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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十三章 新世界

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第413話 クァンタムの街:若い娘を連れ去る魔物!?

 クァンタムの街に辿り着いた。

 高原に位置するだけあり、山々に囲まれている。

 少し肌寒いな。


 それにしても穏やかというか、空気が澄んでいるなぁ。いい場所だ。


「ここがクァンタムの街か」

「のどかですね~。スローライフするなら、最高の場所です」

「うむ。ありっちゃありだな」


 しかしなんだろうな。

 街の人たちは、どこか落ち着きがないというか……。なんだか慌しいな。


「妙ですね、兄様」

「ああ、こちらをチラリと見るだけで去っていく。俺たち旅人が珍しいのかもしれん」

「そうですかね?」


 気にせず街中を歩く。

 ただ、歩くたびに家や店の扉が閉まっていく。なんでだよ!

 俺たちなにも悪い事していないのに。


「こりゃ、かなり警戒されてるな」

「どうしてでしょう……不思議です」


 フォルですら、この状況に首をかしげていた。

 こんな平和な街なのに、もしかして“何か”あるのか――? そうは見えないけどなぁ。


 しばらく歩いて中央の噴水広場にやってきた。


 そこには老人が一人だけいた。


 俺たちの方へ来るなり、鋭い眼でにらみつけてきた。おっかな。



「おい、そこの男!」

「なんだい、ジイさん」

「お前、また私らの娘をさらいに来たのか……」

「は? なんのことだ?」


「とぼけるでない。お前は街から娘をさらっている魔物だろう……!」


「なんだって?」


 街から娘を……そんな魔物がいるのか。

 ていうか、俺であるはずがない。

 さっき到着したばかりだ。



「こんな高原を訪れる旅人はほぼいない。しかも、お前ははじめてみる顔だ。怪しい」


「怪しいってだけで魔物認定するなよ。俺は人間だ」



 正確には『神様』だけど、細かいことはどうでもいい。

 しかも神様だなんて言ったら、それこそ色々疑われるからな。



「兄様、このお爺さん困ってるみたいですね」

「ああ、フォル。どうやら、魔物が娘さんたちをさらっているのは本当らしい」


「どうします?」


「メサイアたちとの合流があるんだ。それまでに解決するしかないさ」

「ですよね」



 俺はもう一度、ジイさんを説得してみることに。



「ジイさん。俺は魔物じゃない。その連れ去られた娘さんたちを助けてやるよ」

「な、なんと……むむ。となると、あなた方は本当に魔物ではないのですな」

「だから言ってるだろ。てか、魔物がこんな可愛い銀髪シスターを連れ歩くかよ」

「た、確かに」


 ジイさんはフォルを見て納得した。

 とりあえず信じて貰えたようだ。


 それにしても魔物ねえ?


「で、その魔物ってどんなヤツなんだ?」

「……そ、それが分からないのだ」

「正体不明か」

「誰もその姿を見たものがいない。気づいたら若い娘が消えている……。そんな状況が一ヶ月近くも続いており、もう十人は消えた……」


「マジかよ。そんなに被害が」


「どうかお願いです。娘たちを助けてください……」


 ボロボロと泣きだすジイさん。家の方から人が飛び出してきて、住人が集結。俺に懇願してきた。



「兄ちゃん、お願いだ!」「助けてくれ!」「オラの娘を……」「どこへ行ってしまったんだ」「もう一ヶ月も経つ。心配だ」「魔物の正体がつかめれば……」



 こうなったら仕方ないな。



「分かったよ。俺に任せてくれ。これでも魔王やらヤバイボスモンスターも散々討伐してきた。俺に任せろ!」


「おぉ……。冒険者さま、お願いします」



 ジイさんから依頼を受け取り、俺はフォルと共に“謎の魔物”を追うことにした。さ~て、いったいどんなモンスターが娘を連れ去っているんだろうな。

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