表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美少女だらけの姫騎士学園に、俺だけ男。~神騎士LV99から始める強くてニューゲーム~  作者: マナシロカナタ(かなたん)★ネコタマ★3巻発売決定!☆GCN文庫
第3章 1年生タッグトーナメント

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

62/132

第60話「魔法が使えないおにーさんに、勝ち目はあるかな?」

「その勾玉はとある古代遺跡から出土した、世界でただ一つしか存在しない唯一無二のアイテムですわ」


「そりゃまたえらくレアなアイテムを持ち出したもんだな」


「といっても、その効果は一時的に武具召喚(コネクト)を阻害して武器を失わせるだけですけど」


「一時的に武具召喚(コネクト)を阻害だって?」


「ええ、ただそれだけですわ。対象にできるのも至近距離の1つだけ。効果時間も極めて短く、時間が経てば再召喚もされてしまいます。もちろん決勝戦の間は十分にもつでしょうけど」


「短時間だろうが武具召喚(コネクト)に干渉するなんて、下手をしたらSSランクだろ。そんなアイテムを用意するとは、さすがは姫騎士の中でも群を抜いてお金持ちのリリィホワイト家だな」


「これくらい別に大したことありませんわ。せいぜい20億といったところですので」


「に、20億だと……!!!!!!!」


 20億もあれば人生何周もできるんだが?

 最高の推し活ライフを送れるんだが?

 それをまるではした金みたいにいうの止めてくれないかなぁ!

 1割(=2億)でいいから分けてくれ!


「本来、姫騎士にとって武具召喚(コネクト)によって召喚した武器は、象徴の意味合いしかありませんわ。無くても特に困ることもありません」


「まぁ、そうだよな」


 例えばアリエッタならレイピア『炎の牙ティンカーベル』を武具召喚(コネクト)によって召喚するが、それで斬ったり刺したりするのが主目的なわけではない。


 武具召喚(コネクト)することで契約精霊との繋がりが強化され、魔法の発動が早く、そして強力になる。

 そのために武具召喚(コネクト)をする。

 (といってもわずかな差なのだが、高次元の戦いにおいては、そのわずかな差が勝敗を分けることもある)


「ですがユウタ・カガヤ、あなたのその剣は違いますよね? 自身の契約精霊とは別のルーツを持つ剣です。Aランク以下の魔法を触れるだけで無効化するという、極めて強力な効果を保持しているので、敢えて使っているのでしょう?」


「つまり俺の神龍剣レクイエムを、ピンポイントで封じにきたってことか」

「そういうことですわ」

 なるほどと、納得がいったところで、

 

「ちょっと待ちなさいよ」

 アリエッタが話に割り込んできた。


 ちなみになんだけど、この2人は今もなおハイレベルな撃ち合いの真っ最中である。

 ながら作業で魔法の打ち合いしながら会話をするとか、わりとマジでこの2人ってすごいよな。


「あらなんですの、アリエッタ・ローゼンベルク」


「なんですのじゃないわ。そもそもアイテムの持ち込みは禁止されているでしょ。そのアイテムを使った時点で反則じゃないの。はい論破」


「たしかにアイテムは持ち込めません。ですが、武器は一つまで持ち込めますわ。あなたの『炎の牙ティンカーベル』や、わたくしの『()てつく息吹ブリザーディア』のように、武具召喚(コネクト)する武器として。はい、論破返しですわ」


「ちっ、そういうことね」


「ご察しの通り、この『ヤサカニノ勾玉』もキララの武器として申請してあるので、反則にはなりませんのよ」


「ああ、そっか。そもそも精霊と同化して戦うキララは武具召喚(コネクト)そのものをしてないから、その分フリーで1個アイテムが使えちゃうわけか」


「そういうことですわ。男の癖になかなか理解が早いじゃないですのユウタ・カガヤ。改めて見直して差し上げますわよ」


 うわーい!

 ユリーナに改めて見直されちゃったー!


「ふふーん、キララ知ってるんだもんねー」

 と、そこで今度はキララが口を挟んできた。


「知ってるって何をだ?」

「もちろん、その不思議な剣がないと、おにーさんは魔法を使えないってこと! 模擬戦でつい口を滑らせちゃったでしょ?」


「え? あー、アリエッタに話した時のか」


「魔法が使えない、つまりもうさっきみたいに光の矢は撃てないおにーさんに、勝ち目はあるかな?」


 キララが不敵な笑みを浮かべながら戦闘態勢を取った。

 どうやら一連の全ては、事前に俺への対策として用意していたことらしい。


「あー、まー、その、なんだ。せっかく長々と説明してくれたところ申し訳ないんだけどさ――」


「問答無用! 勾玉のタイムリミット前に、残りの防御加護も削り取っちゃうんだから! せいやー!」


 俺の言葉を遮るように、キララが攻撃を再開した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ