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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十三章 新世界

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第412話 神聖国ネポムセイノ領:クァンタム

 神聖国ネポムセイノの街へ来た。

 すると、みんな俺にビビッて近寄らなかった。



「ん? どうしたんだろう」

「兄様に驚いているというか、怖がっていますね……?」



 フォルの言う通り、なぜか貴族たちは俺に恐れをなしていた。……ああ、もしかして俺が皇帝をぶっ倒したせいかな。

 なんて思っているとニコラスが指摘してくれた。


「サトル。君の頭上のレベルを見て驚いているんだ」

「え? レベル?」


 自分じゃ見えないんだよな。

 今度はフォルが教えてくれた。


「兄様のレベルはあれから更にアップしてLv.96000ですよ」


「へー、Lv.96000かー。って、96000!? いつの間にそんな上がったんだよ」

「恐らく皇帝を倒したから、膨大な経験値報酬が入ったのでしょう」

「なるほど」



 それで貴族たちは恐れて逃げて行ったのだな。

 ランキングも一位のようで……まあ、正直あんまり嬉しくはない。けど、なんだろう。この優越感のようなものは。


 皇帝になったわけではないのに、この神聖国ネポムセイノの皇帝になった気分だ。



「これからどうするんだ、サトル」



 ニコラスが神妙な顔で俺に話しかけてきた。



「皇帝にはお前がなれ、ニコラス」

「――は!?」


「俺はもともと皇帝よりも上の存在だ。神王アルクトゥルスだからな。これ以上の地位に興味はねーんだ」


「し、しかし……。なら、君が統治するべきでは!?」

「統治とか面倒くせーからな。それに、俺には待っている仲間がいるんだ」

「そうか。なら、私が引き受けよう」


 俺は“皇帝”としての権限をニコラスに譲った。

 これでもう神聖国ネポムセイノに用はない。


「じゃ、あとは頼むぞ。あの第9999代皇帝ジークムント・ケッヘルのような悪逆皇帝にはなるなよ」

「ああ、ありがとう。きっと私が良い国に変えてみせる」


「おう」



 挨拶を済ませ、俺はフォルと共に神聖国ネポムセイノを去った。



 ◆



【神聖国ネポムセイノ領:クァンタム】



 少し歩くと広大な高原が出迎えてくれた。

 どうやら、神聖国ネポムセイノはまだまだ続いているようだった。



「へえ、領地があるとはね」

「そのようですね、兄様。二人きりの旅はまだ続くのですかね!」

「かもな。でも俺はそろそろメサイアたちが恋しいけどな~」

「兄様! わたくしがお嫌なのですか!?」

「違うって。ほら、もう結構会ってないし、心配だろう。それに俺たちの旅の目的はアーサーに会うことだ」


「そ、それはそうですけれど」



 クァンタムは予想以上に広い。

 標高も高くて山々に囲まれている。

 まさかこんなのどかな場所があったとは知らなかったな。


 羊や牛系モンスターがのびのび暮らしているようだ。どれも温厚でこちらを襲ってくる様子はない。

 この辺りは平和なんだな。



 少しすると脳内に誰かの声が語り掛けてきた。



『――さん。サトルさん……』



 む、この甘い声はリースか!



「おう、リース! こっちは無事だぞ」

『よ、ようやく繋がりましたあぁぁ! サトルさん、ずっと語り掛けていたんですよ! いったいどこで何をしていたんですかー!』


「すまんすまん。フォルと共に神聖国ネポムセイノに飛ばされて戦っていた。あの国にはテレパシーは通らなかったようだな」


『そうだったんですか。フォルちゃんは無事なんですね?』


「ああ、こっちは二人で無事だ。そっちは?」


『こっちはメサイアさんとベルさんがいます。大丈夫です!』



 どうやら、みんな無事のようだな。

 これで合流できれば全員集合だ。


 その時がきたようだな。


「分かった。今こっちは神聖国ネポムセイノ領クァンタムにいる。これるか?」

『……あ。そこは遠いですね』

「マジか」

『でも、合流はできます。その先にある“クァンタムの街”で会いましょう』

「分かった。歩いて向かう」



 そこで通信は切れた。



「どうでした、兄様」

「みんな無事だってさ」

「おお!」


「この先にあるクァンタムという街で落ち合うことになった。行くぞ」

「やりましたね! これでやっと旅が進みます」


「ああ。さっさとみんなと合流してアーサーたちに会いにいこう」

「はいっ!」



 高原を歩きだす。

 きっとメサイアたちと会えるはずだ。

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