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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十一章 死の招待状

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第381話 ヘンタイ聖女でごめんなさい

 メサイアの『覚醒オルクス』はトンデモない効果を発揮した。その効果、攻撃力三十倍アップ。その補助効果を受け、俺の力は膨大なモノとなった。



「うおおおおおおおッ!!」



 箒頭のオベリスクに対し、聖槍・ロンゴミニアドを振う。すると、ヤツは俺の槍をモロに食らい、さすがの三十倍威力には耐えられず、体を高速回転させ地面へ激突した。




「ぐおおおおおおおおおお!!」




「よしっ! さすがメサイアのオルクスだ。こいつぁスゲェや!」




 背後では、メサイア、フォル、リースも激戦を繰り広げていた。飛び交う奥義スキル、エルフの大魔法。その威力はやはり三十倍(・・・)だ。




「覇王天翔拳ッ!!」




 フォルの必殺が入ってラーの鳩尾(みぞおち)に入って仕留めた。更に、リースが杖を振ってトドメの大魔法を落とした。




「プロミネンス!!」




 これにより、『ラー』も『オシリス』も沈黙した。終わったな。これで天帝の大神官とやらは倒れ、動けなくなった。



「ふぅ、みんなお疲れ」


「やったわね、サトル。さすがよ」

「なぁに、メサイアの補助スキルのおかげさ。まさか三十倍とは思わなかったけどな」



 えへへ~と珍しくメサイアは頬を赤くして照れていた。こうして、素直にモジモジされると可愛いぞ。それから、フォルとリースも抱きついて来て、喜びを分かち合った。



「兄様ぁん♡」

「サトルさん、あたしもー♡」



「おうおう、二人とも。そうわざとらしく当てれると、俺興奮しちゃうぞ」



 俺は二人を抱き寄せて天国を味わった。

 ……あぁ、この為に生きている。


 ムチムチの激カワ聖女とエルフとこうして密着できる……なんて最高な贅沢だ。このぬくもりを俺は手放したくないッ。



「それで、この三人組はどうする?」



 フォルとリースとイチャイチャしていると、メサイアは地面に落ちている大神官を面倒くさそうに眺めていた。


 う~ん、そうだな。気絶しているとはいえ、起きればまた襲ってくるだろうし、この先にあるエロスだって狙われる。



「適当なダンジョンの奥地に強制テレポートさせよう。それで直ぐには出てこれんだろう」


「なるほどね、じゃあ、リースの出番だわ」



 メサイアは、リースの肩に手を置く。

 指名された本人は俺から離れ、杖を出す。



「テ、テレポートですかぁ。構いませんけれど、何処へ?」

「海底洞窟ダンジョン『バテンカイトス』でいいんじゃない」



 メサイアに従うリースは、大神官三人を飛ばした。仕事早ッ! もう三人の姿は消えてしまい、恐らくダンジョンの奥地へ飛ばされた。



 ……まあいいか!



 ◆



 思い出深い草原フィールドを抜けた。

 それからもひたすら歩き続け……ついに【死の要塞国・デイ】の姿が見えて来た。あの薄っすら見える巨大塔こそ……天帝がいると思われる要塞だ。



 俺は、(かつ)て、ネメシアと共にこの地を訪れていた。



 天を突く大いなる壁(グレートウォール)

 崖下から生える巨大壁。



 これが要塞を呼ばれる所以(ゆえん)だろう。



「ついに見えて来たわね」



 俺の隣を歩くメサイアがつぶやく。

 まだ距離はあるが、塔がバカデカイ故に近くにあるような錯覚を起こす。そうだな、やっと見えてきた。



「……あのぅ、兄様」



 なんだかモジモジと顔を赤くして俺の(すそ)を引っ張るフォル。なんだ、そんな股間を押さえて……って、まさか。



「おいおい、我慢しているのか?」

「はぃ。ずっと我慢していて……だって、今まで休憩もナシですよ!? ()れちゃいます……」


「……()らすフォルもちょっと見てみたいな」


「え!? か、構いませんけれど、姉様とリースの前ですから、出来れば二人きりの時を希望します」


「冗談に決まってるだろうが!? さっさとその辺でしてこい!」



「付き合って下さい、兄様」



「は!?」



 メサイアとリースもさすがに驚く。

 ていうか、引いてるぞ。俺に対して。



「だって、一人ぼっちは怖いです。こんな塔を目の前に」

「だからってなぁ。俺じゃなくていいだろう、メサイアかリース、どっちでもいい、フォルを頼む」



「ごめん、私もちょっとお花を摘みに……」

「お前もか、メサイア! てか、久々にそのセリフ聞いたわ! あれは確か、炭鉱ダンジョンの時か……懐かしいなオイ。って、もう行っちゃったし」



 メサイアは森の方へ向かった。

 ついでにリースを連れて。



 あ、取り残された。



「あ、兄様。いいではありませんか」

「よくねーよ。……と、言いたいところだが、まさか聖女が連れションとはな……なんだこれは!! 仕方ねえ!!」



 大きな岩陰に向かおうとした――のだが、フォルは立ち止った。



「あの、兄様……」

「なんだ、まだ何か要求してくるのか」


「……はい、あの……もう限界です」



「!? マジか! てか、顔赤すぎだろ……どんだけ我慢していたんだ、フォルよ」



「……し、仕方ないでしょう。その……あの、ヘンタイでごめんなさい、兄様。本当にごめんなさい、もう膀胱(ぼうこう)が限界です……我慢できません……」



 驚くべき事に、フォルは俺の目の前で立ったまま決壊させていた。その白い太腿(ふともも)、ニーハイに伝っていく聖水。体をびくびくと震わせ、地面を濡らしていた。



 あー…我慢できなかったか。

 決して故意ではなく、本当に我慢できなかったようだ。これは仕方ない。……けど、なんだろう。フォルのヤツ、すげぇ幸せそうな顔しやがって。



 このヘンタイ聖女めッ!

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