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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第七章 世界ギルド

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第329話 太陽島サンデシマ - 聖女vsドラゴン聖女 -

「島ってか……」


 太陽島『サンデシマ』は、人工島(・・・)だった。

 数十キロにも及ぶ岩らしきものを加工した城壁。巨大で、白いピラミッド状の建物がど真ん中にドカンと置かれている。 


 これほどの規模の島を作るとはな。


 幸い、下りられる場所はあった。

 船をつけてサンデシマの地に足を着ける。


「よくもまあ、これほどの島を作ったな。オプファの力なのか?」

「かもね。私もあんまり詳しくはないのだけど、オプファは『サクリファイススキル』を持つというの」


 そうメサイアは、ちょっと余裕なしに言った。


「生贄スキルって事か……」


 そうだ。

 そのスキルで俺は以前、生贄にされて死にかけたんだよ。まさか、そんな力がこの世に存在したとはな。スターゲイザー、天帝といい……ヤツ等は一体何者なんだ。


「……おっと」


 難しい顔して考え込んでいると、背後からフォルが抱きついてきた。


「もう生贄なんてさせません。それに、今は【スターダスト】がありますから、兄様は無敵ですよ!」

「そうだな。もう負けはしない」


 少し離れた場所で気配を探っているリースは、こちらを向いてピラミッドを指さす。


「サトルさん、あの三角の建物には変な魔力の流れを感じます」

「変な魔力?」

「はい……魔法とは違うような……」


「……魔法とは違う? どういう事だ」


 この異世界において、魔法以外のエネルギーなんぞあったか? まあ俺の【オートスキル】とかない事もないけど、元は魔力(マナ)だ。エーテルもあったかな。いや、それひっくるめて一緒のはず。



 ――でも、そうだ。



 この人口島をどうやって作った?



 メサイアのような【建築スキル】でも使ったのか。それにしても、ここまでの規模はクリエイト不可能なはず。


 どんなクリエイトスキルも、限界があるからな。




 これは、まるで、奇跡の力(・・・・)



 ◆



 てくてくと突き進む。

 モンスターとか罠の気配はない。

 不気味な程静かで、まるでそのままこっち来いと言っているような。……誘われている?



 ピラミッドの前まで辿り着く。



「……でかいわね」



 腕を組んでメサイアは、巨大三角を見上げた。

 目を細めて少し怪訝顔。



「どうした」

「……」



 黙ったまま『ホワイト』を展開して、腕を突っ込む。脈略もなく、いきなりだなあ。――で、それを取り出した。



「アンチサクリファイスのお札~!!」



 と、某猫型ロボット風に取り出す、女神。


「実はこれ、こんな事もあろうかと開発しておいた対サクリファイススキル用のお札なの。ほら、以前に生贄にされちゃったでしょ。あれから、ずっとこの為に作っておいたの」

「メサイア……」


「なんの対策もなしに、こんな場所まで来ないわよ。それに、これ、フォルやリースも一緒に開発してくれたのよ」


 そうだったのか。

 俺の為に。



「みんな、ありがとう」



 札を胸に張ればいいらしい。

 これで『生贄』に捧げられる事は無い。



「よぉ~し!! これでオプファをボコボコにしてやんよ!!」



「「「おおお~~~!!!」」」




 ◆




 ピラミッドに出入口はなかったので、爆破(ニトロ)して中へ侵入。勢いで走り抜けていく。



「「「「うおおおお……!!!!」」」」



 道中に配置されている謎のモンスターを、ブン殴ってワンパン。更に奥へ降りていく。どうやら、このピラミッド内部は地下へ進むらしい。



 階段が螺旋状に流れている。


 奥へ行けば行くほど闇が深くなっていく。



 ある部屋に差し掛かって――



 そこには、少女がぽつんと。



「シュトラール」

「……来たのね」



 ドラゴンの瞳で俺たちを見つめる金髪の少女。

 赤い眼光が鋭く、俺に突き刺さる。



「この先に主、オプファ様が待っておられる」


「なんだ、通してくれるのか?」



「……三人は通そう。サトル、女神、エルフは通ってよし。聖女、お前だけはダメだ」



 キッとフォルを睨む。

 そうか、聖女だから。


 気に障ったらしい、フォルは拳をバキバキならし、ブチギレた。



「……まったく、いい加減にウザイですね。ドラゴン聖女? わたくしだって、認めませんよ。そんな存在はフォーチュン様への冒涜」


「……かっちーん。今のは聞き捨てならない。やっぱり、殺す」



 二人は火花を散らす。

 おいおい、二人ともお淑やかに……出来ないか。



「兄様! このドラゴン娘は、フォーチュン様の名の下に倒します」



 いきなり闘気を全開にするフォルは、目つきを変えていた。やべぇ……あんなガチギレは初めて見たぞ。普段の優しい、甘える顔はなかった。



「フォル……」

「さあ、行って! 兄様、姉様、リース! ここは、わたくしにお任せを!!」



 ダンッと飛び出して、フォルは奥義を乱発し始めた。なんて動きだ……昔とはまるで違う。俺は、ヘデラの時、本気のフォルとは戦っていなかったんだな……。



 ――ここは任せよう。



 オプファをぶっ倒す!!

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