋だ。

「お兄ちゃん、何の音?」無音。

「お兄ちゃん、部屋開けるよ?」無音。

もしかして、通り魔が家に居たのではないか?兄は脅されて私を部屋に入れないようにしたのでは?急に不安になった。

「お兄ちゃん、ほんとに部屋開けるからね?」無音。

私は勢いよく扉を開けた。

兄は、ヘッドホンをつけてパソコンに向かっていた。下半身は裸である。

ようやく私に気付いた兄は振り返った。

お兄ちゃんは、鬼いちゃんになった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ