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【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第七章 世界ギルド

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第325話 快適な船旅 - 聖女とお風呂!? イイ旅夢気分 -

 船旅は続いた。

 太陽島『サンデシマ』を目指しているワケだが、思ったよりは距離があるみたいだな。メサイア(いわ)く、あと三日は掛かるんじゃな~いと適当に返事を貰った。



 そんな掛かるのかよ!!



「にしても、黄金龍のシュトラールか」

「あのドラゴンが気になるのですか」


 俺の(ひざ)の上に(またが)り、青桃のオッドアイで見つめてくる聖女・フォルトゥナ。銀髪も光で反射して神々しい事この上ない。


 そうそう、各々自室があった。

 メサイアの建築スキルは万能で、そういう細かい設定も可能なのだ。おかげで快適すぎる船内環境なのだが、今はフォルがピッタリくっ付いている状況だった。


「気にならんと言えば嘘になるな。まあ、可愛い子だったな……金髪だったし。リースみたいな柔らかさはあったよなあ。ちょっとイイ匂いもしたし」


「む……。今から、あのドラゴンの事を忘れてしまうほどに、わたくしを感じて戴きますよ、兄様」


 どうしてか、あのシュトラールの一件以来、フォルはムキになっていた。そういえば、聖女がどうとか――。あれの所為(せい)だろうか?


「なんだ、珍しく妬いたか?」

「そ……そんな事……」


 この動揺っぷり。珍しいなあ。


「まあ、なんだ。たまには一緒に風呂でも入って、落ち着くか」

「お、お風呂ですか。……うぅ、兄様とお風呂」

「顔を赤くしているところ申し訳ないが、ヘンな事はするなよ」


 普通は逆なのだが、フォルは俺の腹筋を狙ってくるのだ。ヘンタイ注意報だ。



「分かっていますよ~、たぶん」



 ……たぶんって。



 ◆



 この船・ロイヤルフォーチュンには、お風呂もあった。なんだか、昔の小屋時代を思い出す作り。思い出補正もあったかもな。


 浴槽は二人なら、なんとか余裕だった。


 シャワーまで備え付けられているので、身体を清め、木造の風呂へ肩まで浸かった。



「……ふう」


「あ……兄様ずるいです」



 フォルはまだ椅子に座って、頭をガシガシ洗っていた。あの長い銀髪はトリートメントとか大変だよな。まあ、後ろ姿も眺めていて飽きないな。


「フォル、背中も綺麗だなあ」

「どうせなら前も」

「いや、前は危険すぎるわ。って、向こうとすんな」


 そのまま頭を洗うフォル。


「その、兄様……」

「ん」

「兄様に、わたくしを洗って欲しいのです」

「どこを?」


「ぜんぶ」


「――――ぜんぶ?」


「ええ、ぜんぶです」


「ぜんぶねぇ……って、全部!? そりゃあ、隅々までって事だよな」


「ええ、隅々まで」

「……いいねぇ、フォルの全部――って、出来るかーい!!」



 さすがにそこまでは出来ない。


 そもそも。



「まあなんだ、言ってはなんだが……俺、聖女の姿で長い事過ごしていたから、特にフォルの身体には反応し辛いっていうか……慣れちゃった」



「……え。ええ~~~っ!!」



 驚くフォル。

 振り向こうとしたので止めた。



「そ、そんな……それでは、わたくしでは興奮しないと!?」

「そういう事になるかもな。だってほら、ヘデラのモデルは、フォルだったし。毎日、フォルを見ているようなものだったからな」


「……わたくしを毎日」

「ああ、だから(そば)にいてくれているみたいで、嬉しかったよ」


「そ、そういう事でしたら許しましょう。寛容な精神で許すことも聖女の務めですから」



 なんだか照れくさそうに頭を洗い続けるフォル。どうやら、全部洗うのは諦めてくれたようだ。とはいえ、せっかくの二人きりの機会だ。



「フォル、いつもありがとう」


「…………」



 シャンプーのせいで顔がよく見えないが、すっと涙が零れているように見えた。それを誤魔化すようにシャワーを強めに出していた。



 ◆



 風呂から出ると、フォルは離れようとしなかった。


「……兄様、わたくし今日は一緒がいいのです♡」

「仕方ないな。この甘えん坊め」

「ええ、兄様がカッコよすぎるのイケないのです。全部、兄様の所為(せい)ですからね。責任を取って戴きます♡」


 そんな笑顔で言われると断れない。



 自室に戻って、今晩はフォルと一緒に寝た――。

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