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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十三章 新世界

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第445話 エルフの郷カムラン

 ケントゥリアの(ふもと)――キャンプ地に辿り着いた。

 見知った商人のおっさんもまだ滞在しているようで、こちらに気づくなり駆け寄ってきた。


「あんたら無事だったのか!」

「よう、おっさん。ああ、賢者の街・ギンヌンガガプの将軍ルキウスは俺がぶっ飛ばした」


「なんと! それで最近、兵が手薄になっていたのですな」



 しかし、どのみち厳冬期で登山は無理だという。確かに、こんな真っ白な世界ではな。この近辺には氷河の裂け目(クレバス)も多数あるらしく、落ちたら二度と戻ってこれないという。


 それはヤベェな。



「山へ向かったパーティはいるのか?」



 おっさんは首を横に振った。



「この状態ではとても。ほとんどの冒険者は諦めてギンヌンガガプへ向かおうと決めたようです」


 だよなぁ。あまりに危険すぎるし、命を落とす確率の方が高いわな。

 以前に比べてキャンプをしている人数も減っているようだし、春を待つ方が賢いな。



「どうするかね、メサイア」

「さすがに危険を冒せないわ。冬が去るのを待ちましょ」

「それしかないか」


 商人のおっさんも撤退を考えているようだし、俺たちも小屋へ戻るか。

 来た道を戻ろうとすると、おっさんが止めてきた。



「ああ、そうだ」

「ん?」


「少し遠いですが、ここから東に向かうと『エルフの郷』ですよ。温泉で癒されるのもいいでしょうな」



 と、サラリと重要な情報を教えてくれるおっさん。マジか!!

 もしかしてリースの出身地『アヴァロン』だろうか? ――あ、いや、郷は無くなったんだっけ。星屑の都がアヴァロンになったんだっけ……。

 かなり前なので憶えていなかった。



「なあ、メサイア」

「アヴァロンのこと? 多分違うわね」

「ほう?」


「あのおっさんの言っていたエルフの郷は『カムラン』かもね」



 聞いたことのない郷だな。てか、アヴァロン以外にもあったのかよ。



「いったん戻ってリースに聞いてみるか」

「それがいいわ」



 俺とメサイアは(ふもと)のキャンプを去り、小屋を目指した。

 幸いにも商人のおっさんが周辺マップを持っていたので、売ってもらった。これで場所が分かったので良かったぜ。



 ◆



 無事にたどり着いて小屋の中へ。


 早々、フォルが飛びついてきて泣き喚いた。



「兄様あああああああ! どこに行っていたのですかぁ!」

「うぉ!?」


 心配してくれたのか。

 つっても、一時間程度だったけどなぁ。。



「サトルさん、心配しましたよ!」

「すまん、リース」



 みんな寝ていたからなぁ。

 起こすワケにはいかなかったし。

 ベルは優雅に紅茶を味わっていた。コイツはマイペースだな、オイ。



「ただいま、みんな。あ、わたしも紅茶戴こうかしら」



 と、メサイアはベルのところへ向かってティータイム。



「やあ、シア。おはよ」

「おはよう、ベル。サトルってばね――」



 朝あったことを話すメサイア。裸で鉢合わせたことをペラペラと話していた。

 ……やれやれ。



「ところでリース」

「はい~?」


「エルフの郷カムランって知ってるか?」



 そう聞くとリースはビックリしていた。



「え……ええッ!? なぜそれを!」

「いやぁ、商人のおっさんに聞いた」

「商人……そうでしたか。納得です」

「へ?」


「いえ。それより、カムランが近いのですね。寄ってみるのはアリだと思います!」


 どうやら、リースはそのカムランに行ったことがあるらしい。聞くところによれば『温泉』が有名なのだとか。

 いいね、冷え切った体を癒したい。


 ここから徒歩で半日ほどらしいし、行ってみる価値はありそうだな。


「どのみち立往生の状態だ。そのカムランへ行こう」

「そうですね。もしかしたら聖地へ行く方法もあるかもしれません」

「本当か!」

「はい。エルフの秘術を使えばあるいは……!」


 そりゃアリだな。

 フォルのグロリアステレポートが期待できない今、エルフの技に頼ってみるか。

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