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その6 戦隊風ブロマンス?

 生まれて初めて、ブロマンスとかいう用語に木の枝でつつくくらいの接触をしたので、記念に思いついたやつを書いてみました。

 タブン コウイウコト ナンデショ(適当)。


 前半に、世界観の説明や、ざっくりとしたキャラ設定が書いてあります。気が向いたら読んでくださると、より理解が深まって楽しめると思います。

設定

・時空の狭間とかから、異形の巨大な怪物が攻めてくる世界観。


・視点の主は地球防衛軍(仮称)のエース6人チームの内のワンペア。


・怪物は人間を食べることで強化される。強い人間を食らうと非戦闘員を食らった時の数倍は強化される。

 なので地球防衛軍の合言葉は「死ぬと思ったら自爆しろ」。


・時間軸としては最終盤の、vs親玉戦の舞台手前に立ちはだかる四天王+etc.を倒すべく、「後から追いつくから先に行け!」をやったところ。




キャラクター

・ヒーロー(仮称)

 バチバチに王道な少年主人公。しかし本編では『概念のみの登場』とさえ言えないくらいに影が薄い。

 知恵を付け始めた怪物が人質として攫った人間たちの中に大切な人が含まれており、奪還のために地球防衛軍に加入した期待の新人。

 防衛軍の古株である、下記のおちゃらけくん(仮称)や、ぶきっちょくん(仮称)に教育してもらい、そのまま他の新人エースたちも含めて6人チームを組むことになる。

 経験値の差からチームリーダー(戦場での司令塔)はおちゃらけくんだが、純真さと努力家な面が認められ、自然とチームの精神的支柱を担う。


・おちゃらけくん(仮称)

 重い過去持ち。それを知った周りが気まずくなるのが苦手で、普段からお調子者を気取っている。

 関係性が深まるのを嫌うので、敢えて相手の気に障るようなことをして「俺って『来る者拒まず去るもの追わず』だし〜」とか言っちゃう。2次元かつイケメンだから許されるキャラクター性。

 なお、地球防衛軍に加入した理由は『身内に誘われたから』だとか。なんだかんだ設立当初からの古株だったりする。0.5期生くらいのイメージ。



・ぶきっちょくん(仮称)

 口は悪いし顔は怖いが、なんだかんだ世話焼き。年の離れた姉の子ども(よちよち歩きの姪っ子)に死ぬほど懐かれている。

 怪物絶許の一心で地球防衛軍に加入しており、おちゃらけくんとの初対面では「こいつと分かり合える気がしない」を超えて「同じ部屋の空気を吸うことすら耐えられない」とまで言った。ざっと5期生くらいだが、殉職率が高いので戦闘員古株トップ20には入る。

 おちゃらけくんの事は嫌いだが、戦闘面での相性が良いので頻繁に組まされ、なんだかんだで飲みに誘われても断らないくらいの仲になっていく。






本編


 雑誌に載っている宇宙人やファンタジー世界の住人とは絶妙にイメージが異なる、形容し難い巨体を見上げる。

 ひぃ、ふぅ……全部で13体。

 今までの最高制圧記録は10体。

 これで勝ったら3体も記録更新だ。

 10体の時が全部ただの三下雑魚だったことを考えると、実質雑魚を50体を相手するのと変わらないか、それでも足りないくらいの労力が必要なんじゃないかと思う。

 まあ、言ってしまえば絶望的な戦力差だ。

 こっちは連日連戦・辛勝のエースが6分の2人で、あっちは四天王級がズラリ。


「親玉は託したから、雑魚くらいは任せとけって! 絶対に後から参戦すっから!」


 なんてビッグマウスかましてた数十分前の自分が恨めしい。

 ただ負けるだけならまだしも、腕の1本でも食われちまったら上澄みの強敵がさらに強化されて、準親玉に変わるわけだが……。まあ、難しそうだよなぁ。


 ならせめて、背中を預けたコイツの足を引っ張らなくて済むように。


「どうせ死ぬなら、異形の間で引き潰されて、肉塊になれやしないかなぁ、って。……なぁ、なぁ今の、すっごい語呂良くなかった? 何回か口に出したくなるリズム感してる」


 あの巨体を思うと、ひき肉なら指の隙間から零れて食いにくそうだ。


「……で? なりたいのか」


 肉塊。と呆れ返った目が続ける。


「んなわけ」


 と笑って答えれば、


「無駄口もいい加減にしろ。……相変わらず、縁起でもない」


 と仏頂面が言う。


「死亡フラグ分の調整ってやつだよ。逆夢とかと一緒」


 オレとしても、うっかり口が緩んで言っちまったわけだが。

 だとしても緊張は解れただろ? とは聞かなかった。

 これ以上ふざけて怒られるのは勘弁だし。


 ……集中砲火に背中合わせで晒されて、それどころでもなかったし?






ーーーーー






 糸が切れた人形のように、力無くくず折れた身体へと駆け寄る。

 たった10メートル程度の距離で瓦礫に3度躓いた。


「だから、だから言っただろ!! 縁起でもないことを言うんじゃない、と!」


 いや違う。言いたい事はそんなことじゃない。


「……へへ、悪かった、って…………」


「っ、すまん、そんなんじゃないんだ。……俺が、俺があの時に油断してなければ、こんな事には」


「っハハ、ハ、……いつもと、まるで真逆だ、な」


 笑ったそばから口元の赤が増える。もう黙ってくれ、笑ったら、と傷口に手を伸ばしかけて、俺たちを中心に広がる赤の多さに指の先まで氷漬けになる。


「……冗談じゃない」


 ああそうだ。最終決戦前に死亡フラグなんて、柄でもないもん建てやがって。挙句に軽口の通りになるなんて。


「冗談じゃ、ない……」


 『お前と組むなんて冗談じゃない』。


 かつての言葉が脳裏に蘇る。

 可笑しな話だ。あんなに色々あったのに、最初と最後で俺が口に出した言葉が変わらないなんて。


「泣くなよ、顔、怖いって……」


 震えた赤い指先は、傾斜で伝う雫が、同じように袖を汚すより先に地に落ちた。


 眼差しの光から有機が消える。

 数少ない生の象徴が、白く染まった呼気が絶える。


 あと、どれくらい、この温もりは消えずにいてくれるのだろうか。




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