第321話 収集クエスト - 大炸裂!! 女神専用スキル -
残るホワイトスライムも俺の必殺【オートスキル】で討伐した。大体、自動で倒したのでラクチン、ラクチン。
リースの手も煩わせずに済んだ。
==RESULT==
【EXP:331,870】
【DROP:白いヌメヌメの液体×12】
==RESULT==
着地し、リースを立たせた。
「守ってくださってありがとう、サトルさん」
「当然さ。あの白いスライム、リースに白いもんぶっ掛けやがって……!」
極麻痺の液体攻撃とはいえ、なかなかの光景だった。リース本人は気絶していて分からなかったようだから、俺はホッとしたけど。
今は海水で洗って綺麗になった。
「さて、収集クエストを進めようか」
「そうですね、メサイアさんもフォルちゃんも待っていると思いますから、済ませてしまいましょう」
何もない所から杖を取り出し、リースは構えた。さすが最強の金髪エルフ。ここからは、彼女の出番だ。
「あたしは、木々を伐採して木材を収集しますね。サトルさんは石集めをお願いできますか?」
「任せろ、リースの命令なら何でも聞いてやる」
「じゃあ、お願いしますねっ」
にへっと液体のように笑うリースの天使の笑顔に、俺はズッキュ~ン来て心臓バックンバックンのバーサーク状態になった。
「うおおおおおおおおおおおおおおッ!!!」
浜を猛ダッシュして、俺は石を収集する。
走って走って、どんどん走って、途中、水着姿のメサイアとフォルの姿が見えたような気がする。ああ、どうやら俺は本気出し過ぎて島を一周してしまったようだな。
ようやくリースの所へ戻り、石を置いた。
「どうだ、リース。石を拾ってきたぞ」
「サ、サトルさん……これ、10000個以上はありますよね!? す、凄すぎですよ……でも、こんなにはいらないです……」
「本気出しすぎちゃったよ、アハハ……」
「でも、ありがとうございます。こちらも風属性魔法・ダークサイクロンで木々を伐採といいますか、薙ぎ倒して収集したところです」
目の前の一定範囲にある森林が跡形もなくなっていた。リースの魔法で吹っ飛んだようだな。嵐の跡だなこりゃあ。
さて戻ろうとした――その時だった。
「…………てめぇ、よくも俺の家を!!」「いきなりスコールかと思ったぞ!!」「俺たちの家がああああ、くそがあああ!!」
いきなり男三人組が現れ、悪態をついた。
全員ハゲ頭のイカツイおっさんだった。
「誰だ、お前たち」
「俺らはこの島の主だ。この島でヤベェ草を密造していたんだが、そこの金髪エルフが家を吹き飛ばしやがったんだよ!! 台無しにしやがって!!」
――なるほどな。あの跡地には、この男三人の家があったらしい。家つーか、潜伏先? もう跡形もないので、どんな家だったか分からんけどな。てか、犯罪組織じゃねーか!! 同情も何も出来ない。むしろ、ざまぁじゃねぇか。
「悪かったな。じゃ」
「ふざけんなテメェ!!」「おい、そこの男!!」「ぶっ殺すぞ!!」
ついに脅される。やれやれ。
「だから悪かったって。家は弁償する」
「はああああ!?」「弁償するだああ?」「出来るわけねぇだろ!」
「本当に弁償するってば」
男たちは顔を見合わせ、元からキレていたが、更にブチギレた。
「ざけんじゃねええ!! クソ野郎が!」「こうなりゃ、お前をぶっ殺して……!」「そこのバインバインの金髪エルフちゃんと楽しむしかねぇよなァ! しかもド派手なビキニじゃねぇか、か~っ!」
げへへへと、リースを嘗め回すように見てくる。俺は、彼女を庇うようにして後ろへ。
「サトルさん……」
「リース、俺が絶対に守ってやるからな」
「……はいっ。信じていますっ」
これ以上、リースのピチピチの柔肌をあの男たちに見られるワケにはいかん。ていうか、穢れてしまう! リースを見ていいのはこの俺だけだ。
とりあえず……ブン殴る!!
拳に炎を宿し、俺は突っ込もうとしたが――
『シャイニング・ブレイズ・ゴッドフィンガあああああああああああ!!!』
ドォォォォォオオオオオオオオオオオオ……と、まあ見事に男たち三人をまとめてブン殴る閃光。
これは女神専用スキルである。
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
【Skill:S・B・G】Lv.100(最大)
【Effect】
対象:敵/全体
女神専用スキル。
名称が長いため略されている。
女神の怒りを大爆発させ、
敵を問答無用で駆逐する。
物理ダメージ:200000%
魔法ダメージ:200000%
遠距離ダメージ:200000%
[覚醒]すると威力が2倍アップする。
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
男三人は森林を突き抜け、山さえも突き抜けて海の遥か彼方へ。どこまで行くんだよ!? まあいいか。それより――。
「メサイア……!」
「おーっす、サトルとリース。無事~?」
いつの間にか黒のビキニを着ている女神。
黒髪をかき上げて、メサイアは息をつく。
「無事だが、突然だな」
「だって、襲われているようだったし、帰りも遅かったからね。心配になって来たの」
そういう事か。
フォルもいつの間にかビキニだし。
たゆんたゆんと揺らして、俺の元へ来る。
「あ~に~さ~まっ♡」
「……ほお」
「えっち♡」
「見せつけてくるからだろう、ヘンタイ聖女」
「うふふ♡」
まあ、メサイアがぶっ飛ばして解決したな。
材料も集まったし、イカダ作るかあ。
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