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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十二章 神の帰還

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第389話 謎の少女現る。万物の力・ソウルフォース

 ある部屋に入ると、その先は『何もない大地』だった。まるで、世界の“はじまり”のような――そんな無の空間。


「なんだ、こりゃあ……」

「サトル、これは『無』ね。でも、完全な無ではない。これから創造されていくような、その途中経過みたい」



 メサイアの言う通り、この空間は正にこれから『国』が出来るぞといった基礎があった。なぜ、こんなものが、こんなところに?



「……っ! 兄様、すごい魔力を感じますよ」



 少し後方に立つフォルが警戒する。

 ベルも勘付いたようで、シールドを生成してリースを守護する体勢に入る。これは……ヤバイ空気だな。



「みんな! 俺の後ろにいるんだぞ」



 なぁに今の俺は超絶最強にして無敵だ。

 この力がある限り――



 拳を握っていると、空から何か(・・)落ちてきた。あまりに突然で、物凄い衝撃で――まるで隕石のようだった。



 それを証拠に地面には、大きなクレーターが出来上がっていた。なんだ、何が降ってきた……!?



「理くん。これはマズイね」

「ああ……ベル。お前はリースとメサイアを守れ。フォルは俺が守りながら、支援をさせる。その必要が(・・・・・)あるくらい(・・・・・)、相手はやべぇ……」



 おいおい、せっかく【超覚醒・オートスキル】を手に入れてウキウキ気分だったのに、いきなり大きな壁にブチ当たったぞ。なんだこの馬鹿みたいに高い魔力。さすがの俺でも感じ取れた。



 一言申したい。




 ……嘘だろ!!!




「……この子はいったい」



 クレーターから現れる小さな影。

 黒いシャツを着て、随分と薄着だな。



 黒髪とエメラルドグリーンの瞳は、まるで随分と前に戦った『ジェネシス』を思わせる様相だった。ていうか、ほぼ一緒だ。本人なのか!?



「…………」


「お前、ジェネシスか。倒したはずだぞ。あの“太陽島サンデシマ”でな!」


「……違う」



 少女は俺を見据え、そうハッキリと言った。違う? どこが。まるで一緒だぞ。というか同一人物としか思えない。



「じゃあ、キミはなんだ。こんな塔になんで一人でいるんだ?」

「あたしは一人ではない。でも今は“彼との約束”の為に顕現(けんげん)した」


「彼? 彼とは誰だ。教えてくれ」


「この最上階にいる人。でも、行かせない」



 少女は、掌をこちらへ(かざ)す。


 ま、まさか、あの力か!!




「その前に――!!」



「遅い。ソウルテレキネシス……!!!」



 やっぱり同じスキルだ。

 いや、これはもうスキルと呼べるのかすら怪しい代物。やべぇ、きちんと防御しないと体がバラバラに吹き飛ぶぞ!!



「こんなものおおおお……ッ!!!」


「……なるほど。本当に貴方が『理』なのね。じゃあ、さっさと決めないと……あたしが負けちゃうね」



 少女は、両手(・・)を俺に向ける。

 本気ってわけか。


 俺はできれば、あんな小さな子を傷つけたくはないが……そうも言っていられない。次第に【超覚醒・オートスキル】が反応を見せ――スキルが発動した。




 聖属性魔法『ホーリークロス』(なぜか名前がまとも!)が飛び出て、無数の十字の光が敵少女の魔法を押し返す。




 これなら!!



 ――だが。




「……強い力。でも、まだ余裕」




 なんだって!?


 驚いていると、少女がスキルを発動した。





『――――――スーパーノヴァ!!!』





 んなッ……!



 とんでもねぇ超新星爆発が俺のホーリークロスを飲み込む。なんてパワーだ。これほどの生き生きとした力は、始めて見た。




 いや――

 ――これは魔法ではない。




 そうだ……

 あのジェネシスも言っていたっけ。



『所詮は、魔法スキル。我が万物の力……『ソウルフォース』には敵わんのだよ』



 これは、そのソウルフォース(・・・・・・・)だ。




「だけど、それでも!!!」




 俺は【超覚醒・オートスキル】と共に習得した“新たなスキル”を自動(オート)で発動した……!!




「いけよおおおおおおおおおおおおおおおお……!!!」




 全身がレインボーに輝く俺。

 なんだこの光。

 元気がバンバン出てきやがる。



 これはまさに『元気』か!!



 人間は月と太陽の下に生きている。

 いつも両方から少なからずパワーを貰い、魔力を作っているんだ。それが、この世界の『理』であり、覆しようのない事実。




『サンセット・ムーンライズ!!!』




 虹色の光が七つに分散していく。

 それはあの少女の『スーパーノヴァ』すら飲み込み、吸収。更に火力を強めていった。それは瞬間で到達し、少女に激突。




「――――――っ!!!!!」




 あまりの威力に視界が真っ白になり、何も見えない。……少女はどうなった?

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