あなたの春の雨ならば
春の雨が降り、
遠いあなたにも、
この雨を見つめて
時を過ごしている。
いつもどこまでも、
沈んでみたくなる。
あなたの思いの底と、
その思い出の谷へ。
今日の雨の日に、
あなたと話せたら、
雨はどれほどの、
言葉を与えただろう。
一日降り続く雨は、
あなたへのぼくの心。
元気にしてますかと、
ただ思うばかりの。
再び紡ぎ出した詩に、
目を留めてくれた。
あなたが嬉しくて、
そっと嬉しくて。
ああ、できるなら、
あなたの声を聞き、
あなたの顔を見て、
雨の心を癒やしたい。
日曜のあなたにも、
降るこの春の雨、
明日からの日常で、
季節の衣を脱がせて。
そして、いつしか、
鮮やかな緑を潜らせて、
愛しき人生へと
あなたを誘うだろう。
ああ、それならば、
あなたの春の雨ならば、
もうしばらく、
降り続いてほしい。
まだしばらく、
偲ばせてほしい。