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私の家はいまどき珍しく昔、華族だった家みたいでしきたりとかがいっぱいあった。
私はそんな家の本家の次女。まあ本家の娘といっても私はお父さんと浮気相手の人の間にできた子だった。要するに妾の子だ。なのでお母さんには好かれていなかった。
でも私にはとっても大好きな兄弟がいた。お兄ちゃんとお姉ちゃんが1人ずつ、双子の歳の離れた弟が2人。4人とも妾の子の私にも普通の兄弟のように接してくれていてとても仲がよかった。
華族、といってもお家継ぐのはお兄ちゃんだったので私は普通の人と変わらない生活を送っていた。
お兄ちゃんもお姉ちゃんもとっても優しいし弟たちはかわいいし、お母さんには恨まれてたけど幸せだったと思う。
でもそれも全て私が壊した。
高校生になった年、私は誰かからかストーカー被害を受けていた。初めの頃は視線を感じるなー位だったけどそのうち無言電話がかかって来たり物が盗まれたりした。
はじめのうちは我慢できたけどそのうち怖くなって一番頼れる大好きだったおにいちゃんとお姉ちゃんに相談した。2人は薄々私の周りの様子が変だと思ってたらしくちょうど聞こうと思ってたらしい。タイミングよかったねー!とか言い合って笑った。
次の日からお兄ちゃんが学校に迎えに来てくれるようになった。私は大好きなお兄ちゃんが迎えに来てくれるのが嬉しくていつもはしゃいでた気がする。
ストーカーの事も考えないで。
お兄ちゃんが迎えに来てくれるようになって2週間が経ったころストーカー被害はだいぶ無くなってお姉ちゃんと2人で喜んだ。
被害が無くなってから1週間後。
その日はたまたまお兄ちゃんが忙しくて迎えにこれなかった日だ。
お兄ちゃんから《迎え行けなくてごめん。》ってメールが来ていてちょっぴり残念だなって思ったのを覚えている。
だから友達を誘って近所に新しくできたクレープ屋さんに寄り道してから帰った。
友達とクレープの感想を言いながら道の途中で分かれて門限に遅刻しそうだったから小走りで家に向かっていた。何とか間に合いそうと思いながら道の角を曲がった。
そこで目にしたのは猛火に包まれた我が家だった。
理解ができなかった。
ナニアレ?何で燃えてるの?何があったの?
呆然としてそう考えていたら近くから声が聞こえた。
「この火事って放火らしいわよ。」
「まあ、物騒ね・・・。そういえばまだお兄さんとお姉さんは救出されて無いんでしょう?大丈夫なのかしら・・・。」
お兄ちゃんとおねえちゃんが?
その言葉を理解した瞬間私は駆け出した。
消防員の人が止まれと叫んでいるけど無視して燃えている我が家に入り込んだ。
中はすごい煙だった。家も今にも崩れそうなほど燃えていたが私は中に入っていった。
無我夢中で突き進んでいったら居間にお兄ちゃんとお姉ちゃんがいた。
2人は倒れていた。
もう動けない姿となって。
その2人を見た瞬間私は気を失った。
次に目が覚めたのは病院だった。
生きてたんだと思い、呆然としていたら病室にお母さんが入ってきた。
そして目が覚めた私を見て近くによって来て私の頬を思い切り叩いた。パァンと乾いた音が響いた。
私がびっくりして何もいえないでいたら母は話し出した。
「貴方のせいよ・・・・・・・貴方のせいで孝之と桜子が!!!」
私のせい・・・・・?
「どうゆうこと・・・・・・?」
「貴方のストーカーしていた男が火を放ったのよ!貴方さえいなければ2人とも死ななかったのにっ!!!家も燃えなかったのにっ!!妾の子の癖にうちにいつまでも家に居座って!!あんたが、あんたが死ねばよかったのにっ!!!」
母がそう叫んでいたら看護婦さんらしき人が入ってきて母を連れて行った。
こちらを心配そうに見ていたがその時の私はそんなのどうでもよかった。
大好きだったお兄ちゃんとお姉ちゃんが死んだ。
ストーカー男の放火で。
私の ストーカー男の放火で。
私が 殺した?
「あ、あ、あ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
その後のことは覚えてない。
気づいたらまたベッドで寝ていた。
それから2週間後私は退院した。病院にいるときも退院してからも私が泣いたのは病室で兄と姉が死んだことを聞かされたときのみだ。それ以降私は泣けなかった。
そして退院してから1週間ほどで本家を出て一人暮らしをはじめた。
家を出るとき誰も私に何も言わなかった。
でも私も悲しくも無かった。笑って家を出た。
半年たってようやく一人暮らしになれた頃、いきなりこの世界に来たのだ。
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「っていう感じだったんです私の地球の頃の生活。なので別にあっちの世界に急いで戻りたいわけじゃなかったんですよね。だからゆっくり戻る方法を探していたんです。ですけど今日、戻れないってハッキリ言われたせいで思わず泣いてしまいました。びっくりしちゃったんで・・・」
そういって笑って話を締めくくった。
黙って話を聞いていた2人は私を見て悲しそうな顔をしていた。
「あーもう、シーのバッカ野郎!!泣きたかったら泣けばいいんだ。無理して笑う必要なんてねーんだよっ。」
ドミニクさんが怒りながらいう。
泣きたい?
そんなことは無い。私は泣きたくなんて無いのだ。
「私、別に泣きたくないですよ?大丈夫です。」
ニヘッと笑って言うとドミニクさんはさらに怒りながら言った。
「なぁーーーにが泣きたくないだよ!そんなつらそうな顔しやがって。あのなぁ、どうせお前のことだから自分が殺したくせに泣くなんてしちゃだめだって思ってるんだろうけど、お前は一個も悪くねぇからな。悪いのは放火したやつだ。お前は悪くない。」
「ドミニクの言うとおりシーは悪くないんだよ。だから泣いてもいいんだ。それにここは異世界だから誰も何も言わない。お前の家の人はいない。思う存分泣きなさい。シーお前は悪くないんだよ。」
お前は悪くない。
ずっと誰かに言ってもらいたかった。
家の人達は私について何も言わなかった。けど態度に表れていた。
跡継ぎを殺した妾の子って。
みんな何も言わなかったけど目線で、態度で私を責めていた。いっそ正面から罵ってほしかった。でも誰もなにもしなかった。その目線がいやで家を出たんだ。
嘘でもよかったから言ってほしかったお前は悪くないって。
そうして泣かせてほしかった。
でも誰もそうさせてくれなかったのに。
まったく違う世界で出会った人達によって私は泣くことを許された。
ああ、もうやっぱりこの2人は私を泣かせたいのね。
私は本日2度目の大泣きをした。
す、進まない。物語が進まないです・・・・・・・・
話を聞かない騎士達もう一回出したいんですが;