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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十三章 新世界

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第406話 Lv.99999の秘密

「まさか聖属性の魔法剣を扱えるとはな」

「天使の血が流れるからな。これを扱うくらい容易である」


 そういえば、そうだったな。

 しかし、こんな少女を相手にしなければならないとはな。


「ひとつ聞かせてくれ」

「なんだ」

「お前のレベルはいくつだ……?」



 戦う前に確認する必要があった。

 もし俺よりもレベルが高ければ、苦戦を強いられる可能性があるからだ。



「ふっ。冥途の土産に教えてやろう、我がレベルは……『1』だ!!」


「なにッ!?!?」



 弱ええええええええ!!

 つまり、Lv.99999は親父の方だったか。



「サトル、お前は今なぜ父を殺せたのかと疑問に思っただろう」

「……!」

「簡単なことだ。父には弱点があった」

「弱点だと?」


「分からないか。私の存在そのものが弱点だったのだよ」



 なるほど、まさか娘に殺されるとは思わなかったんだな。完全な不意打ちを食らった前皇帝は、ワケも分からず娘に殺害されたわけだ。



「まあいい。Lv.1というのなら威勢だけだな」

「舐めるなよ。確かに、今の私は脆弱だ。だが神聖国ネポムセイノになぜ“決闘”があるか分かっていないようだな」


「どういうことだ?」


「爵位ポイントだよ。ここへ来る前に貴族の決闘エリアを目の当たりにしただろう」



 そうだ。ニコラスの説明を受けた。この国は爵位を争う為に戦うのだと。相手に『参った』と言わせ、ポイントを稼ぐ。そのポイントをたくさん稼げれば大貴族に出世できるのだと。


 だが、それとなんの関係が――。


「……! まさか!」

「察しがいいな、サトル。そう、決闘は皇帝の権威を高める儀式にすぎん。無論、貢献すれば神聖国ネポムセイノの貴族として構えることができ、そして、皇帝はより“神聖”となる。それがこの決闘のシステムの本質よ」


 そうか……勝手に争わせて自身の力を得るためにやらせていたんだ。

 強者は上位の爵位を与えられて幸せ、皇帝も強いヤツ等で身を固められてWin-Winってわけだ。


 なんて合理的なシステムなんだ。


 しかも、なにかしらの形で皇帝に還元されるような口ぶり。いや、そうなのか!



「嫌な予感がするな」

「その通り。今日は決闘の最終日である。となれば、全てのポイントが皇帝に集約される。ほれ、見てみろ」


 赤い光がジークムント・ケッヘルに流れ込む。

 そうか、今決闘が終わったのか。


 結果(リザルト)による精算が行われたってところか。


 その報酬が与えられ、ヤツを強くするわけか――!



「ぐっ……!!」



 ドクンと心臓が高鳴った。

 やべえ、やべえ、やべえ……!


 ヤロウ、レベルがどんどん上がってきてやがる。



「見よ、サトル。我が頭上に“レベル”が見えるであろう!」



 さっきまで確認することの出来なかったレベルが表示されている。どうやら、マジで決闘が終わって結果(リザルト)が現れているらしい。



 ジークムント・ケッヘルのレベルが1、10、100、1000、10000と急上昇していく。



 ウソだろ!!



 やがてカンストである『Lv.99999』に辿り着いていた。


 こんなアッサリ!!



「それがレベルのカラクリか!!」

「そうとも! 父もこうしてレベルを手に入れていた。そうして神聖国ネポムセイノは力を拡大させ、皇帝自身も最強となったのだ」



 まずいな。

 フォルに確認してもらった時の俺のレベルは『Lv.58200』だ。ヤツとは圧倒的なレベル差がある。このままでは苦戦を強いられるハメになる。


 だが、それでも俺は諦めないけどな!


 終焉剣を構え、間合いを詰めていく。



「ジークムント・ケッヘル、確かにお前はレベルアップした。それは認めよう。けどな、レベルなんてただの飾りだ。この異世界の戦闘はな、実戦経験がモノを言う世界なんだよ」


「くだらぬ。くだらぬ、くだらぬ! サトル、お前は灰燼(ちり)となれ」



 ニュートリノを瞬間で振ってくるジークムント・ケッヘル。気づけば、俺の終焉剣が吹き飛んでいた。


 ウソだろ――!?



「――ぶねっ!! 腕が吹っ飛ぶところだったぜ……」

「惜しいな。辛うじて右腕を守ったか」



 さすがに『Lv.99999』か……めちゃくちゃ強ぇな。


 魔法剣ニュートリノの光がまったく見えなかった。


 まさに光速。いやそれ以上かもしれない。


 光の速さを超える魔力。

 いったい、どんな力だよ……。

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