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結界を張った後はすぐにご飯になった。こちらの世界の人は寝るのが早い。なのでご飯も必然的に早いのだ。

ちなみに今日の夕食は干し肉みたいなのとちょっと固そうなパン、スープと果物っていう豪華なのか質素なのか分からない夕食でした。(果物は結構高価なのです)


「巫女姫様このような粗末なもので申し訳ありません。」


アレンさんは謝ってきたけど結構おいしそうだし旅先で豪華なもの食べようとか思ってないんで別にOKだ。つーかお腹空いてるから今なら何でもおいしく食べれそう。長ったるい謝罪はいいから早く食わせてくれー。


「いただきます。」

待ちに待った食事スタート。早速パンをかじってみました。・・・・・・うん!硬い!!え、フランスパンなんか敵じゃないぜってくらいに硬いんだが・・・・・・。釘が打てそうだぞ釘が。うーむこういうものなのか?


「巫女姫様、それはこうやってスープにつけて食べるんですよ。」

ルーカスさんが教えてくれました。なるほど。確かに柔らかくなっておいしくなった。

ってルーカスさんで思い出したけど皆さんに敬語やめてもらうように言おうと思ってたんだ。忘れてたわー。


「あの皆さん、お願いがあるんですけどー・・・って食べたままでいいですよ!そのまま聞いてください。」


私が話し始めたら皆さん食事の手を止めようとしていた。どんだけー・・・。


「それでお願いなんですけどね、私に敬語ではなすのやめてもらえません?私年下だしそんな敬語で話されると困っちゃうんですよ。あと巫女姫じゃなくシーって呼んで下さい。」


ぶっちゃけ私、巫女姫だと思わないしね。私は大海翔子だもん。そんな凄い人じゃない。なので敬語で話されてもかしこまっちゃうだけだ。それに名前で呼んでほしいっす。


「そんな!巫女姫様とそのような口調など・・・・。」


「そんなこと言わずに!全然気にしませんし!!むしろその方が嬉しいですし」


「いくら巫女姫様の頼みでも無理でございます。親しげにお話しするなど・・・。」


「いやだからさぁ・・・・。ああもう!ルーカスさんとレイさん!!」

こうなったら敬語が苦手そうな2人に矛先向けてやる!

いきなり名前を呼ばれて2人はビクッてしていた。


「貴方達2人は敬語苦手でしょう?ならもう遠慮なく普通の口調でいいから!!そうして欲しいから。お願いしますっ!!!」


そういって軽く頭を下げる。ちらりと目で様子を見てみたら2人ともちょっと困惑した顔をしていた。


沈黙が場に落ちる。き、気まずい・・・・。ああ、せっかくのスープが冷めてしまうよ。早く答えてくれ。



「お顔を・・・いや顔を上げてくれ。シー様。」


レイさんが声を発した。


「っレイさん!ありがとうございます!!ってウギャァァ!!!」

感激のあまり勢いよく顔を上げたらその反動で後ろに倒れてしまった。ガゴン!といい音がなって私の後頭部は地面とこんにちはしてしまった。

い、痛い!!やばいタンコブできそう・・・。

涙目になっていたらクツクツと笑い声が聞こえた。


「クク、シー様面白すぎる。普通そんな勢いで顔上げないだろ。」


笑っていたのはルーカスでした。うん敬語じゃなくていいって言ったけどこんな笑わなくてもいいじゃないか!恥ずかしいわ!!


「ちょっ!ルーカスさん笑いすぎです!!本当痛かったんだから。もうっ。・・・でもありがとうございます。」

そういって微笑んでいたら


「レイ!ルーカス!!貴様らそのような態度でいいと思っているのか!!!!」

と怒声が・・・・・・・・。


アレンさーん、私がお願いしてるからね。むしろそれが嬉しいのになー。

どうやら彼は話が通じない人らしい。それに他の騎士達も1人を除いてアレンさん派らしい。非難するような目線を彼らに向けている。ありゃりゃ・・・。これはまた予想外にめんどくさい旅になりそうだな。


「アレンさん、私がお願いしたんです。彼らに悪いところなんてどこもありません。皆さんも今すぐは無理かもですけどいつでも敬語やめていいですので。 さ、スープが冷めちゃうんで食事再開しましょう!」

そういって干し肉に噛り付いた。うん結構美味である。噛めば噛むほど味が出るって感じ。

アレンさんは不満そうだったけど食事を再開していた。



私はスープを飲みながら考える。


今のでこの中では誰を信用するかが決まった。

もちろんレイさんとルーカスさんともう一人、レイさんの部下っぽい人だ。この彼はさっきからずっと何も発していない。でも多分信用できると思う。レイさんの部下だしね。私を信仰してる感じもないし。


他の騎士達はアレンさんの部下っぽい。彼らはいい人だと思うけど信用はしない。だって私個人を見ていないから。

彼らは一回も私を名前で呼んでないし目を見て話してもくれていない。”巫女姫”にしか興味がないみたいだ。そんな人を信用するほど私は素直じゃない。


9人中3人か・・・・少ないけどまあ良いほうだろう。味方が誰もいないよりは。


とりあえずは信用していないほうのアレンさん達から情報を集めよう。きっと彼らはペラペラ喋ってくれるだろう。でもってその後にレイさん達から聞いて2つを照らし合わせて真実を探すとしますかね。


そこまで考えて私はぐいっとスープを飲み干した。



シーはスープを飲み干しちゃった後に気づきます。重大な事実に・・・。


「まだパン残ってたぁぁぁぁ!!」


その後、結局笑っているルーカスにスープ分けてもらって食べ終えます。


「ククク、さっき教えたばっかりなのに・・・。なんで飲み干すんだよ。やべぇ面白い。」


シーは彼のツボみたいです。多分これから先ことあるごとに笑われます。

シー、ドンマイ!強く生きろっ!



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