表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】全自動攻撃【オート】スキルで俺だけ超速レベルアップ~女神が導く怠惰な転生者のサクッと異世界攻略~  作者: 桜井正宗
第七章 世界ギルド

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

319/554

第310話 魔弾使いのメイド - レメディオス防衛録 -

※トーチカ視点です

 またスターゲイザーの下っ端が邸宅(うち)を狙っていた。



 あたしは密かに戦うメイド。

 トーチカと呼ばれている防御陣地、掩体壕(えんたいごう)だ。



 大切な仲間、ヘデラとネメシア、そして猫のエコを守る為――あたしは今日もレメディオスを巡回していた。その最中でスターゲイザーの下っ端がヘデラ達を狙っていた。



 男はひとり叫んで走っていた。



「ワハハハ!! オレは大幹部になる……! その為に、このレメディオスを壊滅させるぅぅぅぅ~~~~!!」



「させない」



 指で銃の形を作り、あたしは魔弾を発射した。




『――――――クリムゾンショット』




 赤い魔弾が一瞬で男へ到達し、跳ね飛ばす。

 む……致命傷ではない。遠すぎて威力が落ちたらしい。



「ぎゃあああっ!! ……くそっ、誰だ……って、メイド!? なんだてめぇ! この大幹部になる予定の……ソンブル様と戦うっていうのか!!」



 ソンブル。


 男の名らしい。金髪の不良というかゴロツキというか。それほど強そうには見えない。でも、スターゲイザーの一員だ。

 あの腕の『★』の刺青タトゥーは間違いない。



「倒す」

「倒すぅ!? このオレを? いいか、オレの能力を甘く見ない方がいいぜ……」



 と、ソンブルはニヤリを笑い、逆方向に走った。……逃げた?



 あたしは追いかけた。



 レメディオスの商店街へ出ようとしている。まずい、さっきまでは閑散としていた場所だったから、まだ人間もいなかった。あれ以上は……!



 だったら!



『クィックショット!!』



 威力はかなり落ちるけど、足止めになる高速ショット。命中すれば、相手を【鈍足】の状態異常にさせる。



 魔弾は、ソンブルの足に命中……!



「…………ぐぅ!! だが、遅かったな。この女を人質に取った!! これで形勢逆転だな、メイドォ!!」



 なんて事……人質を…………。



 ……って。



 よく見れば、それはヘデラだった。



 銀髪と水色の瞳。間違いない。

 あの誰が見ても美しいと思う容姿は、世界でただ一人。


 あたしの嫁、ヘデラに相違ない。



 これはもう終わったな。

 わたしは指銃を収めた。



「ほう、さすがに人質は撃てねぇよなァ! これでオレの勝ちだ。メイド、教えろ! この近辺にヘデラとかいうクソブス聖女が住んでいる(はず)だ。そいつの家を爆破する。居場所を教えろ!!」



 と、ソンブルは本人(・・)を捕らえている事に気づいていない。……う~ん、どうしたモノかとあたしは腕を組んだ。



 すると、ヘデラは目で合図してきた。


 なるほど……あれは後は任せろと言っているようだ。



「おい、てめぇ」

「!? な、なんだ人質の女……って、口調こわっ!!」



 ヘデラの口調にビビるソンブル。

 それからヘデラは【オートスキル】を任意で発動――『ほーりー☆くろす』を放ち、敵を吹っ飛ばしていた。



「あんぎゃあああああああああ!!!!」



 ゴロゴロ転がっていくソンブルは、堀に頭をぶつけて気絶した。どうやら、本当に下っ端だったようだ。



「トーチカ、なにを遊んでいるんだ?」

「ん、レメディオスを守っていたの」


「ほ~、そうだったか。トーチカがな。俺たちの為か?」

「うん。一番はそれ。でもみんな守りたい」



 ヘデラはあたしの(そば)に寄って来た。


「成長したな、トーチカ」



 ポンポンと頭を()でられる。

 うれしい……。


 ヘデラ、ちょっとお父さんみたい。



「ヘデラは散歩?」

「そんな所かな。……断じて、お前を心配したとかじゃあ……」



 ……良かった。あたしを心配してくれるんだ。



「ヘデラ、デートしよ」

「デートか。そうだな、たまにはいいか」



 あたしはヘデラの腕に絡め、街を歩く。

 なんでだろう~、やっぱりお父さんみたいな気配がある。謎の安心感とか、守ってくれそうなところとか……なんで落ち着くんだろう。



 この瞬間(とき)だけ、あたしの瞳を星のように輝かせていた。

いつも応援ありがとうございます。

もしも面白い・続きが読みたいと感じましたら、ぜひブックマーク・評価をお願いします。感想もお気軽に書いて戴けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ