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巫女姫って何言ってんのよこの人は?王子みたいなイケメン顔の癖に頭大丈夫か?って顔は関係ないか。つーか跪かれたままだし・・・。とりあえず今の状況だと彼じゃなくて私がいたたまれない。だってはたから見れば私ってすごいイケメンを跪かせてる悪女っぽいじゃないか!とにかく現状打破のために声を掛ける。


「あのー私巫女姫?なんてものじゃないですよ。人違いじゃないですか?それとあの、立って下さい」


そう言えば王子(仮)は立ち上がりながら


「いえ、その漆黒の夜の闇のような御髪と御眼をお持ちな貴方様が巫女姫でない訳が無いです。さあ巫女姫様、お城に参りましょう」


と言う。


・・・・・・・・・・・・この人話通じねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

違うっていってんじゃん!つーかなんだその黒色をあらわすだけなのにいっぱい言葉並べやがって。御髪と御眼なんて使う人はじめて見たわ!分かりにくいわ!目と髪でいいだろっ!しかも城に参りましょうって結構強引だなオイ。どんだけ城行きたいんだよ!!


とサイレントツッコミをしてみる。声に出してはいえないよ?チキンだから。



「いや、だから違いますって。私普通の町民です」


「いや貴方様は巫女姫様です」


「いやだから違うってば!」


「そんなことございません!貴方様は巫女姫様なんです!!いい加減お認めください!!!」


「あーもうっだから!私は巫女ひ「シー、落ち着きな」「アレン、冷静になれ」


私のセリフに2つの声が入り混じる。


一つは聞きなれたアネットさんの声。

もう一つは聞いたことの無い男の人の声。


その2つの声に反応して私たち2人も動きを止める。


「シー、とりあえず落ち着きなさい。そこの騎士様も」


アネットさんに言われて私は急に恥ずかしくなる。だって店にお客さんがまだいたからね。今の見られてたのかー・・・。うん、恥ずかしいね。

とゆーかこの人やっぱり騎士だったんだー。王子顔なのに・・・。


「いきなりうちのものが暴走して失礼した。非礼をわびよう。それで我々はそこにいらっしゃる方に話があるんだが、お借りしても?」


さっきの男の人の声が食堂の入り口から響いた。


慌ててそっちを向くと、そこにもイケメンがいました。


服装はさっきの王子(仮)と同じで、髪の色が紺色だった。目の色は緑でこれまた顔が見事に整っている。さっきの人もこの人も2人ともイケメンでかっこいいんだけどタイプが違う感じ。

この紺色の髪の人はなんかこう美人なかんじである。かっこいいし美しいんだけど明らかに自分より綺麗だから隣に並びたくない感じ。神秘的な雰囲気がある。


ってイケメン観察してる場合じゃないよね。質問されてるんだから答えねば。


「いえ、別にお気になさらず。私もですから。でも今、話というのはちょっと無理です。仕事中なので。食堂が9の刻に終わるのでその時いらしてくれますか?」


そっちが勝手に訪ねてきたんだから時間ぐらい融通しろよオラっていう意味をオブラートに包んでみた。これなら失礼じゃないよね・・・?


「了承した。ではまた9の刻に訪ねさせていただく。いきなりすまなかった」


それだけ言うとイケメン2人は去っていきました。


・・・なんだったんだあの人たち?



なぜだか分からないが私はとても不安な気持ちになった。

なんだか急に歯車が狂い始めたような、なんともいえない気分になったのだ。


何事もなく終わればいい。どうせ人違いだよ。


そう言い聞かせて扉のほうから呆然とした空気が漂う食堂内に戻った。



9のこくって言うのは9時のことです。時間はこっちと同じで24時間制になってます。ただ9時とは言わずに9の刻といいます。6時だったら6の刻です。

何分って言うのは単位がなく12時30分の事だったら12の刻の30といいます。


といってもこの世界の人たちはほとんど太陽の沈み具合で時間をチェックしてるのであんまり時計とかは普及してません。貴族が懐中時計持ってるくらいです。



サイレントツッコミは心の中での突っ込みです(笑)彼女チキンなので声には出さないんです。

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