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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十二章 神の帰還

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第394話 真実と未来と過去

 ラグラス・アドミラルは余裕の表情でゆっくりと歩いて俺の顔を覗く。こいつ……なにを企んでいやがる。



「お前の目的はなんだ……!」

「私の目的はただひとつ。【アルクトゥルス】、【フォーチュン】、【バテンカイトス】をこの【死の要塞国・デイ】に揃え、再び世界を『原初』に戻す事だ」


「原初に……だと?」


「そうさ。世界のやりなおし(・・・・・)さ。時を巻き戻す大禁呪と呼ばれている『過去改変』を行い、この私が神となるのだ」



 ニヤリと悪魔のような笑みを浮かべるラグラス。こいつが神? ふざけんな、魔王じゃねえか。なんだったら魔神でもいい。



「お前、俺を騙していたのか」


「騙す? いいや、騙してなどいない。それより、夢……お前はなぜ『理』をさっさと葬らない。お前の大切な子供『セルリア』がどうなってもいいのか?」



 ラグラスは向き直って、天帝……いや、夢に問う。



「貴様! 俺の娘に手を出しやがって……嘘の情報まで流していたんだな」


「そうさ、レッドウォーは私が引き起こした。もともと私はスターゲイザーのリーダーだった。だが、アーサーやその他の雑魚共が思いのほか抵抗したのでな。セルリアを人質に取り、夢、お前を世界の敵に仕立て上げたのさ」



「……分かっていたさ。けどな、お前がここに来た以上、娘は返して貰うぞ!!」



「やめておけ、夢。それより取引といかないか? 今、ここに三神が揃っているのだぞ。奇跡も魔法も自由自在。どんな望みでも叶う状況だ。お前の望む世界『バテンカイトス』復活も可能だ。だからここは穏便に事を済ませようではないか」



 それがラグラスの提案だった。……ふざけんな。俺も多分、夢もそう思った。いや、ここにいる全員が同じ意見で一致していただろう。


 そうだ、あのラグラスこそ世界をめちゃくちゃにした張本人なのだから――!



「理! 私、あいつ許せないわ」

「メサイア……そうだな、リース、ベルもそう思うよな」



「ええ、あたしも同じ気持ちです!」

「そうだね、わたしはまだ出てきたばかりだけど、あのラグラスっていうヤツは生理的に受け付けないな」



 オーケー。



「フォーチュンもいいか?」

「ええ、わたくしの中にいるフォルトゥナも同意見です」



「なら、後は……。夢、それとフォース、だったか。君達も騙されていたんだな」



「俺はただ……家族を守りたかっただけだ。バテンカイトスさえ戻せればそれで良かった。だが、ラグラスの駒になっちまっていた……許してくれとは言わない。ただ、ヤツだけは許せない」



 それが夢の真意であろう。

 あの小さき魔法使いがずっと彼の傍にいて、心配そうに見つめている。



「フォース、君はどうだ」

「あたしは、夢についていくだけ」


「分かった。ならラグラスを倒すぞ」



 俺は再びラグラスに向き直る。

 ヤツは手で顔を押さえ、心底笑った。



「はは……あははははははははッ! この私を倒すぅ!? 理よ、それは本気か!? 言っておくが、セルリアは我が手の中だ。人質となっているのだぞ!!」


「ラグラス、お前は本当に分かっていないな」


「なにィ!?」




 この手にはもう“未来”があるんだよ。だから……!



 聖槍を生成し、俺は構えた。

 黄金の槍はピカピカと光り、敵を威圧する。




究極覚醒聖槍(アルティメット)・ロンゴミニアド!!!』




 そこへ更にメサイアの補助が入る。激しく加速する槍は、ほんの一瞬でラグラスに到達する。



「なッッ!!」



 俺はその一瞬をつき、セルリアを助け出した。




「いっちょあがり~!」

「馬鹿な! あの一瞬でどうして……」



「お前も言っていたじゃなか。今ここには三神が揃っているとな。俺は『アルクトゥルス』だぜ? ラグラス、お前が目覚めさせてしまったんだ」




「こ、これほどの力だというのか」




 どうやら想定外だったような。

 なら、反撃開始だ。

 真の天帝をぶっ倒す……!

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