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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第八章 緊急クエスト

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第341話 貴族に囚われている娘を奪還せよ!!

 目を覚ますと息苦しくて死にそうだった。



「~~~~~~!?」



 目玉をグリグリ動かし、状況を把握(はあく)する。薄暗いが、なるほど。これは俺の長年の経験で分かった。というか、聖女特有の(にお)いで分かった。



 俺の顔面は、どうやらフォルのむっちむっちのフトモモの上にいるらしい。逆膝枕(ひざまくら)されていた。更に言えば、修道服のスカート部分で顔面を(おお)われている、というか突っ込んでいる状況なので、息苦しいという状況だった。



 何故(なぜ)こうなった……思い出せん。



「あ~にぃ~さぁ~まぁ~ん♡」


「~~~~~~!!」



 いやだから声が出せねえって!



 ジタバタ暴れると、悟ったフォルは離れてくれた。



「……お、お前な……」

「兄様っ♡」



 抱きついてくる聖女・フォルトゥナ。

 長い銀髪が()れる。

 ついでに青と桃の瞳も。



「どうした、今日は甘えん坊だな」



 彼女の小さな頭を()でながら構ってやった。銀髪がフワフワのモコモコだ。気持ちよさそうに目を細め、しかもゴロゴロとしやがって、お前は猫か。



「だって今日は、姉様もリースも出かけているんですよ。二人きり! 二人きりです! ですからですよ~。やりたい放題ってワケなのですっ」


「お前の言い方だと何だかイヤらしく感じるな」


「というわけですから、貴族に(とら)われているという娘さんを助けに行きましょう」

「はい?」



 俺は首を(かし)げた。

 フォルが何を言っているのか理解できなかったからだ。貴族に(とら)われている娘さん? 


「なんのクエストだよ」

「ええ、実は『緊急クエスト』なのです」



 ★★★ ★★★ ★★★ ★★★


【緊急クエスト】

【詳細】

 アドミラル家の当主

 『ラグラス・アドミラル』から

 少女セルリアを取り戻せ!



 通常報酬:エロス通行証

 特別報酬:1,000,000セル


 ★★★ ★★★ ★★★ ★★★



「うぉ、なんか出て来たな。緊急クエストか……む、特別報酬付きじゃないか、これ」

「そうなのですよ。しかもこれって通常報酬では『エロス通行証』が手に入るのです」


「マジかよ……。なんかエロそうな国だな」



 なんとなくそう思った。

 勝手なイメージだけどな!



「わたくし自身、一度も行ったことがないので分かりませんけれど、世界ギルドの方からの噂によれば、多分、そのような国ではありませんね。真面目まじめな国だとは思いますよ」


「なんだ、ロマンがないなー」


「もぉ、兄様。そういうのをお求めになるのでしたら、わたくしが兄様を骨抜きにして差し上げますよぉ~♡」



 修道服のスリット部分をヒラヒラとさせるフォル。悪魔の誘惑……いや、ヘンタイ聖女の誘惑だな。



「おい、ヘンタイ。とりあえず、その緊急クエストとやらを受けるぞ」

「本当ですか? いつもの兄様なら超絶面倒臭いの一言ですのに……どういう風の吹き回しなのです?」



 子供の様な目で見られ、俺はちょっと照れた。



「金だよ。……最近いろいろ使いすぎちゃってさ、丁度お金が欲しかったんだ」


「そうでしたか。因みに、このクエストは世界ギルドから発行されているものですから、少なからず『スターゲイザー』に繋がるものとなっております。つまり、ラグラス・アドミラルが何かしらの情報を持っている疑いがあるのです」


「なるほどな。敵であるスターゲイザーの情報ともなれば、そりゃ宝石以上の価値がある。しかも、クエストを達成すれば報酬も貰えるのか。最高だな」



 うんうんとフォルはご機嫌に(うなず)き、腕に(から)みついて来た。いろいろ感触がっ。



「さあ、善は急げですよ、兄様」



 そんな極上の上目遣いで見られると、こそばゆい。だが、これはこれで悪くない。ていうか、このまま時が止まってしまえばいい。



「そうだな、たまにはフォルと二人きりで冒険も悪くない。(むし)ろ天国だ」

「嬉しいです……♡ ですから、わたくし、あわよくば兄様と…………」



 語尾が弱々しくて聞き取り辛かったけど、その意図は理解できた。



「……ば、ばかっ。朝っぱらから何を言っているんだよ、お前は……そんなモンとっくだろ」


「えへへ♡」



 更に上機嫌になったフォルを連れ、俺は外へ出た。さあ、行こうか【レメディオス】の何処(どこ)かへ! ……って、何処(どこ)へ行けば良いんだ?!

いつも応援ありがとうございます。

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