12 悪夢まとめ
どうぞ。
「視界を覆い尽くす紙」
なんだかGANTZっぽいな、というのが自分の感想。
捧げものとして崖から飛び降り死亡した少女が、死んだ先で〈手配書〉に書かれた人物をひたすら殺し続けるという陰惨な夢……だが、〈手配書〉には徐々に人物でなく怪物も混じり始め、見た体感時間はほんの一瞬にも関わらず、百回以上にも及ぶ戦いを続けていたようだ。そのうちに仲間が五、六人も新たに現れ、戦いが楽になるかと思った瞬間、紙吹雪とも見紛う量の〈手配書〉が開いた窓から入り込んでくる。
夢が終わる瞬間の「きゃあああああ――」という叫び、そして視界を円形に埋めつくすような、人間が埋もれてしまうような量の〈手配書〉など、トラウマポイントは高い。筋書きがGANTZに似ているな、と思うとちっとも怖くなくなるのが不思議。
「あるのか?」
定期的に見る夢。
現実には存在しない「滑り台のようなエスカレーター」「アーチ状のエスカレーター」という異常な形をした構造体があるデパートがもっとも多いが、それはただそれだけで、それほど怖いわけではない。ただ、図書館に謎のコーナーがあることを了解している夢の主人公、奇妙なほどリアルな本屋なども出現する。
本屋にも図書館にもよく行くが、あまりにもリアルすぎ、しかも読んだことがあるのかと思うほど見慣れた(現実にはない)本が何度も登場している。本屋の配置なども実際に存在していそうなほどリアルで、文具などをチラ見していることが多い。ラノベコーナーなどの並び方も現実そっくりなのだが、そこに登場する表紙は一回たりとも見たことがない。
どこかにあるのだろうか?
「禁忌」
よく見る夢のオンリーワン派生(デンドロ感
いつも消えてなくなりたい、死んでしまいたいと思っているからか、「何者からか逃げる夢」をよく見る。階段を十回連続で降り、踊り場に降りる時間さえ惜しいというかのように手すりを飛び越え、ひたすらに凄まじい速度で逃げている。このように、いつもは階段を下りている夢なのだが、その日だけは違った。
ゆっくりと歩いている主観が左へ曲がり、急激に飛ぶようなスピードで走り出した。珍しくまっすぐな道を走っている、と――なんとそのとき、意識があった! 筆者は純粋な好奇心から「振り向け……振り向け」と念じてみた。すると、急に視界が灰色になってゆき、視界がきりもみ回転して、墜落するように目が覚めてしまった。
何から逃げているのかは知らない。ただ、禁忌が存在することは分かった。
絶対に、どうあっても振り向いてはならないのだ。
じゃあ、最終話は物語そのものの真相を語って終わりですね。長かった。