表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第十一章 死の招待状

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

376/554

第367話 能力値を奪え - ステータスのスティール -

「ソクラテス、お前は絶対に許さん!!」



 ヤツを攻撃すれば、カルミア女王にも影響が出るかもしれん。かなりやり辛い戦闘だ。――だが、女王様を救出すれば、こっちモンだ。



「ネメシア、トーチカ、エコ! あのソクラテスの内部には女王様が取り込まれている。不用意に攻撃すれば女王様が大ピンチだ。いいか、細心の注意を払って攻撃しろ」



「じょ、女王様が!? そんな……」

「ネメシア、お前は女神スキルで何とかしてくれ」

「分かったけど、うん……そうね、頑張ってみる」



 余裕のない表情だったが、ネメシアも構えた。

 それからトーチカは、アパッチ・ナックルダスター・リボルバーを装着。久しぶりのガンスリンガーモードってワケだ。



 かっけええぜ、このメイド。



 それから、エコはロリエルフの姿に。



「エコ、お前……良いのか?」

「もういいでしょう。姿がどうとか言っている場合はありません。初めまして、ネメシア様、トーチカ。私はこの通り、エルフの姿が本来なんです」




「エ、エコ!? エルフだったの!? すっごい可愛いじゃない……その服も着ていたのね。リースママと同じスケスケのワンピースで驚いたわ」

 ビックリするネメシアさん。


「エコが小さい女の子になった……」

 トーチカも珍しく虚ろではない瞳で驚く。




 そりゃ二人共驚くよなあ。




「聖女ヘデラ、なにを余所見している!!」

「おっと、忘れていたぜ、ソクラテス!!」




 こうなれば、皆の力を借りる。

 そうさ、俺には最高で最強の仲間がいる。




 絶対に負けはしない。




 闘志を燃やせ。

 怒りを燃やせ。






「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……!!!」






 駆け出しいく俺は、ソクラテスの頭部を狙った。



「……き、貴様! もうウィークポイントを判断したのか。素晴らしい反応速度だ!! 素晴らしい、素晴らしい、素晴らしいぞ!! さすが理だ!! 神だ!! お前こそが本当にアルクトゥルスだったのかもしれないな!! だが、だが、だが!!」




「うるせええええ、オーディール!!!」




 右手を翳し、神の力を代行する。

 目映い光は刹那でソクラテスの頭部に命中し、吹き飛ばす。ヤツはかなりの距離を吹っ飛び、けれど、宙へ舞った。飛行能力があるんだな。




「――――スラムファイア!!!」




 トーチカの遠距離攻撃が発射された。


 火属性の魔弾は瞬く間にソクラテスの手足に。




「小癪な! 魔弾使いがいるとはな……!」



「女神もいるわよ!!」




「いつの間に!!」




 ソクラテスの背後には、ネメシア。

 エコのテレポートで瞬間的に移動したらしい。





『シュネーヴァイス!!!』




 両手から放たれる白き女神の力は、ヤツの手足をふと気飛ばした。そうだ、胴体に命中させなきゃ女王に影響はないはずだ。




「ぐぉぉぉぉ……! お、おのれぇ……女神如きが私に触れるな!!」




 白い影がネメシアの体に触れようとした。




「お前こそ俺のネメシアに触れるなああああああああああああ!!」




 怒りを爆発させた俺は――




 煉獄の鎖・パーガトリー・チェーンでソクラテスをグルグル巻きにして、捕縛した。これで動けまい!!




「いちいち癇に障る野郎だああああ!!」




 ブチッと体で鎖を破壊し、抜け出す。

 野郎……俺の煉獄の鎖を抜け出しやがった。

 いや、それくらい大幹部ならワケがねぇか。




「仕方ねえ、この能力を使うか悩んだが……一応コピーしておいて良かったぜ!」



「なんだと!?」



 俺は、ソクラテスに向けて――





『グルーミーⅡ!!!』





 これは、ユーウェインの使っていたステータスのスティールスキル。相手の能力値を全て奪う事ができる。



 もちろん、それがヤツに効くかは保証がなかった。だが――。



「……な、馬鹿な!! ステータスを奪うスキルだと!! 大幹部である私になぜこんなスキルが……そうか、内部にいる女王のせいか!!」




 完全な偶然だったが……そうか、女王を取り込んでいるヤツは、種族[人間]を掛け持っている状態ってワケか。もちろん、要因はそれ以外にもあるだろうけどな。



 とにかく、ヤツの自爆に救われた。




『ホワイトアロー!!!』




 女神の矢がソクラテスに突き刺さって、地面に落ちていく。




「ぐあぁぁぁぁああッ」




 ドンと墜落。

 ネメシアがこちらへ戻って来る。



「大丈夫か!」

「ええ、ヘデラが助けてくれたから」



 俺は一応気になってネメシアの頬とかに触れた。



「触られるの嬉しいけど、だ……大丈夫だってば」

「心配なんだ」


「ヘデラこそ怪我ない?」


「俺は平気だ。お前が一番心配なんだ」

「うん。もっとわたしを見てくれる?」

「いつだってネメシアを見ているさ」



 なんてやってると――



「おっほん。お二人さん、お熱い中すみませんね」



 ロリエルフ状態のエコが咳払いした。俺はハッとなってネメシアを抱きしめた。



「ヘデラ、そこは普通、離れるところ」

 トーチカに鋭い突っ込みを戴く。


「そうですよ、ヘデラ様。それ逆ですよ」



「これが正しいんだよ。なあ、ネメシア」

「……えへへ」



 めっちゃ嬉しそう!!

 やっぱり正解だった。




「ネメシア様、幸せそうですね。ならいいですね! でも、今はそれよりもソクラテスですよ!」




 そうだ、ヤツはどうなった?




「…………ぐぐぐぐぐ……! 危ない危ない……」



「クソ、そう簡単にはくたばらないか」




 ソクラテスは身体を真っ二つにされても生きていた怪物。つまり、自己再生能力がかなり高いのだ。



 ならば、女王様をさっさと救出して一撃で葬るしかないのだろう。やるしかない……次こそ女王を救出して――そうだ、こうなりゃ、旧約聖書『ヨナ』でいくか。



 いつしかも何処かで同じ事をしたような気がするけどな!



 つまり、ヤツの腹の中に突っ込むってワケだ――!

いつも応援ありがとうございます。

もしも面白い・続きが読みたいと感じましたら、ぜひブックマーク・評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ