表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/49

6ページ


どのくらい時間が経ったのだろう?

あれから私はずっと部屋で一人泣き続けていた。

泣いたって仕方ないと分かっていても涙は止まらなかった。


もう軽く3時間はたった気がする。いい加減泣き止まなきゃなと思っていたら部屋のドアがノックされた。


「シー、温かい飲み物を入れたから飲みにおいで。」


アネットさんが優しい声でそれだけ言い、下におりていった。

アネットさんのその声を聞き、これ以上心配かけてはならないと思い下におりる事にした。


あー、目死んでるだろうな。まぶたがやばいもんな。などと考えながら階段を下る。


下り終えてリビングに入ったら直ぐに



「シー!!体冷えてないか?上は寒かっただろう?」


と、ドミニクさんが声をかけてくれた。

下手に大丈夫か?なんていわずに体の心配をしてくれる彼の気遣いがうれしくて再び涙腺が緩みそうになる。


「うん。平気。ありがとう。」


そういうとアネットさんがキッチンからやって来てカップを3つテーブルに置いた。


「平気なんていってるけど冷えてるに決まってるだろう?ほら、早く飲みなさい。」


そう促されて私は椅子に座った。

目の前で湯気を立てているチョコルという飲み物を飲んだ。そういやこのチョコルって私がこの世界に来たときにアネットさんが入れてくれたココアみたいなコーヒーだ。そんなことを考えてまた思考が地球のことに向いてしまう。

これじゃダメだ。そう思って思考を切り替える。状況を確認してアネットさん達と話し合わなきゃ。


「あの騎士たちは帰ったの?」


「ああ。お前が部屋に行って1刻ぐらい粘ってたがその後帰ったぞ。また明日来るっていってたが・・・。」


また来るのか・・・しつこいな本当に。明日来るって事はそれまでに考えをまとめなきゃってことだな。それも急がなきゃだけど、とりあえずはアネットさん達に謝ろう。心配かけたし迷惑もいっぱいかけた。


「あの、ごめんなさい。心配も迷惑もいっぱいかけて・・・。」


そういったら2人は笑いながら


「そんなの当たり前だろ?家族なんだから。」

「そうさ。別にいいんだよ。家族に遠慮なんて要らないんだ。それに迷惑なことなんて無いよ。」


と言ってくれた。


ああ、なんていい人たちなんだろう。この人たちのところに落ちてよかった。心からそう思える。

まあ最初はドミニクさん怖かったけど。


「2人ともありがとう。それでこれからの事なんだけどどうしたらいいかな・・・」


「うーん、そうだな。お前はどうしたいんだ?それによって変わってくるぞ。シーは地球だっけか?に帰りたいのか、このアネット食堂にいたいのか、王城に行きたいのか決めなきゃな。お前が好きなの選んでいいんだぞ。なあ母さん。」


「ああ、もちろん。シーがしたいようにしなさい。私達に気を使わなくていいんだよ。」


ああもう、この2人は私を泣かせたいのかね・・・。優しい言葉ばっかりで泣きそうだ。せっかく泣き止んだのに。


決めた。本当は黙ってるつもりだったけどやっぱりこの2人には私の本当のことを聞いてもらおう。今まで誰にも話してないが、この2人には聞いてもらいたい。


「アネットさん、ドミニクさん。私、正直どうしたらいいか分からない。だから2人にも相談に乗ってほしい。それには2人に私の地球にいた頃の話を聞いてもらわなきゃなんだけど、長くなっちゃうし聞いてて気分のいいものじゃない。それでも聞いてくれる?」


2人は直ぐに


「「もちろん。」」


と声を合わせていった。



私はそれを聞いて一呼吸置き話し始めた。



私の重い、許されない罪について。







再びシリアス風味・・・

早くコメディーにしたいのに次もシリアス確定・・・・・・・・・

ああ、愛しのコメディーよ(笑)


すみませんがもう少しだけお付き合いください。

次回は翔子の地球にいた頃の話です。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ