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図書館(?)デート

ふぅ…。

バタバタしたものの何とか間に合ったぜ。

俺は今日、凛華さんとの図書館デートを決行するために府立西図書館の最寄り駅へ来ていた。慣れない髪のセットやら服選びやらで既に疲れた感じがする。

「でもここからは凛華さんとのデート…!

絶対に成功させてみせる…!」

と意気込みながら待ち合わせ場所へ移動する。待ち合わせの時間よりかなり早い30分前にここに来た理由は単純で凛華さんに

「ごめん。待ちました?」と言われた時に

「いえ。僕も来たばかりです。キラッ」てヤツをやりたいが為に弱い朝を克服して早起きしたのだ。

「えーっと…待ち合わせ場所はこの辺りだっけ?」と辺りを見回す俺。

すると後ろから肩をたたかれた。

ん?もしやと思い振り返ると

「ハルくん…だよね!やっぱり!」

あれ。まだ30分前だよな。と思い腕時計をチラッと見てみるとやっぱり30分前の9時半を指していた。

「あれ?!ごめんなさい!待たせちゃいましたか?!」と慌てる俺。

すると凛華さんは

「ごめんね。私緊張しちゃって早く来すぎちゃって。大丈夫だよ。今来たばっかだから。」と笑って俺に言ってくれた。

そう言えばバタバタしてて気づかなかったけれど私服の凛華さん、ばか可愛いな。

揺れるワンピースに身をつつみ、太陽に照らされる白い肌。相変わらず瞳は透き通った黒色をしていた。全部可愛いなおい。

「可愛い…」

「えっ…?」

あれ。俺今もしかして…?まずい声に出てた?!あっやばい!?

「ごめんなさい!別に変な意味は無いんです!けど!その!」としどろもどろになって真っ赤になる俺。

と同じように真っ赤になる凛華さん。

「あの…私は……嬉しいよ?後タメ口で話して欲しい…かな」と言いながらも湯気が頭から出ているみたいだ。

「分かりま…わかったよ。凛華」と返してみたものの恥ずかしくなってより一層赤くなる俺。このままじゃりんごより紅く染まってしまう。

「とりあえず…場所移動しない?」

と言って府立西図書館へ向かう。





「本日…臨時休業?」

と俺は声を出しながら絶望した。

くそう。何で今日なんだよ。するとそこで凛華さんが

「あちゃー。ツイてなかったねえ。」

と一言。

俺は考えた。この後どーしよ。てっきり計画通りに行くものだと思ってたからこそ、

何の用意もしてなかったんだよなぁ。

まずいまずいと考えてるうちにまた凛華さんが言った。

「この近くに良いカフェあるんだけど…ハルくんどうかな?」って。

「あっあの…行きたい…!連れてって欲しい!」

凛華さんが助けてくれて嬉しいという気持ちと反面情けない気持ちが同時に来て脳みそがいっぱいになる。何やってんだ俺。

エスコートするんだろエスコート。

という決意を胸に俺は凛華さんとカフェへ入っていったのだった。





入店後、窓際のソファー席に案内してもらった。正直、こーゆー小洒落たカフェというのは中々入りにくいと思っていた事もあり、なんかソワソワする。

「メニュー、見る?」と声をかけてくれる凛華さん。

「ありがとう。」って言ってメニューに目を通す。さて。何を頼めば良いのだろうか。

まずベタなのはブラックコーヒーだろう。

でも俺はブラックは飲めない。微糖でもギリなのだ。次にパフェだ。個人的には食べたいという気持ちはある。実は大の甘党なのだ。特にこの巨峰とマスカットのパフェ?はやばい。とんでもない誘惑だ。までもこれを凛華さんの前で食べられるか、と言うと無理だろう。

散々悩みに悩んだ末、

「カフェオレにしようかな。」と言った。

すると凛華さんは

「私の事なんかいいから、食べたいもの食べなよ?パフェのとこずっと見てたじゃん」って俺に言ったんだ。

とは言えパフェ…パフェはダメだっ!

自分とひたすら葛藤した結果

「…パフェにする」

ここでも俺の情けない姿が露呈する。

「すいませーん!このパフェと、後ブラックコーヒー1つお願いしまーす!」と店員さんに伝える彼女。

「ねえ。ブラック飲めるの?」と思わず聞く俺。

「うん。まあまあ好きだよ。ハルくん多分ブラック飲めないよね」と笑いながら言う凛華さん。マジか、負けた気分。





あれこれ話しながら数分経つとパフェとコーヒーが運ばれてきた。

店員さんは俺の方にブラックコーヒー、凛華さんの方にパフェを置いた。

「じゃこれ交換するよ」ってパフェを渡してくれる凛華さん。

「じゃあお言葉に甘えて…!頂きます!」

と言いながら夢中で食べ出す俺に、顔を赤くする凛華さん。

「ハルくん、本当美味しそうに食べるね。

ねぇ、一口分けてくれない?」

「え」

テーブルにはスプーンがひとつしかない。

これが意味する事はそう、間接キス…?!

戸惑いながらもスプーンを差し出す俺。

すると凛華さんは

「ありがとう。私もこれ食べてみたかったんだよね。」と言いながらスプーンを口へ運んでいった。



こうして人生で初めて俺は家族以外の女性と間接キスをしたのだった。

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