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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十三章 新世界

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第457話 ポーション屋事変 - だが、男だ! -

 ポーション屋へ戻り、メサイア達と合流。

 ついでに女体化したエルフ達も解放。各々(おのおの)、家へ戻った。どのみち、現状では男に戻すことも難しい。


 ディスペルも一日に一回しか使えないからなぁ。


 お店の中へ入ると、そこにはルクルの姿しかなかった。なんだか困惑した表情でアセアセしている。その姿が可愛らしくてキュンときてしまった。



 ――だが、男だ!



「……ふむぅ」

「サトルさ~ん?」


「ち、違う。男に欲情なんてするかっ! 俺にはリースがいるからな」

「でしょでしょ!」



 ぱぁと向日葵(ひまわり)のような笑みを浮かべるリース。天使だ。

 それにしても、ここまでずっとリースをお姫様抱っこしたままだったな。そろそろ降ろしてやろう。


「すまん、俺にワガママに付き合ってもらって」

「いえいえ。最高に幸せでした~」


 見つめ合っていると、奥で物音がした。

 ん、なんだ、みんないるんじゃないか。


 通路を進み、リビングに入るとメサイア達がソファの後ろに隠れていた。



「……!」


「お、おい。どうした、メサイア。フォルも。あれ、ベルまでカーテンの後ろに……」



 なんだ?

 かくれんぼでも流行っているのか?



「こっち来ないでよ、サトル!」

「意味が分からない。俺、なにかしたっけ?」

「あんたじゃない。ポウラよ!」


「え……」


「アイツがこのポーション屋に現れたの! で、戦った結果……」



 まさか!


 性別変換スキル『ペルソナ・ノン・グラータ』を喰らっちまったのか!


 つまり、今ここにいる三人は『男』になってしまったというのか。



 いやああああああああああああ!



 見たくない!

 メサイアが男子化!?

 超絶イケメンかもな。――いや、ダメだ!!



 フォルは爽やかなイケメンになりそうだ。――いや、ダメだろ!!



 ベルはクール系か?

 ――アカン!! いろいろ危険なシーンになってしまう! BLになっちまう!



「そういうことです、兄様。こちらには来ないでくださいまし……」

「おいおい、マジかよ」


 俺も正直、変貌(へんぼう)した彼女たちを見たくはない。だが、目を背けていても現実はそこにあるんだ。


 でも見たくないような……クソッ!


 ポウラめ、なんてことをしてくれたんだ!!



「あ、あたしがみんなの様子を見てきます……」

「リース。だが……」

「大丈夫です。どんな姿になろうとも、あたしはサトルさん一筋ですっ!」



 と、恐る恐る足を忍ばせるリース。まずはフォルの方へ向かった。一番の友人だから当然だろう。


 フォルの隠れている巨大壺の後ろへ向かう。


 すると、リースは目をハートにしていた。



 ――って、うぉい!



「ちょ、リース!」

「わぁ、フォルちゃん。イケメンですぅ……!」

「や、やめてー! 見ないでくださいまし~!」



 そういや、声も男の子っぽい感じだ。丁度、変声期を迎える前の少年のボイス。もし、俺が女だったら一撃ノックアウトで天然ASMRを要求していたかもしれない。


 つか、俺一筋じゃなかったのかよー!


 相手がフォルで良かったけど。



「食べちゃいたいですっ」

「怖ッ! リース、目がハートで怖いです! わたくしは兄様ラブなんですー!」



 悔しいが、相当なイケメンらしいな。

 せめて俺は見ないでおこう。



「と、ところでさ~、理くん」

「どうした、ベル。つか、イケボだな」


「なんだか股がムズムズするんだよね。これってどうやってトイレするの?」


「んなッ」


 俺は言葉に詰まった。そうか、マジで男子化してんだよな。そりゃ、トイレ問題も発生してもおかしくはない。

 メサイアなんかソファの後ろで(もだ)えているようだし、まさか我慢してる――!?




「サトルの馬鹿ー! 早くなんとかしなさいよー!」

「そう言われてもな、メサイア。こうなったら男として生きていくしか?」


「ふざけんな! 股間(タマ)蹴り飛ばすわよ!」



 うわ……いつもより声低いなぁ。

 でも、まだあどけない感じ。


 ――って、そりゃ困るな。俺の股間(マイサン)を破壊されちゃ敵わん。まだ使うんだから。いろんな意味で。



「解かった。メサイア、お前たちはここで待機。トイレの仕方はリースに教えておく」

「ええッ!? あ、あたしですかぁ……」



 顔を真っ赤にするリース。めちゃくちゃ可愛いが、すっげえ困惑してる。

 さすがにみんなの姿を見るわけにはいかないからな。仕方ないさ。

 それを伝ると、リースは渋々(しぶしぶ)納得。



 そんなわけで引き続き、俺とリースの二人きりで行動することになった。



 こりゃ地味に大変だぞ。

 だが、明日になれば一人はディスペルで解除できるはず。それまでに、ディスペルのレベルアップ方法を模索(もさく)する。



 ルクルにもそのことを伝えた。



「了解しました。お店は自由に使って下さい」

「ありがとう、ルクル」



 目を子猫のようにウルウルさせるルクルは、物静かな少女のように可憐で――だが、男だッ!!


 イカンイカン、危うく持っていかれるところだったぜ。



「どうされました?」

「いや、なんでもないよ」



 ルクルから心配されるが、平静を装った俺。ふぅ、あぶねえ。


 ポーション店を退店し、俺とリースは再び外へ。

 ディスペルのレベルアップ方法……あるのかな。

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