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序章4

「・・・はぁ?違う世界だと?何を言っているんだお前は。頭おかしいのか?」


復活を果たした鬼畜男の第一声がこれ。頭おかしいだと!?自分でもそう思うわっ


「私だってそう思いますよ。でも他に説明がつかないんですよ。私の住んでいたところにはフェルバンティエなんて国無いですし魔法も使えません。この飲み物も飲んだこと無いです。はじめて見ました」


「そんな理由で信じられると思うのか?」


「思いません。でもこれが事実なんです。あなたたちも日本なんて知らなかったでしょう?でも私はそこで生まれ育ったんです!これは何があっても変わりません!!」


感情が高まって思わず大声を出してしまった。やっぱり女子高生は感情の起伏が激しいようです。いかんいかん。




「異世界?本当に?」


突然聞いたことの無い声が響く。

びっくりしてそっちを見るとさっきまで黙秘を貫いていた少年が口を開いていた。


「本当に異世界からきたの?ねえ本当に?嘘ついてないよね?違う世界から来たの?ねえどうなの?異世界からきたの?」


「う、うん。嘘ついてないよ。違う世界から来たよ」


いきなり饒舌に喋りだした少年にビクビクしつつ答えると少年は


「じゃあちょっと待ってて!すぐ戻るから」


といって部屋の奥に走って消えていった。


残された私たち3人は呆気にとられていると宣言どおりすぐ戻ってきた少年が1冊の本を手にしていた。


そしてものすごい勢いでその本を差し出して

「異世界からきたならこれ読める?」

と言った。


「アドルフ、それお前がめちゃめちゃ大事にしてた本だろ?そんな怪しいやつに見せて良いのか!?こいつが言ってること嘘かもだぞ」


「うん。学校の先生にもらった大切な本だよ。いま僕は異空間の研究をしていて先生にそのことについて相談したんだ。そのときにこの本をもらった。異世界から来た人が書いたものらしいけど文字がここで使われてるものと違って読めないんだ。しかも不規則すぎて解明もできない。だから僕は異世界からきたっていう人がいるなら読んでもらいたい」


アドルフくんが話す。

が、そのときの私はセリフの後半を聞いてなかった。だって異世界の人が書いた本だと!?完全に私と同パターンじゃないか!なんかヒントがあるかもしれん。絶対読ませてもらおう!って考えていたからね。


「よ、読みたいです!その本読ませてください」


私がものすごい勢いでそういうとアドルフくんは私に本を差し出した。


私は急ぎつつでも慎重に本を開く。


そこには見慣れた文字が並んでいた。


「これ日本語だ・・・。これ私の国の文字です!」


日本語の登場に感動して涙が出そうになる。少なくとも私以外にもここに来た人がいると思うとなんだか安心した。


「本当!?じゃあ読んでっ!早く」


感動していたらせかされたので声に出して読み始める。


「えっと、《私がこの世界に来てもう2年は経っただろう。今更だが記録をつける代わりに日記を書きたいと思う。この世界に私が来たのはさっきも書いたように2年前だ。家でくつろいでいたらこっちに来ていたのだ。幸運にも村のすぐそばに落ちたので死なずにすんだ。だが、今でも、もし村の近くにある森に落ちていたら、と思うとゾッとする。 私はやさしい村の人たちに拾ってもらっていまもこうやって生きている。本当に村の人たちにはよくしてもらっている。感謝してもしきれない位だ。早く恩を返せるようになりたいと思う。》 ・・・1ページ目はこれでお終いです」


読んでみて私とまったく同じだと思う。私も本当に一瞬でこっちに来てしまったのだ。おなじでホッとする反面2年も戻れてないと書いてあったので落胆する。やっぱりすぐには帰れないらしい。


「そんなことが書いてあったのか・・・。ねえ続きも読んで!」


どうやらアドルフくんは信じてくれたっぽい。彼がこの本持っててよかったわー。


「アドルフは信じてるみたいだけど俺はまだ信じてないからな。本当は読めて無くても読めてる振りしてる可能性だってあるんだ」


そういやまだ一人いたよ!しかも一番手ごわいのが。

鬼畜男さーん!まだいいますか!!もういいじゃないですか。せっかく信じてもらえる雰囲気だったのに台無しだよ。

でも、この男のいってることも一理ある。実際私が読めている保証などどこにも無いのだ。


「確かに私が読めている保証などどこにも無いです。でも本当に読めてます。信じてください」


私ができることなんて信じてくれというだけだ。あーあせめてあっちの世界のものを持ってきてたらな。証明になるのに。いま証明なんてできないよ。



「じゃあ書いてもらえばいいんじゃないか?その本に載っている文字を。スラスラと書ければ彼女は本当にその文字を使っていたのだろう。今の短時間で覚えるのは無理だったろうし」


そういってアネットさんが紙とペンを差し出す。


・・・ナイスアイデア!アネットさんもうあなた最高です。本当にさっきからありがとうございます。


私は受け取った紙にペンで《私は異世界から来ました》と書いてみた。


「書きました。どうでしょうか?信じていただけますか?」


もう本当にいい加減信じてほしい。そう思っていつもよりスラスラ書いてみました。


「・・・うん。字の形とか同じだね。なにより書きなれてる感じがあった。ドミニク兄さん、彼女は異世界から来てるよ。僕が保障する」


アドルフくーん!あなたも最高です!!


「・・・アドルフが言うようじゃ本当なんだろうな。普段こいつは口数が少ないがその分嘘をつかねーから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わぁーったよ信じるよお前の言うこと!」


うおー!感無量ですわたくし!とうとう全員が信じてくれました。長かった(?)戦いも終わりです。ありがとう鬼畜男!


「信じてくださりありがとうございます」


「べ、別にお前のためじゃねぇよっ!!!!!」




・・・・・・ツンデレ?



ビックリマークが多いですね。すみません文才がないからこうやってごまかしてるんです(笑)読みにくかったらいってください。どうにかするので。


*****************


読んでくださってる方ありがとうございます。次でこの過去の話しは終わりになると思います。ああ、早く現在の話書きたい。

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