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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十三章 新世界

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第417話 クァンタムの街:聖女のラーメン

 ファインマン・ダイアグラムは高級ホテルと言っていたが、明らかにボロ小屋だった。……おい。


 こんな隙間だらけの小屋、寒すぎんだろッ!



「殴っていいか!?」

「仕方ないでしょう。この街にホテルなんてここしかないのですから」

「なんでだよ」

「この街は残念ながら財政がよろしくなくて……」


 妙に詳しいな。あ、いや……娘さんたちから聞いていたのだろう。


 まあ仕方ないか。

 寒いけど魔法で補助すりゃ、なんとかなるレベル。


 すでにメサイアたちは酔いつぶれている。


 ボロボロのベッドに寝かせた。


 ……ま、メサイアもフォルもリースもベルも寝顔が天使だ。これを見れるだけで俺は幸せ者だよ。ホント。



 ――そして、次の日。



 目を覚ますと俺は柔らかいモノに包まれていた。

 それが何なのか、知る余地もなかったが――これは明らかに人肌だ。



「ん~、息苦しいな」

「兄様、兄様~♪」

「なんだ、フォルか」

「しかも、わたくしの……胸でしゅ」


「でしゅ!?」



 うおおおおおおおおおおおおおお!!


 マジだ。


 いやっほおおおおおおおおおおおう!!



 でも、よく見たらメサイアの寝相が悪くて、フォルが抱きついてきた形になっていた。そういうことかよ! 嬉しいけどな!



 少しして全員が起床。

 顔を洗い、歯を磨き、新鮮な空気を肺に取り入れ……体操をして朝を迎えた。




「あのあの、サトルさん!」

「どうした、リース。……今日も可愛いな」

「ありがとうございます!! で、あのですね」

「うんうん」


「これからどこへ行くのですか?」



 俺はずっこけた。

 最大の目標は『聖地』へ向かうことだ。

 アーサー達に会い、こちらの近況を伝える。それはカルミア女王も望むところである。

 今は世界が結束すべき時代なのだ。

 それを破壊しようとする輩が現れていると俺は肌で感じていた。



「聖地アーサーさ。みんなで向かうんだ。それと敵を探す」

「敵、ですか」

「ああ、多分だけどいるんだよ」

「まだ誰なのか分からないのですね」

「そうだな。世界は常に不安定だ。だから、世界を正しい方向へ導く……神王である俺の役目だ」



 真面目に語っているとメサイアがあくびをした。



「ふぁ~~~~~~~~~」

「おい、メサイア!」

「だって、話が長いんだもん」

「お前な……」



 相変わらず能天気な女神様だな、オイ!


 今日のところはクァンタムの街を回ることにした。

 ファインマン・ダイアグラムに連れ去られていたお嬢さんたちは、元に戻っていた。だけど、だいぶワガママが進行しているようだな。


 ありゃ大変だぞ。



 しらばくしてお昼になった。


「お腹空いたー」

「そうだな、ベル。なに食べたい?」

「んー、ラーメンかなぁ~」

「バカヤロウ。異世界にラーメンがあるかっ」


 俺もベルもともとは“地球人”だ。だから、昔の料理が懐かしいのだ。でも、この世界にないだろ。あ、いや……作れば存在するんだが。


「料理スキルをマスターしている、わたくしにお任せくださいまし!」


 フォルが手を挙げた。

 そうだな。この最強聖女に任せればラーメンくらい再現してくれるだろ(断言)。


 俺は材料を買いあさり、フォルにレシピを伝えた。



「――というわけだ」

「完成しました!!」


「はええええええええええ!!」



 一瞬で『ラーメン』完成した。

 目の前には、具材がたっぷり乗ったどんぶりが。おぉ、マジのラーメンじゃん!



「いただきまーす!」



 早くもメサイアが箸を器用に使い、ラーメンを口にしていた。

 そして、目をキラキラ輝かせ、幸せそうな表情を浮かべていた。これはガチのラーメンらしいな。



「どうだ、メサイア」

「すっごく美味しいわ! フォルは天才ね!」



 ふむふむ。では俺も。


 ずるずるっとラーメンをすする。



 ……!



 めちゃくちゃうめええええええええええええ!!


 しょうゆが絶妙な塩梅だ。

 スープも濃厚。

 野菜マシマシ。

 なんだこりゃあああああああ!!

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