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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十二章 神の帰還

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第397話 終わりと始まりの新世界

 世界を裏で操っていた裏切りの男『ラグラス・アドミラル』は消滅した。俺や皆の最強の力が世界を救ったんだ。


 実質、ラグラスによって支配されていた各地もアーサー達が奪還。再び『聖地』として復帰を果たした。



 俺たちの拠点であり、故郷の王国【レメディオス】へ帰還した。



 早々、ネメシアが泣きわめく。



「もー! ヘデラがお父さんだったなんてー!! どうして黙っていたのー!! 今まであんな事やこんな事、人に言えないこと、たくさんしちゃったじゃない!!」


「お、怒るなよ、ネメシア。仕方ないだろう……こうなるとは思わなかったんだ」


「お父さんがこんな若い人だとは思わなかった。ていうか、ヘデラはフォルトゥナ母様にそっくりだから……お父さんが二人というか、お父さんとお母さん?」



 いやいや、お母さんはメサイアだけどな。そんな本人は、ネメシアを抱えて幸せそうにしているが。



「まあ、違和感があるっていうのならヘデラで対応するけど」

「そ、そうね……わたし、ヘデラと長い間一緒にいたから……照れ臭いっていうか――でも、やっと会えて嬉しいよ。……そ、その、パパ」



 パパ……俺は感動した。

 この歳にして娘から『パパ』と呼ばれるとはな。目頭が熱いぜ……ふぅ。


「理くん、そんな滝のように涙を流して感動しちゃって」

「そりゃ感動するだろ、ベル。ついに娘と感動の再会を果たしたんだ」

「まあね。この異世界でまさか娘と出会うなんてね。でも、そのネメシアちゃんは未来から来ているようだけどね」



 そう、フォルから聞いたけど、このネメシアは未来の――別の世界線から送られてきたらしい。しかも、転移させたのは意外にもリースだった。

 天帝によって支配され、絶望の世界となった未来では俺とかメサイアは存在しないようだ。辛うじてリースとネメシアなど少数が生き残ったらしい。


 リースはエルフ。アヴァロンに伝わる禁忌の魔法を研究し続け、ついにネメシアをこの世界に飛ばしたらしい。


 そうして、俺とネメシアはタイミング良く出会った。ヘデラとして肉体を与えられ、なんとか延命していた。



 過去・現在・未来――全ての時間に無駄はなく、けれど複雑に絡み合っていたんだ。



「ネメシア、お前は未来に帰るのか?」

「ううん、わたしはもう帰れないの(・・・・・)。リースママの力は『片道』だけ……つまり、最初から片道切符だったの。でもいいの、わたしはママとパパに会いたかったから」


 抱きついてくるネメシアを俺は“ぎゅぅ”と抱きしめた。



「ネメシア、俺とみんなと一緒に暮らそう」

「うん。大好きだよ、パパ」



 ◆



 ネメシア達の住む屋敷に、全員を招いた。

 人数が一気に増えたなぁ。


 俺(理、ヘデラ)、メサイア、フォルトゥナ、リース、ベル、そして、ネメシア、トーチカ、エコとなった。


 俺は、おっさんの理と銀髪美少女のヘデラを両方動かせるチートキャラ。正直、ヘデラの方が何かと便利なんだが――心理的には男なので理の方が気が休まる。



「女の子の兄様、可愛いですねぇ~♡」



 フォルがヘデラ()に抱きつく。胸にスリスリしてきて、俺は背筋がゾクっとした。



「ヘ、ヘンタイ聖女が! どこに顔を埋めている!!」

「女の子同士ですし、何よりわたくしの分身ですから、いいではありませんか」

「どうせなら理の方に抱きついてくれよ……」

「兄様の方はいつも抱きついていますし、たまには女の子同士で色々やりましょうよ♡」


 ――やれやれ、フォルは相変わらずフォルだ。そういえば、いつの間にかフォーチュンの意思が消えている。多分、これからは出たり消えたりするのだろうか。



「ところで、理。この家で今後はゆっくりするつもり?」

「そうだな。肉体は二つあるし、ネメシアの面倒だって見れる。どうやら、ネメシアはヘデラの方でいて欲しいようだし、そうするつもり」


 そう思うと最強だな、俺。

 自由に動き回れるし!


「分かったわ。わたしは理についていく」

「おう、俺はアーサーの方が気掛かりだ。フォル、リース、ベル、また旅をするぞ」


 俺は視線をみんなに向ける。


「気が早いですね、兄様!」

「理さん、あたしもついていきますからね」

「理くんは落ち着きがないけど、でも、退屈しないから好きだなあ」



 みんな嫌な顔ひとつせずついて来てくれる。俺は幸せ者だな。



「というわけだ、ネメシア」

「うん、ちょっと寂しいけどヘデラがいるもんね」

「ああ、いつだってお前の傍にいるし、見守っている。絶対に守ってやるからな」

「ありがと、パパ。じゃあ、またね」

「おう。トーチカ、エコもまたな!」


 二人に手を振る。

 トーチカは相変わらず淡々としているが、僅かに微笑む。エコは『またにゃー』と肉球を見せて別れを告げる。


 ――よし、レメディオスを出るか!

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