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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十三章 新世界

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第474話 女神と聖女の力でおでんを作りまくれ!

 メサイアに『缶』を製造してもらった。

 建築スキルとは実に便利である。

 家とか容器まで大抵の物体(もの)なら作れてしまうのだから。


 ひとまず、鉄を100個消費してもらい――『おでん用の缶』を100個製造。


 部屋の中が缶で(あふ)れ、踏み場がなくなった。

 ……しまった、一括製造だったか。



「ちょ、メサイア!」

「ご、ごめーん! スペースを考えていなかったわ……! サトル、どうしよう……」


「と、言ってもな」



 これが1000個だったら、もっと大変なことになっていただろうな。100個なので埋もれることはなかったが。



「わぁ! なんです、これ!?」



 部屋にルクルがやってきて驚いていた。



「すまん。缶を作ったら一気に出来てしまったんだ」

「そうなんですね。……あ、では木箱をお使い下さい」


 別室にポーションを収納する為の木箱があるらしい。それを借りることにした。

 ルクルのおかげで『缶』を箱に納めることができた。彼が商人でよかったな。


 あとはフォルに美味しいおでんを作ってもらい、それを『缶』に詰めていく。


 その作業を俺とリースで担当することに。



「ベル、お前は?」

「わたしは聖地へ行く方法を模索するよ」


「そうだったな。秘術があるんだっけ――転移の」


「そそ。調べものは得意だからさ、任せてよ」



 しかし、今日はもう日が沈む。

 今晩はルクルの家のお世話になることにした。


 シベリウスも一泊すると言い出したが、俺が追い出した。



「なぜだ、サトル」

「これ以上は狭苦しいし、こっちは女子も多いんだ。カンベンしてくれ」

「ちぇー。美しいおなごと酒を楽しみたいと思ったのだがな」


 やはり不純な動機か!

 阻止しておいて正解だったな。


「帰ってくれ。グレンやアグニのことはまた後日話そう」

「そうだな。あの二人のことを詳しくな」


 急に真面目な表情と口調を見せるシベリウス。マントを(ひるがえ)し、真っ直ぐ帰っていく。


 俺はポーション屋へ戻って、メサイア達と合流。


 空いている部屋を借りて一夜を明かした。




 ――翌日。




 早朝から『おでん』の製造がはじまった。


 フォルは料理スキルで次々に作り上げ、缶に納めていく。



「もうレシピは極めました! あとは作って詰めるだけですよ、兄様」

「すげぇな、フォル! おでんをここまで極めるとは……ハッキリ言って感服だ」


「もっと褒めてくださいまし! 嬉しいので!」


 せっせと『おでん』を作るフォル。

 物凄いスピード感で作業を進めている。トンデモナイ闘志である。


 もう20個、30個と作り終えた。


 なのに、フォルは疲れひとつ見せていない。

 さすが体力オバケ。

 スタミナという概念がないのかもしれん。



 お昼前には80個を超え、そして100個も見えてきた。



「あとちょっとだよ、フォルちゃん!」

「応援ありがとう、リース。わたくし、最後までやり切りますからね!」



 額に汗を(にじ)ませ、ラストランを駆けるフォル。ついに一桁台だ。



 5、4、3、2、ラスト……!!



「お疲れ! フォル!」

「お疲れ様です! フォルちゃん!」



 俺もリースもフォルを褒めたたえた。

 お店の表でポーション屋を営むルクルも声を上げた。



「おでん缶の完成おめでとうございます!」



 忙しいのに、ありがたいね。

 フォルは照れに照れまくって、頬を深紅に染め上げていた。



「ありがとうな、フォル。これで『おでん缶』が完成した。お前のおかげだ」

「いえいえ! みんなの力を合わせた結果ですよ~」


「ああ。でも、調理してくれたのはフォルだからな」


「……兄様。わたくし泣いてしまいそうですっ」



 感激するフォルは、俺に飛びついて“柔らかいもの”を無条件で押し付けてきた。……うーむ。これは……。


 油断しているとリースも飛びついてきた。



「あ、あたしだってフォルちゃんのこと、凄いと思ってます!」



 だからって俺をサンドしなくても。

 おかげで前も後ろも幸せ~~~~~~!


 しばらくはこうしていよう。



 ・

 ・

 ・



 ついに完成した100個の『おでん缶』を、さっそくメサイアの作ってくれた自販機へ投入。

 リースの万能魔法によって電源が入っているし、セキュリティも十分だ。破壊することや、盗むことは不可能に近い。


 自販機の扉を開け、商品を補充していく。



「――ふぅ、こんな感じか」

「不思議な構造ですね~」


 興味津々の子供のような目で自販機を眺めるリース。可愛すぎる……。


「お金、つまりセルを投入すると『おでん缶』を購入できる」

「おひとつ500セルなんですね!」


「そうだ。だから、全部売れれば五万だ。その間に追加で製造しまくる」

「なるほど。続けていけば利益を増やせる、というわけですね」


「その通り。継続が大事だ」



 100個で終わるつもりはない。目標は10000個以上。

 しばらくはメサイアとフォルの力を借りることになるな。


 無理せず製造していく!

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