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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第七章 世界ギルド

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第333話 世界最高権力 - 神聖国ネポムセイノの警告 -

 寝ようかと思えば、扉を激しくノックする音が響く。何事かと思い、俺が出ようとするが、上機嫌なリースが出てくれた。


 扉の向こうには巨大な何がが居た。巨大と言っても、常人よりも筋肉質な大男だが。――って、この無駄に鍛えられた筋肉ムキムキマッチョは、まさか。


「ぼむぼむ」

「よう、サトル。また世界ギルド・フリージアへ来てくれないか」

「はぁ……今から!?」

「今からだ。聞いたぞ、あのスターゲイザーの元幹部・オプファを撃破したらしいな」

「あ、ああ……よく知ってるな」

「ギルドチャットからな」


 なるほどな。

 どのみち、ギルドには後で報告しに行こうとは思っていた。まあいいだろう。


「よし、じゃ、行ってくるよメサイア」

「は?」

「は? ……って、ついてくるのか。って、リースもフォルも」


 みんな俺を見ていた。

 ついて来る気マンマンだ!


 まあいいか。



 みんなと共に世界ギルド・フリージアへ。



 ◆



 あの貴族の屋敷だ。

 今や二十名以上が住み着いており、重要拠点となっている。


 玄関に入って、会議室へ。



 すると、



 パチパチと拍手と熱烈な歓迎を受けた。



「サトルさん、おかえり!!」「待っていたよ」「オプファ撃破おめでとう!」「あんたこそヒーローだ!」「やっぱり、サトルさんには敵わんな」「まさか、あのオプファが生きていたとはな」「レッドウォーで散々苦労したのにな」「ああ……数千人は命を落とした」「まさに血みどろであった」



「いやいや、俺はただ……」


「まあ、座れよ、サトル」



 ぼむぼむに促され、俺とみんなは席へ座った。俺がど真ん中。その隣にメサイア、リース、フォルといった具合だった。


「……なんだか落ち着かんな」


「そ、そうね」

 とメサイア。


「う、うぅ……」

 照れくさいのだろう、リースも顔を真っ赤に。


「これから何を?」

 フォルは慣れているのだろう、ぼむぼむに質問を。



「うむ、これから――」



 超真顔になるぼむぼむ。

 彼はこう言った。



「飲むぞ――――――!!!!!」



「へ……」

 俺は思わずキョトンフェイス。

 いやだって、祝い事をするとは予想外だったからな。ああ、そうかこれは勝利記念って事か。ようやく理解した。



 いきなりテーブル上にお酒が並べられる。豪華な料理も。そして……なんか知らんけど、踊り子も! 露出の多い踊り子は、俺の近くに来て酒を注いでくれた。



「お、おぉ……」


「サトル、これ……」

「ま、まあいいんじゃないか、たまには」


「そうね!!」


 メサイアは明るく納得した。

 納得するのはえええッ!

 しかももう酒をガブガブ飲んでるし、後先考えてないだろうこの女神。あれは酔いつぶれるな。


「サトルさん、ご一献」

「ありがと、リース」


 俺はリースから酒を注いで貰った。


「あっ、リースずるいです。わたくしもぉ♡」


 フォルは口移し!? してくる。


「今は無理だろ」


 拒否した。



「あぁん……兄様ぁん♡」

「人前じゃなぁ」

「そうですよね。では、あ~~~ん♡」

「まあ、それなら」



 ――とまあ、ドンチャン騒ぎが続きまくったワケだが――



「サトル、飲んでるか」

「ああ、お腹がやべぇよ。ぼむぼむ、ありがとな」

「これくらいの礼は当然さ」



 ◆



 宴が終わり、拠点を後にする予定だったが、メサイアが酔いつぶれてしまったし、リースも眠ってしまったので一泊決定となった。


「……酒に強いのは俺くらいか」

「そうでもありませんよ」


 フォルも酒には強かった。

 そういえば、以前、一緒に酒を飲み明かしたような。



 少し風に当たりたくて、フォルと共に屋敷内を一緒に歩いていく。門に差し掛かると、向こうから人影が。



「――ん」



「……」



 なんだ、貴族のような男がこちらを見ているような。その男は門を抜けてくる。俺はそれが迷ってきた近くの住民か不審者かと思って声を掛けた。


「あのー、ここは世界ギルド・フリージアの拠点ですが」

「ん、キミはなんだね。……おぉ、その隣の大変お美しい聖女様は、フォルトゥナ様ではないか」



 貴族の男は、フォルを認める。



「……どうして」

「フォル、知り合いか」


「……兄様、この屋敷の前の主・アレクサンドリアはご存じですよね」

「ああ、あのヘンタイな。でも、あの天帝の一味だろ」


「ええ、彼はあのアレクサンドリアの息子です。彼の名はアレクサンダー、かつては、あのサイネリアと婚約を交わしておりました」


「なっ、サイネリアと!?」


「けれど、裏切っていた事実が判明して、婚約破棄を。だから、彼はサイネリアを追ってきたのでしょう」


 そういう事か。この男は、サイネリアが諦められなくて屋敷を訪れたわけか。しかし、まさかあのサイネリアが婚約していただなんてな。



「その通り。僕はサイネリアさんと婚約していた。だが、父が余計な真似を……! おかげで家も何もかも失ってしまったよ」



 やれやれと肩をすくめるアレクサンダー。その割には、余裕がありそうな顔だな。なにか嫌な予感がする。



「そこでだ。この屋敷は返してもらうぞ」



「なんだと……」



「屋敷は父・アレクサンドリアのモノだし、それを受け継ぐ権利は、この僕である。もともと、世界ギルドへ協力の為に場所を提供してやっていた。まあ、父は世界ギルドの情報を入手する為にあえて歓迎し、利用していたようだが――僕は違う。

 サイネリアさんを心から愛しているし、まだこの想いは続いている。消える事もない。だから、全て返して(・・・・・)もらうぞ(・・・・)



「そうか、だがそのサイネリアは不在でね。他を当たってくれ」



 ニヤッと、アレクサンダーは笑う。

 なんだ、こいつ……。



「そうはいかん。この屋敷にいる愚か者共には、強制退去を願う。いいか――これをよく見ろ……」



 懐から何かを取り出すアレクサンダー。


 その紙を堂々と示した。



『レメディオスにある【アレクサンドリアの屋敷】は、アレクサンダーの正当な所有物であり、不法に占拠する事は許されない。即時返還せねば、攻撃を開始する/神聖国ネポムセイノ 第9998代皇帝ジークムント・ケッヘル』



 ――と、あった。


 9998はウソくせぇなとか思っていると、



「こ、これは……世界最高権力(・・・・・・)を持つ国ですよ」



 と、フォルは顔を青くしてつぶやいた。

 なん、だって……!

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