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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第九章 温泉開発

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第349話 碧い星 - 伝説の幻聖獣・カイザーホース -

 トーチカは、男達を十人捕らえたらしい。

 かなりの成果を上げた。

 今はまた救助へ向かった。



「ネメシアは?」

「わたしは三人ね。お(じい)さんがオレオレ詐欺に引っ掛かりそうだったところを助けたの。あと、お金を怪しい組織に入金しようとしていたお(ばあ)ちゃんね」



 ご老人が多いな。

 だが、善良な人々を救った事実は紛れもない本物だ。誇っていい。



「戻った」

「トーチカ、よくやった」

「うん。そういえば、ファルシオンを発見した」

「なんだと! 何処(どこ)だ!?」



 トーチカは北を指さした。



「お城の方か……まさか、ポインセチア城……女王様を狙って?」



 ◆



【ポインセチア城】



「……いたな」



 皆を連れ、一気に城へ乗り込んだ。城門には、あのファルシオンの姿が。――野郎、城に乗り込む気か!



「待て……ファルシオン!」


「ほう……貴様か、聖女。痛い目を見たクセに、またこの私に挑む気か! 懲りないヤツめ!」


「あの時は、状況が状況だったからな。今は本気を出せる……覚悟しろ。だけどな、その前にひとつ教えろ。どうして、レメディオスを襲った」



 ニヤっと笑うファルシオン。



「分かっているんだろう? 私はスターゲイザーの者だった」


「やはり……。え、だった?」



「ああ。我々は、元々ゴータマ様の配下であってね。ウチの召喚術士は、ゴータマ様によって訓練されているのだよ。だが、私の組織は独立しているのだ。スターゲイザーではない……私の組織は『ヒュドラ』という。もっとも、お得意様は一緒(・・)だがな」



 つまり、繋がりはあるって話だ。

 結局は一緒じゃねぇか。


 ニヤッと笑うファルシオンは、紳士が使うステッキを取り出した。杖だと……?



「聖女ヘデラ、貴様はここで死ねええええッ!!」


「死ぬかボケ!! そっちが杖なら、こっちは槍だ!!」



 聖槍・ロンゴミニアドを生成し、構えた。



「――黄金の、槍だと……!! そんなものォォォォ……!!」



 ヤツは、ステッキをブンブン回す。

 すると――、




『我が盾となり、顕現(けんげん)せよ……ダークブラッドベア!!』




 地面に魔法陣が展開され、そこからモンスターが召喚された。……うわ、アレは悪夢の森にいたヤツじゃねえか。懐かしいな……。と言っても、その上位互換らしい。



 全身が黒と赤で不気味だ。



 鋭い爪は、以前のものよりも鋭利。一撃でも喰らえば、腹を引き裂かれるかもしれん。それほどに恐ろしい爪だった。



「それが――どうしたああああッ!!」



 助走をつけ、俺は槍をブン投げた。




『真・覚醒聖槍・ロンゴミニアド――――――!!!!!!!!』




「ぶ、ぶぁかなぁああああああああああああああ!!! ほぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」



 ダークブラッドベアごとファルシオンを穿(うが)った。幸い、ヤツの背後が何もない方角だったので助かったぜ。



 光が止むと……



「ヘデラ、危ない……!」



 トーチカがシュタっと前に現れて、俺の身体をヒョイっと持ち上げた。びっくりした!



「お、おまっ! どこを掴んでいるんだよ!? そこは胸、俺の胸だ! 痛い、痛いって! 千切れるぅ!」

「あ……ごめん。ヘデラの大きいから、持ち易くて」



 だからって掴むなよぉ……マジで痛いんだぞ。こういう時、聖女は大変だ……肩も凝りやすいし。



「――っと、なるほどな……ファルシオンのヤツ、新しくモンスターを召喚しやがったか」

「そう、あれは幻聖獣・カイザーホース。伝説」



 マジかよ……んなもんを召喚出来るって……ヤツは只者じゃないって事か。



「まずいわ、ヘデラ! あの銀の鎧をつけまくってる馬モンスター、神聖すぎる……オーラが半端ないわ。まさか、邪悪なモノでなく、聖獣モンスターを召喚するとは……」



 汗を垂らすネメシアにそう言われ、俺は驚く。そうだ、あの血も涙もなさそうなファルシオが神聖なモンスターを? なぜ召喚できる。



「……ふふふ、驚いているようだな。私がこんな清く美しいモンスターを召喚するとは思わなかっただろう。答えは簡単さ……教えないけどな!」



「くそっ……」



「私はポインセチア城へ入る。相手は任せたぞ、幻聖獣・カイザーホース! ……そうでなければ、貴様の主を殺す」



 高笑いしてファルシオンは、中へ向かった。ちくしょ……!



『…………』



 だめだ。あのカイザーホースが(はば)みやがる。



「倒すしか、ないって事か」


「力を合わせましょう、ヘデラ」

「ネメシア……」


「あたしも」

「トーチカ……」


「私もいますよ」

「エコ……」



 そうだな、皆の力を合わせればきっと勝てる。



 ネメシアが「わたしが(おとり)になると」一歩前へ出る。



「ま、まて!」

「大丈夫。信じて」



 右手を向け――そして拳を握った。




「この手が真っ白に燃える!!! げぇぇぇぇぇぇぇきねぇえぇえええつ!!!」




 ま……まさか!!




『シャイニング・ブレイズ・ゴッドフィンガァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!』




 ネメシア……!!

いつも応援ありがとうございます。

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