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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十三章 新世界

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第449話 エルフの気配がない郷

【エルフの郷・カムラン】


 カムランは外壁で覆われているため、どこから入っていいか分からないほどだった。

 崖から見た感じでは橋が一本架かっていたのが見えた。多分、そこが唯一の出入り口なのだろう。


 俺たちはそこへ向かった。


 道中モンスターと遭遇することなく『橋』に到着。なかなか立派だ。



「人がいませんね~」



 不安気に周囲を見渡すリース。

 エルフの姿が見えなくて心配な様子。という俺も、物静かな門を前に妙な感じがした。ちょっと静かすぎやしないか……?


「……兄様」

「どうした、フォル」


「このカムラン、なんだか変です」

「そうだな。あまりに人の気配がなさすぎる」


「そうではなく……なんだかエルフの魔力とは違うものを感じるんです」

「ほう?」



 てか、聖女であるフォルが感知するとは、これはいったい? リースならまだ話が分かるが。ウ~ン。



「とにかく先へ進んでみましょう、サトル」



 メサイアは、おかまいなしと言った具合に先へ進む。どうやら女神は感知できないらしい。隣で歩くベルも特段変化はなかった。コイツはいつも通りクールである。


 ――さて、ついに街の中に来たが……寂れている。



「なあ、リース」

「は、はい……」


「ここって“エルフの郷”だったよな?」


「そ、そうですね」

「人っ子一人いないんだが」

「…………うぅ」



 涙目になるリースは、自信喪失していた。……あ、いや、別に追求してるわけではないんだが。

 なんだか悪いことをした気分に陥ったので、能天気なメサイアに話を振った。



「どう思う?」

「ここのエルフってひきこもりなのね」



 まるでリースみたいと言いかけて飲み込んでいた。……いや、間違ってはいないけどな。リースは結構な脱力系エルフで、一度部屋で寝転んだら最後。なかなか起き上がらない。その度に俺かベルが起き上がらせているのだ。



「そうじゃないだろう、メサイア。きっと、このカムランで何かあったんだ」

「そうね。そんな雰囲気が漂ってる」


 なんだ、やっぱり気づいていたのか。



 とにかく住人を探して事情を聞かねばな。

 まずはカムランの街中を歩いていく。

 やはりというか、人の気配はまったくといってない。ここまで寂れていると、もはやゴーストタウンだな。


「お店もやってないみたいだね」


 ベルはぽつりとつぶやく。

 そんな中で気配に敏感なリースがある店の前へ駆けて行っていた。追いかけると、そこは【ポーション屋】だった。


 へえ、エルフの郷にもアイテムショップがあるんだな。



「気になるのか、リース」

「はい。この中に人がいるようです」


「建物内にはいるんだな」

「入ってみましょう」

「そうだな」



 リースは、お店の扉を“コンコン”とノック。しかし、反応がなかった。お店が居留守かよ。


「オープンはしているようです。エルフ語で書かれていますから」


 当然ながらリースはエルフ族だから、エルフ語が読める。なるほど、看板にはそう書いてあるのに閉まっているとは……おかしいな。


 扉を開けると、中にいた人物が慌ただしくやってきて、そのエルフは土下座していた。


「ど、どうかお命だけは……カンベンを!!」



 え……?



 ええッ!?



 な、なにがどうなってやがる?

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