表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十三章 新世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

487/554

第478話 女神のウルトラ精錬

「これを使うがいいッ!」



 シベリウスが(ふところ)から“なにか”を取り出し、こちらに投げてきた。俺はそれをキャッチした。


 こ、この黒い塊は!!



「エクサニウム!」

「使うがいい、サトル」


「いいのか! いや、遠慮なく貰うけど!」


「構わん。馬鹿弟子が迷惑を掛けたらしいからな」



 なんて良いやつだ! 俺はシベリウスのことを誤解していたかもしれない。

 左腕を使い、直ぐにメサイアに投げて手渡した。



「こ、これなら……!」

「お前の製錬スキルでスパイラルドの『糸』を破壊してくれ!」


「ま、任せて!」



 これで勝った!


 過剰精錬をすれば、この糸は確率によって跡形もなく消える――はず。成功しちまったら強化されるだろうけどな!



「な、なにを!!」



 状況を掴めていないスパイラルドは、俺に対する攻撃を強めていた。かつ、メサイアに糸を伸ばした。

 スパイラルドの野郎!!


 けどな、俺はメサイアを信じている。


 アイツならきっと糸をぶっ潰してくれるはず!



「精錬スキル発動! エクサニウムを一個消費して製錬……!」



 結果は……?



【精錬成功!! スパイラルドのブラッドサッカーが +1 となりました】



 って、成功してんじゃねええかああああ!!



「ちょ、メサイア!!」

「ど、どうして! てか、糸がこっちに向かってきて……いやああああッ!」



 クソ、まさか精錬が成功しちまうとはな!

 てか『+1』なら安全圏か。

 確か『+5』までは成功確率が100%だ。


 製錬には安全圏が存在する。

 それはサクリファイスオンラインも同じだ。



「ならば、これを使うがよい!!」



 またアイテムを投げるシベリウス。今度はメサイアに直接投げた。なんとかキャッチしていたが、アレは……?」



「こ、これはウルトラ精錬用の『エクサダイト』じゃない!」



 エクサダイトか。懐かしい精錬アイテムだな。確か、扱い方を間違えると大爆発するんだよな。

 まさか、シベリウスが所持しているとは。


 カムランでは、あふれたアイテムなのか?



「それなら一気に過剰精錬できるはず!」

「ええ、いけるわ! シベリウスだっけ。ありがと! これで糸を破壊できる!」



 口元を吊り上げ、自信に溢れるメサイアは再び精錬スキルを発動。エクサダイトを消費して糸を製錬。


 カンカンと金属音がしまくって――ついに!



『ボキッ!!』



 糸ならぬ音がして、それが破壊音であることを俺は見逃さなかった。



「壊れたな、糸が!」


「ぐ、ぬぅぅぅ!!」



 焦りまくるスパイラルドは、再び魔力を込めようとしていた。しかし、ただの糸となった今がチャンス。


 俺は任意でオートスキルを発動。


 この合わせ技でヤツを叩きのめしてやるッ!



「覚醒煉獄とヒドゥンクレバス!!」



「――なッ。うぎゃあああああああああああ…………!!」




 炎と氷が混ざり合い、それは嵐となった。

 スパイラルドを渦の中に閉じ込められ、洗濯機のように超回転。地獄の様相だった。

 やがて竜巻となって宙に投げ出されていく。高速回転してぶっ飛んでいくヤツは、教会の壁よりも高く飛び、鐘に激突。



『ごおおおおおおぉぉぉぉぉん…………!』



 祝福のような鐘の音が響く。


 ひゅる~と落下して地面へ激突していた。



「よし、スパイラルドを撃破!」

「やったわね、サトル!」

「いや、お前のおかげだよ、メサイア」


「わ、わたしは何も……」



 照れてもじもじするメサイアは、女神級に可愛かった。いや、女神なんだけどね。


 そんな安堵(あんど)の中、フォルとリースも糸から解放されて駆け寄ってくる。いや、俺に抱きついてきた。


「兄様ぁん♪」

「サトルさん、怖かったです~…!」


 うんうん、二人とも怖かったよな

 などと、やっているとメサイアが殺意の波動をこちらに向けていた。……あれ、今だけ死神になってません!?



「…………」

「ま、まてまて。落ち着け、メサイア! 今日のMVPは間違いなくお前だ」


「……まあいいわ。それより、ルクルも助けなきゃね」



 そうだ。彼も(はりつけ)にされていたんだった。


 ルクルが倒れている場所へ向かい、救出。目をぐるぐる回して気絶していた。……良かった、無事だな。


 フォルのグロリアスヒールで全員が治癒。


 俺の深い傷もあっさりと癒えてしまった。さすが聖女パワー。



「シベリウスもありがとな」

「構わんさ。それより、私は倒れている三人の暴漢を逮捕する」


「騎士団とかに連れていくのか?」


「うむ。こやつ等はしばらく檻の中であろう」



 なら、処理はシベリウスに任せよう。

 自販機も修理しなきゃならないしな。


 それに、ルクルを背負っていかないと。



「メサイア、俺はルクルを届ける」

「わたしは自販機を直せばいいのね」


「頼む。もっと売り上げて金を作るぞ」

「解かったわ。おでんの方もよろしく」



 そうだな、フォルにはまた調理してもらわないと。

 俺の視線に気づいたのか、腕に抱きついてきて「任せてくださいまし」と瞳を星のように輝かせていた。

 本当に感謝しかない。ありがたすぎるねっ!



 一旦、ポーション屋へ帰還だ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ