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7メイツ  作者: 華月れな
七番目の少女
3/3

魔法テストの、本当の意味!!

翌日、スノにとって大事な魔法テストの日がやって来た。


「ったくさ、何で今日なのさ!

訳が分からないよ!?」


ぶつくさと、文句を言っても無駄だと分かっているため、スノは黙って学校に向かった。

途中・・・


父・オルガの職場へと顔をだし「頑張ってくるね!」とだけ告げた。


・・・


・・・・・・


・・・・・・・・・


学校に到着したスノを、村長と担任の教師が出迎えた。


「おぉっ、スノよ。

待っておったぞ」


村長が言う。


「きょうも頑張ってね!!」


担任の教師【キサラ】が言う。


特別室へと案内され、スノは、テストの時着用するドレスローブに着替えた。


スノが着るドレスローブは、彼女の好きな淡い桜色をしているため、少しでもやる気が出るように、頑張っての意味を込めてキサラが贈ったものである。


「スノ・カムラギ・・・

自分の力を信じ、力を高めよ」


キサラに言われた通りに《呪文詠唱》を開始するスノ。


《神居なき場所、我居たり。


我が生命(いのち)存在しない空間、神の御霊至れり。


我が血。


我が肉体。


我が御霊(みたま)


全てにおける魔力(ちから)の源よ。


我は。


全てにおける、魔力を持つ者なり。


我が心の声を聞け。


我が真実の属性、導きたまえ》


淡い灰色の空間が、スノを覆っていく。


その空間は、七つの球体へと変化し・・・


スノの足元に、静かに降りた。


キサラが静かに口を開く。


「・・・っつ・・・

おっ恐れていたことが現実となってしもうたか・・・

スノ、良く聞いてください。」


キサラの表情が強張っていく。


「スノ・・・

これ迄の魔法テスト、お疲れ様。

今回で、終わりにする事にします。」


驚きを隠せないスノ。


「えっ?

どうしてですか?」


「スノ・・・

これ迄貴女に、魔法テストを行ってもらって気がついたことがあります」


キサラの顔が強張(こわば)っていく。


「貴女には、私にも分かりかねる魔力ちからがあるのかも知れません」


黙っていた村長が口を開く。


「キサラよ・・・

それは、どういう事なのだ」


「今回で、七回・・・

スノに魔法テストを受けてもらった回数です。

今までは、魔力空間からは透明な液体しか出てきませんでした。

しかし今回は、透明な液体ではなく、七つの球体として現れた」


「魔力は、球体として現れるのが当たり前であろう」


「当たり前の筈なのです。

気が付きませぬか?

この違和感に・・・」


七つの球体に目をやる村長。


「そ、そんな・・・

色が無い!?」


「色が無いと言うことは、六属性のどれでも無いという事。

そして、魔力の球体が七つ・・・

本来、魔力の球体は一人につき一つ・・・

六属性の象徴、長たる者の証として、生を受ける者達には同時に三つ現れるもの。

スノ、貴女が行なってきた魔法テストの本当の意味を知るという事は、スノが村から旅立たなければならないという事。

重要たるその意味を知りたいのですか?」


何なのかは判らないけれど、スノの中でキサラの語る【本当の意味】を知りたいと思っていた。


「はい、知りたいです」


「これより貴女は、一つ一つの神殿を旅して周り、祝福の種を球体に宿しなさい。

その先には何があるのかは分かりませんが、貴女のためになると信じていますよ」


重要たるやないじゃんかーっ、心の中で突っ込む。


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