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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十一章 死の招待状

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第385話 ニトロを爆発させ、塔の頂上を目指せ

 どうやら塔の外は夜らしく、酷い眠気に襲われた。今日はメサイアの女神スキル『ホワイト』の中にある邸宅(いえ)で一泊する事にした。


 こんな時、メサイアがいて良かったな。

 いつでも何処でも快適な生活ができるし。




 ――翌日――




「これで皆(そろ)ったな」



 支度を済ませ、ホワイトから脱出。

 フォルとリースの体を抱えて飛び出す。最後にメサイアが飛び跳ねて着地した。これで全員集合ってワケだ。



「よし、昨晩の通り俺の爆発スキル『ニトロ』を使う。このスキルは今までも使っているから細かい説明はしないが、爆発的な推進力を得られるので浮遊が可能だ。最高高度は『ブラックバード』という怪鳥系モンスターが打ち出した高度8万5000フィートと同等だ」



「高度8万5000フィートも!?」



 リースが飛び跳ねて驚いた。

 俺は以前、こっそりとニトロの限界高度を試したのだ。その結果がブラックバードだった。ともかく、この力なら一気に上昇できるわけだな。



「そういうわけだ、皆、俺に掴まれ」



 俺がそう指示すると――



「仕方ないわね、じゃあ、私は真ん中かな」



 メサイアが俺の胸元へ来ようとするが、フォルが阻止した。



「姉様、姉様。申し訳ないのですが、そこはわたくしのポジションですので」



 怖い顔のフォルは、パシッとメサイアの腕を掴んでいた。ちょ、こわッ!? しかし、更に事態は悪化した。



「メサイアさん、フォルちゃん。サトルさんに抱きつくのはあたしですよ~。ねぇ、サトルさん」



 ぼいんぼいんとデカすぎる胸を揺らすリースさん。……正直、この中ではトップクラスのバストの持ち主。そりゃあ、リースが良いに決まっ――おっと、いかん。俺は皆大好きだから、ここは公平しよう。



「みんな、俺を取り合うのは嬉しいよ? けどね、胸元は一人が限界だ。ここは公平にジャンケンでいいだろ」



「「「!!」」」



 ハッと三人は対面し、対立した。

 なんかこの塔に入ってから一番に燃えているな。まあ、こう俺を取り合ってくれるのは嬉しい事だがな。



「サトルの言う通りよ。フォル、リース……ここはジャンケンにしましょう。勝っても負けても文句なしよ」



 ジャンケンを仕切るメサイアは、自信満々だった。そういえば、メサイアはジャンケンが強かったような。



「分かりました、姉様。ですけど、わたくしは聖女であり『フォーチュンの加護』がありますので、最強の運を持っていますよ? いいんですかぁ~?」



 ――ああ、そうだった。フォルには絶対強運のフォーチュンがあったな。だから、いつもラッキーなんだよな。



「フォルちゃん。加護があるからっていい気にならないで! あたしは……エルフの郷、アヴァロンではジャンケン無敗だったの! だから、あたしは強い! 皆より強い……すっごく強い! ……ので、あたしは必ず勝ちます!!」



 どこかで聞いたようなセリフを吐くリースも、また自信に溢れていた。いつも内気なのだが、こういう時は強いなぁ。



 さあ、いよいよ俺の胸元を賭けたジャンケン(死闘)が始まる。誰が俺を勝ち取る!?



「「「最初はグー、ジャンケン……、ポン!!」」」



 なんと、全員パー。つまりアイコだった。なるほど、凄い読みだ。最初はグーとしている時、どうしても癖とかでグーを出しちまう。その読みで全員パーってワケか。全員それを察してパーを出したって所かな。


 すげぇぜ、皆……完全に相手の表情とか心を読み合っている。なんて緊迫感だ、未だかつてこんなジャンケンがあっただろうか!?



 それからもアイコは続いた。


 何回、何十回続くんだ、これは!!


 すげぇ、凄すぎるぜ。



 だが、この死闘ジャンケンもついに決着がつこうとしていた。恐らく、四十五回目に到達した時だった。息を乱すメサイアがこう提案したんだ。



「……もうキリがないわね。分かったわ、私はグーを出す」



 グー宣言!

 ついに心理戦が来たか。



「へえ、姉様は『グー』を出すんですね。分かりました。わたくしは『チョキ』を出します」



 飄々(ひょうひょう)とした顔でフォルはポーカーフェイスを装っていた。へぇ、ああいう砕けていない表情のフォルはいつもより綺麗に感じるな。



「では、あたしは『パー』を出しましょう」



 なんだか怖い顔でリースは言った。よっぽど勝ちたいんだなぁ、本気モード全開だ。というか、皆バラバラじゃないか。そのままだと『アイコ』だが――果たして?




「「「……ジャンケン、ポン!」」」




 ……お?



「やったー! わたし勝ちだねー。じゃあ、理くんよろしくー」



 ――と、なんだか聞き覚えのある凛とした声が場を包んだ。――って、おいおいおいおいおいおい!!



 こ、このフォルに匹敵する最強に煌めく銀髪。けれど、片目を隠すようなショートカット。良い肉付きをした露出度90%の聖戦士のビキニアーマー。


 間違いない、この無駄に肌を出し、ムチムチのボディで形の良い胸は――ハーデンベルギア。俺の従妹(いとこ)だ!!




「「「「ベ、ベルぅ!?」」」」




 その瞬間、俺も含めてだが全員が驚愕した。永遠に眠り姫かと思われた聖戦士がついに眠りから覚めたのだ。



 いつの間に起きたんだよ……ベル!!

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